事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2018年4月号PART1 短文の人たち Supertramp - goodbye stranger

2018-04-30 | 日記・エッセイ・コラム

Supertramp - goodbye stranger

2018年3月号「二流の国」はこちら

「三流作家」

「ど素人」

「低レベル」

それくらいの一語で一蹴されることがある。三流作家で、ど素人で、低レベルだから、読むに値しない。そういいたいのだろうが、ちょっと待て。それは私という人間を否定しているのであって、私の文章を否定しているのではない。

(略)短文投稿を言い訳に、横着が横行している。ひとつレッテルを張ったきり、まじめな議論から逃げてしまう。最近、そんな風潮が散見される。ことによるとジャーナリズムや論壇まで、あるいは政治家や一国の指導者についていたるまで。

佐藤賢一の山形新聞における連載「古今東西」における“短文”への警鐘。どんな主張でも、まずは言い切る、という風潮は教養ある態度とはおよそ言えない。JCの一部勢力が、憲法改正に世間を誘導させるために“炎上”まで企図したブログを用意したのも似たメンタリティだろうか。こんな風潮に、教養ある態度で対峙する佐藤こそ一流の長篇作家といえると思う。

PART2「追悼衣笠祥雄さんふたたび」につづく

本日の1曲はスーパートランプの「グッバイ・ストレンジャー」。わたしはあのバカ売れしたアルバムのなかで、これがいちばん好きかも。

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「マグニフィセント・セブン」The Magnificent Seven(2016 SONY)

2018-04-29 | 洋画


よくできた映画だ。黒澤明の「七人の侍」にインスパイアされて「荒野の七人」(ジョン・スタージェス)が作られ、56年ぶりにリメイク。どっちも名作なのでハードルは高いけれども、健闘したとつくづく。

今回の特徴はなんといっても主役のガンマンがデンゼル・ワシントンであることだ。

南北戦争直後に、北軍出身とはいえ黒人の執行官が実際にいたのかはわからないが、南軍にいた人間にとって、その存在は複雑なものだろう。ナイフの達人役がイ・ビョンホンなのは(市場としてのアジアを意識したのはもちろんでしょうが)、労働力不足のアメリカに、大量のアジア人が拉致されていた事実はヘニング・マンケルの「北京から来た男」でおなじみ。

ガンマンたちの雇用主が若い女性であり、彼女も戦闘に加わるのは時代というものだろうか。もっとも、一種の祝祭のようにガンファイトは行われるので、ラストに彼女の手から銃をとりあげたデンゼル・ワシントンは「祭りは終わったよ」と非武装化するのだが。

ネイティブ・アメリカン、フランス系、アジア人、黒人と多彩な人種を集めることができるのはアメリカ映画の強み。

ただし、なぜデンゼル・ワシントンが野伏り、じゃなかった悪徳資本家から町を守るために立ち上がったのか、の理由には不満がある。

思えば志村喬が演じた勘兵衛は、死に場所を求め、しかし同時に自らの能力をできるかぎり発揮しようとするテクノクラートだった。彼には理由などいらなかったのだ。だから「七人の侍」のラストは、野伏りを追い払うことに成功したのに「負けいくさ」と総括される。死んでもかまわない自分が生き残り、仲間を死なせてしまったから。

しかしデンゼル・ワシントンは(ネタバレですみません)目的を達成してしまう。うーん、世界中の観客を納得させるには、これしかなかったのかなあ。

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「それまでの明日」原尞 早川書房

2018-04-28 | ミステリ

「おや、××さん久しぶりぃ」

 前任校近くの本屋の店長がレジ前で。

「偶然だなあ。さっき×中の前を通ったんで、××さんどうしてるのかなって思ってたとこ」

うわああ本好きとしてはたまらないセールストークですね(笑)。Amazonに頼らず、これからも町の書店で買うことにしますよ。

「で、今日は?」

「原尞の新作が出てるって新聞に載ってたから」

「ハラリョウ?どう書くんだっけ」

前作から14年もたってるからなあ。端末で検索してもらう。

「あ、うちに配本されてない。早川は渋いんだよね」

外販の職員も、そういう例はすごく多いんだと嘆じていた。

なんてこったー。こりゃAmazonに頼るしか(笑)。いやいや、ちゃんとオーダーしましたよ。外販がいつも来てくれる職場でよかった。学校事務職員で本当によかった(^_^)。

それにしても、原は2004年に「愚か者死すべし」を書き上げたとき

「量産するコツをつかんだ」

って言ってたんだよ。まあこっちもこの作家はおなじみなので「油断できない」と思ってたらやっぱり。偏屈で、リライトにリライトを重ねるジャズピアニスト出身のミステリ作家の14年はどんなものだったのだろう。

しかし待った甲斐はあった。紳士的な、しかし不思議な依頼人が登場し、探偵沢崎は例によってワイズクラックを吐き放題(「フィルム・ノワール」の二村永爾ほどではないにしろ)。

そして今回も、未熟な人間に対するあたたかい視線は健在。天使たちをバックアップする、天使としての存在である探偵は健在だ。まあミステリとしては、沢崎がサラ金の金庫の中味を見るという設定のためにだいぶ無理してますが。

ファンだから次作をいつまでも待ってます(こういうファンはめちゃめちゃ多いらしい)。っていうか今度は二十年も待たせるんじゃないですよね。待つけど!

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セクハラ Foreigner - 'I Want To Know What Love Is'

2018-04-27 | 公務員

Foreigner - 'I Want To Know What Love Is' [Official Music Video]

東京大学法学部にストレートで入る学力を誇り、湘南高校卒らしくサーフィンを楽しんだ快活でハンサムな男性。誰からも愛されてきたか。少なくとも“誰からも愛されていると確信”してきたはずだ。

官庁のなかの官庁である大蔵省に入省。過酷な勤務をしのぎ、ノーパンしゃぶしゃぶなどのスキャンダルを振り払い、片山さつきなどの同期がドロップアウトするなかで出世レースで勝ち残って事務次官の座をゲット。

財務省事務次官。官僚としての最高位。大臣は単純な人物だから持ち上げておけば機嫌がいいので扱いは楽。怖いものなど何もない。

やはり同期のSは忖度の果てに特捜に取り調べられる身。脇が甘いにもほどがあるよな、と彼は苦笑する。

「ったくSはまじめすぎる」

「まじめ、ですか」

「おれがあの件は聴取したんだけどね。君たちマスコミにとっては、おかげでおいしいネタができてよかったじゃないか。まあ、飲めよ」

「いえ、今日はちょっと」

「いいじゃないか、これからもいいネタを提供できると思うよ。胸さわっていい?」

「ダメですよ」

「手しばっていい?」

「そういうことホントやめてください」

「おっぱいさわっていい?」

……あくまでフィクションですけど。にしてもこういう経緯でありながら(想像ですけど)、被害者をぶっ叩くことに血道をあげる連中の多さには驚く。ましてや、政治家や公職にあるものが公然と記者を批判する神経がわからない。もうちょっとまじめになっていただかないと。

本日の1曲はフォリナーのI Want To Know What Love Is これが「パシフィック・リム:アップライジング」で流れてきたのには笑いました。ほんとに、愛ってなんだろう。

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「パシフィック・リム:アップライジング」Pacific Rim: Uprising (2018 ユニバーサル)

2018-04-26 | 洋画

製作会社のレジェンダリー前作といっしょでも、配給はワーナーからユニバーサルに変更されている。監督はいろんな事情でギレルモ・デル・トロが続投できず(「シェイプ・オブ・ウォーター」を優先したらしい)、キャストもかなり変更。ただし菊地凛子は同じ役で登場。この人、きれいになってます。

太平洋の裂け目(原題)から怪獣Kaijuがつぎつぎに湧き出てくる設定だけど、今回はそれに人間側の悪がからんでくる。「キングコング/髑髏島の巨神」にも出ていたジン・ティエンが演じる中国のハイテク企業社長が黒幕かと思わせて……

これがネタバレにならないのは、レジェンダリーがすでに中国企業に買収されていた(知らなかった)関係から、そう中国人を悪役にはできないってことでしょ。

それ以前に、この映画はアジアの匂いがプンプンする。怪獣との戦争のために廃墟となった街を徘徊し、みずからロボットをつくりあげる少女はどう考えてもナウシカだし、ロボット基地は中国なので漢字がいっぱい。隊員もアジア系が多く、研究者は中国語をもっと勉強しろと叱られている。最終決戦は東京から富士山頂というサービスぶり。さりげなくガンダムが“いる”のも笑える。

これは仕方のないところで、今年のワールドワイドの興行収入を見ると、トップは文句なく「ブラックパンサー」だけれども、2位も3位も中国作品なのだ。いかに市場としてのアジアが成熟してきたかの証しだろう。

先に見てきた息子は

「うーん、なんか“薄い”よね」

と渋いことを言っていたが、わたしは悪くないと思う。東京と富士山の距離が、まるで都心と高尾山程度にしか描かれていなくても(笑)。

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「世界一と言われた映画館 酒田グリーン・ハウス証言集」

2018-04-25 | 映画

あの、映画館グリーンハウスをめぐるお話。

山形国際ドキュメンタリー映画祭(くどいようだけれど、世界に誇れる存在だ)で去年上映され、ついに一般公開。酒田に生まれ育ち、この映画館に通いつめ、グリーンハウスが火元だった大火を経験し、再建計画まで特集したわたしがこの映画を見逃すわけにはいかない。

鶴岡まちキネの明かりが落ちると、ムーンライトセレナーデが流れてくる。グリーンハウスでは常にこのようにして映画が始まっていたので、酒田市民としてグッとくる。

9名の人物の証言がつづられる。昭和51年の大火のときに消火活動を行った元消防士、火元近くで高名なオリジナルカクテル「雪国」を供するケルンのマスター(この秋に、その名も「YUKIGUNI」というドキュメンタリーが公開されます。監督は「よみがえりのレシピ」の渡辺智史。撮影はこの映画の監督である佐藤広一。渡辺さんのお母さんは地元じゃ有名人)、近所の食堂の娘だった上々颱風(シャンシャンタイフーン)のボーカリスト白崎映美、元従業員、映写技師、酒田出身の社会学者……

忘れたり知らなかったことがけっこうあったことに気づく。10席しかない名画座シネサロンが併設されていたんだけど、そこへの階段が微妙に曲がっていたとか、隣が駐輪場で、というか昔は自転車預かり業が成立していたとか。映写技師が割烹「よしのや」の人だったなんて知らなかったなあ。

もちろんこの映画は、“グリーンハウスについて語る”ことを承知した人たちの証言で成立している。同時に“語ることを拒否する”人もいたことがうかがえ、深みを感じる。

佐藤久一という、名門のお坊ちゃん(大蔵元の御曹司だ)がひたすらに蕩尽し、その結果できあがった奇跡のような映画館に普通に通っていたことがいかに幸運だったか……平日の午前中から遠く鶴岡まちキネにつめかけた酒田市民は(酒田の先行上映は満員だったらしい)しみじみとかみしめたはずだ。

ナレーターは大杉漣。彼はつくづくと酒田を愛してくれたんだなあ。

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追悼衣笠祥雄

2018-04-24 | スポーツ

「今日はありがとな」

19日のDeNA-巨人戦はわたしもBSで見ていて、衣笠のあまりのかすれ声に驚いた。今日の訃報に、そうだったのかと感じ入る。

広島という球団が、彼にその実績に見合うだけの待遇を用意したのかとか、ハーフであったことにどれだけのハンディがあったのか、それは問うまい。鉄人としての連続出場記録について、これからあらためて報じられるだろう。

でもね。

でもわたしは衣笠さんの(いきなり敬称付き)最大の魅力は、失礼ながら現役の選手たちを常にチアラップした解説にあったのではないかと思っている。

「解説者を評定する」で彼をリストアップしなかったのは、そういうレベルの存在ではなかったからだ。彼ほど、あたたかい目で選手たちを応援した解説者はいなかったと断言できる。しかも、確実にクレバーだったし。

BS-TBSの追悼文は泣ける。

4月19日のご出演も、野球解説のローテーションとしてお願いし、ご本人からも快諾を頂きました。ただ衣笠さんの体調を考慮して、槙原さんとのW解説という形を取りました。当日の試合中も、体調が万全ではない様子もありましたが、ご本人の仕事を全うしたいという、強い意志を尊重して試合終了まで解説をお願いしました。

そして、その槇原とアナウンサーにかけた言葉が冒頭の「ありがとな」だった。解説者としても、鉄人だったのだ。

かつて広岡達朗のモデル小説「監督」のなかで海老沢泰久は、どうやっても打ち込まれてしまうヤクルトの投手のために、“三振してあげる”選手として衣笠を登場させた。広岡は「だからきみは一流になれないんだ」と断じたが、しかしまぎれもなく一流の野球人であったことを、彼の解説を聞いたことのある人なら誰でも理解できるはずだ。とても、とても哀しい。

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「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」(2017 SONY)

2018-04-23 | 洋画

週末の土曜が勤務日なので、その分が週初めの月曜に振替。あまりない形態なので、家族の誰も気づいていない。わたしも忘れそうになってた。朝からいそいそと映画館へ出勤。いつもより早い(この熱意が仕事に向かえば……)。

およそ50分で鶴岡まちなかキネマに着。一本目は「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」。北米ではクリスマスに公開されてSONY史上最大のヒットとなった作品。まさかその数週間後に「ブラック・パンサー」という化けもののような大ヒット作が出てくるとは。

にしても、第一作から20年ぶりの続篇。えーと、確か劇場じゃなくて自宅で見たおぼえがあるぞ。ひょっとしたらDVDじゃなくてVHSだったかもしれない。ロビン・ウィリアムズが出てたよね。ボードゲームをやってたらやたらに動物やら不思議なランプが出てきて……なんか違う作品もまざってるな。

かように昔の映画の続篇がなぜ今ごろ作られたのか。そしてなぜ大ヒットしたのか。秘密は設定にあると思います。

生活に問題のある高校生たちが、ゲームのなかではまったく違ったキャラになる、そのアイデアがまずあって、ジュマンジという容れ物をそこにかぶせたと勝手に想像しています。

ひ弱なゲームおたくがマッチョなドウェイン・ジョンソン、自意識過剰なインテリ娘がセクシー美女に、アタマ筋肉ヒーロー野郎が武器補充係ののろま、そしてきわめつけはインスタ映えが最優先の恋愛体質娘がジャック・ブラックに(笑)。

ドウェイン・ジョンソンが「ぼくにできるわけない!」と弱音を吐いたり、ジャック・ブラックが美女に誘惑の仕方を教えたり、逆に男のオシッコの仕方を伝授されるシーンはひたすら笑える。

周到なのは、きわめてまっとうな成長物語になっていることであり(生き方に戸惑う彼らのバックに、ピーター・フランプトンのShow Me The Wayが流れる) 、伏線のはり方もおみごと。なるほど、大ヒット納得。20年たたないうちの続篇製作は必至と読みました。とにかくSONYは絶対につくりたいはず(笑)。

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簡単な主張PART2 Tom Tom Club - Wordy Rappinghood

2018-04-22 | 公務員

Tom Tom Club - Wordy Rappinghood (Live @ Summer Sonic '09)

PART1はこちら

それぞれの事案について、印象に残ったことを。

まず、森友関係では太田理財局長へ自民党の和田正宗という度しがたい議員が「意図的に変な答弁をしているんじゃないか」と言いがかり。局長はさすがに鼻白んだが、それ以上に彼の後ろにいた財務省の女性職員のあきれた顔がすべてを語っていた。そこに注目したテレビ朝日ナイス。官僚は嘘をつくが、政治家はその嘘の上でスタンドプレイを。どんな猿芝居だか。

加計の場合は、地方公務員として不思議な話だと思っていた。首相秘書官と会談したとしたら、まず旅費が発生するわけだから旅行命令を発した人物は確実にいて、あるいは東京事務所の職員だったとしても復命は行われているはず。旅行命令簿や復命書があるに決まっている。愛媛県知事はそれらすべてを握りつぶすことは絶対にできないと判断しただろう。それは理解できる。理解できないのは秘書官の方で、すぐにばれるに決まっているのに否定し続けている。簡単かつ意固地な人。

自衛隊の問題は、実はもっとも怖い話だ。活動内容について秘匿したと同義だから。派遣を決めた小泉純一郎元首相だって「戦闘地域か非戦闘地域かなんてわかるわけがない」と開き直っていたPKO派遣は、やはりかなりシリアスな戦闘地域だったことがようやく明るみに出た。

わからないではないんです。日報を出せと求められた当時の防衛大臣は、隊員たちを軽く見ているような人物だったし、答弁でどんな危ないことを言い出すか部下たちは信用していなかったろうから。文民統制とはいうけれど、その文民があんなレベルでは……と。

しかし民進党の議員に暴言を吐いた三佐の心情が自衛隊に蔓延しているのだとすれば、暴力装置としての自衛隊はきわめて危険な存在になっている。

セクハラについては……以下次号

本日の1曲はトム・トム・クラブの「おしゃべり魔女」サマーソニックに来てたんだね。ティナはいつまでも若いなあ。

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簡単な主張PART1 Paul McCartney "Wanderlust"

2018-04-21 | 公務員

Paul McCartney "Wanderlust"

なんかもう官僚の世界はえらいことになっている。不祥事があまりに頻発するので、それぞれについてじっくり考えることができないくらいだ。これって計算?まさかね、必然的に連鎖してしまったのだと思う。

近ごろ、何が起こったのかを備忘録的に整理しておこう。まずはなんといっても森友・加計の事件がすべてをスタートさせた。

森友については、籠池はなんと9ヶ月ものあいだ大阪拘置所に“留置”されたまま。公判も開かれず、要するに口止めされ、見せしめにされているわけだ。政権にとってよほど煮えくりかえるような思いをさせられた報いだと。

そして出てきたのが改ざん問題。官僚みずからの手で公文書が書き換えられ、政治家や首相夫人の名前がないことになっていた。これは、朝日新聞のスクープ。財務省近畿理財局では自殺者まで出ていた。

加計の問題は簡単だ。森友よりもはるかに巨額な便宜供与が行われながら、当時の首相秘書官が愛媛県や今治市の職員と会ったこともないと強弁したのだ。

自衛隊の日報についてはもっとシンプル。南スーダンでのPKO活動における日報が「ない」とされていたのに“出てきてしまった”のだ。

最後(になればいいなあ)が財務省事務次官のセクハラ問題。音声データまで公表されながら、次官は徹底的に否定している。

これらの問題については、ひとつ共通している点がある。官僚の言うことを、誰も信用していない、ということだ。以下次号

本日の1曲はポール(とリンゴ)のWanderlust。美しい声とメロディ。

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