えらいものを観せられたなあ。トム・クルーズよ、客の体力にも限界があるぞ。息づまる(文字通り、息がつまる)アクションの連続。特に深海の潜水艦のシーンと来たら……
パラマウントのオープニングロゴにつづいて、あのラロ・シフリンのテーマソングが流れれば、必然的にテンションがあがる。で、そのテンションがあがりっぱなしなの。疲れるって。
タイトルにファイナルと入っていることから、これが最終作になるのかとの予想もあるみたい。さすがのトムだって還暦だし……いやいやこれだけ動ければ続篇もいけるんじゃないですか。
というかこれまで、「ミッション:インポッシブルを全部観る」で特集したように、彼はこのシリーズで必ずフリーフォールをかますのだが、今回もやってますやってます。これはもう病気のようなものでしょう。
おそろしく金のかかった作品であることは誰もが感じることだと思う。前作が見込みよりも興行収入がふるわなかったので(あんなに面白かったのに!)、気合いを入れて製作したのだろう。
だけれども、その気合いのせいで、“スキが無さ過ぎる”映画になったのも確かだ。笑いが少ないのは確実に欠点。要するに、重い映画になってしまっている。
その分、ネタバレになるので言えないけれども“同じ役者で30年近くつづいているシリーズ”だからこそ成立したキャスティングもあってびっくり。こういう洒落っ気はうれしい。
明らかに今回も無声映画を意識したアクションを連発。現代のハロルド・ロイドであるトム・クルーズに、してやられたのは確かです。