事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2019年4月号PART3 東京大学へ、ようこそ。

2019-05-01 | 受験・学校

11. 接吻

2019年4月号PART2「アランはなにをつくってる?」はこちら

大学に入る時点ですでに隠れた性差別が始まっています。社会に出れば、もっとあからさまな性差別が横行しています。東京大学もまた、残念ながらその例のひとつです。

ようこそ、東京大学へ。

……すっかり有名になってしまった上野千鶴子東京大学名誉教授の入学式における祝辞。彼女は敵の多い人なので、数多くの批判(これは祝辞ではない的な)も寄せられている。

しかし全文を読んでみてほしい。女性だけではない入学生に、大学で学ぶとはどういうことか、しっかりと解説しているではないか。それにね、こういうときの祝辞って普通は誰も聞かないじゃない(笑)。きっと来年からは挑発的な祝辞が増えることであろう。まことにけっこうなことだと思う。

本日の1曲はオリジナル・ラブの「接吻」のカバー。もちろん田島のオリジナルバージョンもいいんだけど、当時出た8インチCDにカップリングされていた女性ボーカルバージョンもすばらしかったんだよなあ。

2019年4月号PART4「令和の家族」につづく

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今月の名言2019年4月号PART2「アランはなにをつくってる?」

2019-05-01 | 受験・学校

Donald Fagen - I.G.Y. (What a Beautiful World) (HQ)

2019年4月号PART1「平成」はこちら

「理由にかかわらず、実施しなかった学校の総数のみを公表すると事前に決めていたためだ」

全国学力テストで初導入された中学校英語で、パソコンを使い生徒の声を録音する「話す」調査を9948校中502校が実施しなかったことについての文部科学省のコメント。ただでさえ無駄なイベントだとため息をついているのに、今年はそれに英語の「話し方」なるビッグイベントが追加された。直前に訂正だの追加だのというメールが次々と。

思いついたヤツもたいがいだけど、これをなんとかなると考えた文部科学省もすごい。で、しわ寄せは当然現場に。担当者たちは消耗。

「なんでおれが疲れてるんすかね」

うちの教育委員会と契約しているITがらみのお兄ちゃんはやせるどころかむくんでいます(笑)。今年は見送る、という502校が多いのか少ないのかも微妙。

「終わった」

と担当者たちは虚脱状態。で、わたしはつくづく不思議なんだけど、この話し方をどう採点するんだ?

確実に言えるのは、生徒たちは(かなりの少数派をのぞいて)英語が嫌いになると思う。英語エリートをつくりたいだけ、ってのが如実に。

さあみなさんもやってみよう。これではたして英語を好きになれるかな。

https://www.asahi.com/articles/ASM4L440CM4LUTIL00Q.html?iref=comtop_8_06   

アランが何をつくってるのかなんて知りたくない(笑)と、思った生徒が

Who cares?(知ったこっちゃねー)

と流ちょうに答えたらそれはどうなの?満点なの0点なの。マジで知りてーな。っていうか“大門”なんてフレーズを持ち出した時点でこの役人臭さはなに?

PART3「ようこそ、東京大学へ」につづく

本日の1曲はドナルド・フェイゲンの「I.G.Y.」これ、アルバムのA面(死語)1曲目なんだけど、針を落とした(死語2)途端にたまげた。なんだこの音質のよさはっ!ジャケットのポーズもまねしたっけなあ。

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今月の名言2019年2月号PART2 センター試験 Bob Dylan | One More Cup Of Coffee

2019-02-28 | 受験・学校

Bob Dylan | One More Cup Of Coffee | Original

PART1「政治家の美徳」はこちら

「センター試験に依存する大学に限って、個別試験の問題作成を予備校に丸投げしたりするわけですから、ぼろ儲けです」

中央公論におけるセンター試験をめぐる鼎談で佐藤優が。英語の民間試験については

「帰国子女が圧倒的に有利になるでしょうね」

み、身も蓋もない(笑)。

曲はボブ・ディランの「コーヒーもう一杯」
“下の谷”ってなんだろう。怖い怖い。

PART3「原子力という商売」につづく

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今月の名言2019年1月号PART2 武器としての投稿

2019-01-30 | 受験・学校

Herbie Hancock - The Eye of the Hurricane

PART1「紅白歌合戦」はこちら

「体罰なんか最初からひたすら絶対にノーだってずっと言ってんだろ! 誰が擁護しようがオレは絶対に体罰なんか認めねえわ!!!」

かねてより体罰反対を唱えていた武井壮のtweet。東京都立町田総合高校において、生徒の意図的な挑発のせいで暴行にいたった50代の教師をめぐる問題。ここまで生徒が悪質だと、きれるのも仕方がないのかな……と誰でも感じるだろう。しかし、その上でなおかつ武井の主張はまっとうだとわたしは思う。

この問題は動画サイトに投稿されたことで(生徒たちはそれが目的だったようだが)火がついた。ということは、だからこそ体罰を教育的指導の一環だとする考えは戦略的にも捨てるべきだ。教師は教室のなかで圧倒的な強者だった。しかし生徒は『投稿』という名の反撃手段を得たのである。そのことを肝に銘じるべき。前にも言ったけど、体罰はどうしたって愚者の指導法だ。じゃあ教師は両手両足を縛られているようなものじゃないかって?縛られていなかったら殴るんですか。

「民間教育産業が教具や教材制作をして、学校への補完機能を果たしていた時代は過ぎ去り、学校の門を超えて、教室の中に入り込み、さらに教壇にも立ち始めている。」

おなじみ、小野田正利さんの「モンスターペアレント論を超えて」より。静かに、静かに民間の業者は教室のなかに入ってきた。だいたい、国がお墨付きを与えたようなものだろう。意味のない学テを民間業者に委託することで、次第に彼らと教師の位置関係は逆転を始めている。

「戦争をなくすこと、世界の問題と関わることも、女優の大事な仕事」

おだやかな表情が急激に転調する演技をもう見ることはできない。市原悦子が生前に語っていたこと。彼女は集団的自衛権に怒り、反原発の運動にもかかわっていた。やはり過激な人だったのだ。

PART3「空虚感を抱えたイエスマン」につづく

本日の1曲はハービー・ハンコックの「The Eye of the Hurricane」
iPodでシャッフルしていたらこれが出てきて震えが来た。動画サイトはこんな平和利用もできます。

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今月の名言2018年12月号PART1 威圧するマイク

2018-12-30 | 受験・学校

Wynton Kelly-'Dark Eyes'

今月の名言2018年11月号PART5「少年野球」はこちら

「小学校のとなりへ移り住んで半年。だいたいは満足しているが、ひとついやなことがある。うるさいのである。マイクの音がバカに大きい。マイクの使い方を知らなくても教師になれるらしい」

「みんな不快に思っていても、相手が学校だからとガマンしているのである。それに気付かないのはバカなのである。」

「外山滋比古の新茶話 米澤新聞」

バカの連呼(笑)。外山先生よほど怒っている。これは「内外教育」における、おなじみ小野田正利さんの「モンスターペアレント論を超えて」からの孫引きだが、あの連載においては近隣トラブルが柱のひとつになってきた。野中の一軒家じゃあるまいし、という世間の常識が学校には通用しないのかというわけだ。

小野田さんはそのあたり、実は学校の方が先に立っていて、住宅がのちに取り囲んだという経緯も説明しながら、しかし学校とご近所のあいだにはもっとコミュニケーションが必要だと主張している。理由さえ納得できれば、近所だってある程度は我慢してくれると。

逆に言えば、学校はそのあたりがどうにも不得意な業界であることも確かで、外山先生のバカ発言はその意味で傾聴に値する。児童生徒を“制圧”することに躍起で、話の内容よりも声の大きさを優先する状況を、なにしろ音量がでかいからご近所がじっと聴いているとすれば……

PART2「千円の生活」につづく

本日の1曲はウィントン・ケリーの「ダーク・アイズ」いいよね。

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今月の名言2018年10月号PART2 学生って何?

2018-10-31 | 受験・学校

FLEETWOOD MAC - SONGBIRD LIVE IN JAPAN 1977

PART1「親分健在。」はこちら

「(就活ルールは)自由競争にすればよい。市場のメカニズムに任せれば、おのずと均衡点は見いだせる」

大手や人気企業が3年の春休みまでに内定を出し、そこまでに内定を取れなかった人を中小企業が採用すればいいという意味。自由競争だから2年生のうちに内定を出してもいいと。八代尚宏昭和女子大特命教授の主張。

これを紹介した内外教育の伊豆倉哲解説委員の評がふるっている。

「八代氏の提言がどのように学生の利益第一になるのか、残念ながら筆者には理解できなかったが、それは“学生”という存在に対する考え方の違いによるのだろう。」

これほど痛烈な皮肉はなかなか。大学教授なのに、学生に学問させる気もない御仁のようだしね。

今日の2曲目は、スティーヴィー・ニックスをやったらクリスティン・マクビーはやんなきゃダメでしょ。ということで久しぶりにソングバード。ライブ・アット・ザ・武道館。ウドーに謝辞をのべるあたりはさすがに大人だなあクリスティン。世の中の男はスティーヴィーかクリスティンのどっちかが好き(勝手に断定)。わたし?そりゃあもう……

2018年11月号PART1「平成の次。」につづく

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今月の名言2018年8月号 学テ(がくて) Dusty Springfield - Spooky

2018-09-02 | 受験・学校

Dusty Springfield - Spooky

2018年7月号PART2「生産性」はこちら

「万年最下位でいいと思うなよ」

全国学力テストの結果が2年つづけて20政令都市のなかで最下位だったことに吉村洋文大阪市長が激怒(あるいは、激怒したふりを見せた)。学テの結果に応じて教員の手当や、学校に配分する予算を増減させる提案を行ったのである。

怒るのは勝手だが、にしても無責任な言い方。維新系の人は、いつもこんな感じだけど。どこか他人ごとなのね。

彼の提案は

・わかりやすい

・選挙民うけしそう

・そして意味がない

という維新三点セット(勝手に名付けました)がみごとにそろっている。橋下徹に特に顕著だったように、学校教育を心の底ではたいそう嫌っているのだろうし、学校を嫌っている選挙民はそのことに喝采するというサイクルだ。

にしてもこの提案が実現したとして、本気で大阪の教育がよくなるとこの市長は考えているのだろうか。もしも本気だとすればたいそう無能な首長だし、とりあえず選挙民にぶちあげておけ、という山っ気だとすれば迷惑な話だ。

これが実現すれば、ただでさえ低学力の児童生徒を休ませるなどの不正が伝えられる学テが、もっと組織的に、もっと大規模に不正の温床になっていくだろう。点数の高い学校は潤沢な予算を使ってなお成績は伸び、点数の低い学校には(保護者が引っ越すなどして)児童生徒数自体が減っていくことが考えられる。

大阪の教職員もなめられたものではないか。ボーナスを高くするからとエサをまけば、学テの点数アップに邁進すると思われているのだ。モチベーション下がるだろうなあ。

文科省も他人ごとのように思っているようだが、大金をつかって意地になって悉皆で学テをつづけた結果がこれである。施策として最低。廃止するか、少なくとも抽出による実施に切り替えるべきだ。即刻。

本日の1曲は、「アントマン&ワスプ」でいきなり流れてきてびっくり。ダスティ・スプリングフィールドの「Spooky」

2018年9月号PART1「マケインとトランプ」につづく

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今月の名言2018年6月号PART1 養護教諭 Schola 坂本龍一音楽の学校 JAZZ 第1回

2018-07-01 | 受験・学校

Schola 坂本龍一音楽の学校 JAZZ 第1回

2018年5月号PART4「日本大学」はこちら

「養護教諭は地方公務員特例法による初任者研修・10年経験者研修の枠に入っておらず、各都道府県により研修会の受講に地域差がある」

中教審の「学校における働き方特別部会」における日本学校保健会の弓倉整事務理事の発言。まったくだ。指摘はそれだけではなく、養護教諭の仕事が思いっきり多様化している現状をきっちり指摘している。

だよなあ。わたしは学校事務職員だから、わたしたちの仕事の変化についていつも考えているけれど、養護教諭ほどその仕事の内容が変化した職種を知らない。

英語ではschool nurseと称されることが一般的だけど、いま彼女たちがやっている仕事はむしろカウンセラーに近いんじゃないか。そしてまわりもそう期待して、というか甘えていないか

教員に次ぐ休職率なのはもっともだと思う。バーンアウトは看護師に多いと言われている。その部分だけナース並みなのは理不尽だ。この業界で誰よりも献身的な姿勢なのはけっこうだけれど、もっと声を上げてほしい。わたしは昔、養護教員部の交渉に出席して「なんでそこまで我慢してるの?!」と驚愕したおぼえがあります。

本日は坂本龍一が“教授”らしさ全開の「音楽の学校」を。山下洋輔とのやりとりは絶妙。知らないことっていっぱいあったんだなあ。

PART2「邪悪」につづく

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ブラック校則PART4 KENNY DREW, Undercurrent

2018-03-11 | 受験・学校

KENNY DREW, Undercurrent

PART3はこちら

校則というのは多かれ少なかれブラックなものだとシニカルに考えることもできる。法律以上のしばりを生徒にかけるわけだから、これは宿命ともいえる。

しかし法律との差は歴然としている。どうしても世間の常識の変遷から遅れるとはいえ、法律はいずれ改正される(ときもある)。しかし校則の場合は世間にあまり左右されない。学校が世間と隔絶されているために、常識にあてはめる作業がなかなか行われないからだ。

くわえて、おそらく校則のひとつひとつは(特に今回紹介したような笑える校則は)突出した不祥事がまずあって、それへの対応として生まれたものだろう。あるいは

「そんなことをやってはいけない、って校則でもあるんですか」

という生徒の開き直りに

「じゃあ作る」

という不毛ないたちごっこの産物なのかもしれない。

まず、この業界の人間として提案したい。自校の校則をすべて公開しよう。HPに載せてみようよ。そして世間がどう受け取るか学校が感じとる機会を設けるべきだ。

もしもその作業を渋る学校があるのだとすれば、きっとその校則がブラックであると、職員自身が認識しているのだ。

それでもごり押しが続くとすれば、きっと職員のなかに

「理不尽なルールであろうともそれを守ることが社会に出てから求められる」

という気持ちがあるのかも。生徒の自主性とか個性の伸長なんてものはお題目にすぎない。とにかくルールを守る人間をつくりあげるのが使命。反抗はいっさい許さない……日本人の同調圧力が強いと言われる原因は、中高生のあたりで始まっているのかもね。

本日の1曲は、ケニー・ドリュー「Undercurrent」

2万人が亡くなり、7万人が今もなお避難しているあの大震災。そしてそんなことがありつつ原発を維持しようとするこの国の底に流れるもの。

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ブラック校則PART3 BUMP OF CHICKEN「リボン」

2018-03-06 | 受験・学校

BUMP OF CHICKEN「リボン」

PART2はこちら

日焼け止め禁止は死ぬかと思った。皮膚科の診断書持ってって特例で許してもらったんだけど、体育教師からの心証が悪すぎて体育の成績が2だったことはいまだに根に持ってる。実技も人並みだったし筆記テストは満点だったのに…

……想像できます。これ、化粧品との境目がよくわからないからつくられた校則なんでしょう。個人的事情など忖度してられるか、ってとこなんでしょうね。ブラック校則の典型例。

さすがに今はやってない…と思いたいけど、男女別の登校ルートを指定されてた。男子は大通り、女子は畑の中の裏道。「全員が同じ道を通ると近所迷惑」ってのが建前だったけど、遅刻しそうになって誰もいない近道男子ルート走って行ったらめちゃくちゃ怒られた

交際届。
男女交際する者は、双方の保護者の交際同意書を学校に提出の上、学校が交際を許可する。
誰も守ってなかったけど、唯一提出して付き合ってたカップルは逆に奇異の目で見られてたよね。だって別れたらどうすんだよw 交際解消届出すのかよw

……男女別登校ルート、交際届……おそらくはやみくもに男女交際に規制をかけたかったのだろうが、あまりに特異であるためにブラック化。よく考えてみてくださいよ。これを職員会議で提案した人がいて、実施について賛成した人が(きっと)多数だったのだ。まじめなのはわかるにしろ、学校という業界がいかに世間知らずかがうかがえるというものだ。女子が裏道、ってあたりでもうアウトだし。

私の中学時代、映画館で見てよい映画まで指定されていました。今月、公開されているこの映画は見てよい、みたいなことが廊下の掲示板に張り出されて。ランボーのような人の死ぬアクションは禁止だったと思います。

……あはははは。酒田でもやってました“許可映画”。ヘラルドが配給した、あの「アマゾネス」も許可されてたんだから、どんな基準で選ばれたのかさっぱり(笑)。PART4につづく

本日の1曲はバンプの「リボン」迷子じゃないんだ。

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