トリノドッペル ～ 邪悪な顔

アテネドッペル「感動をノーサンキュー」はこちら。

「え？トリノもう終わっちゃったの？」
日本人の大多数がそう思ったのではないだろうか。日本勢がふるわないため、とにかくメダル気狂いな国民なので視聴率も低空飛行（時差も最悪のパターンだったし）、しかし最後の最後にフィギュアと回転で挽回したところで閉会式。どうも不完全燃焼、といったところか。

　まあ、大選手団を組織したわりにはメダル1個かよ、という指摘はわからないではないけれど、それが「堤さんがJOCにいてくれたらこんな事態にはならなかった」なんて総括（絶対にそう思っているヤツがいるはずだ）につながると困ったものざんす。

　それでは二年に一度の恒例、オリンピックドッペルのトリノ篇。まずはどうしたって読者のレスは女子フィギュアに。

女子フィギュア「村主章枝」＝元Winkのサッチン「鈴木早智子」
クリソツでしょ。脱いだ後今何してるのかなあサッチン…でもどちらかといえばショウコ派です。

わたしも相田翔子派なんです。次回は浅田真央篇。

アテネドッペル ～ 感動をノーサンキュー

「トトロな人たち」はこちら。

マラソンのポーラ・ラドクリフと
ハリポタの作者J.K.ローリングと
セリーヌ・ディオン。
3人とも単に金髪の面長系、という気も（笑）

……これはなかなか。ポーラ・ラドクリフとJ．K．ローリングはちゃんとダニエル君を真ん中にラドクリフつながりになってる。セリーヌで言えば、阿武が準決勝でセリーヌ・ルブランをやぶったとき、アナウンサーが興奮のあまり「モーリス・ルブランをやぶりましたっ！」と絶叫していたのはわたしもちゃんと聞きました。ルパンファンだったのかな。

　しかし女子マラソンの中継はひどかった。過酷なレースであることはラドクリフたちの嘔吐でうかがえたが、競技としてのマラソンの勝負のあやとかをほとんど伝えてくれないのだ。後ろからヌデレバがひたひたと迫っているというのに、「女子マラソンにおいて2大会連続で金メダルをとった国はありません。がんばれ野口！」だの、明確に差が詰まっているのに「有森さん大丈夫ですよね？」だの。そこにあるのは“感動的な場面を演出したい”あざとさと、露骨すぎる日本びいき。大本営発表かよ。

視聴者もよくない。「感動をありがとう」という姿勢は、あからさまにオリンピックをゆがめている。選手の努力を推しはかって感動するのはいい。しかし「感動」したいがために中継を見るなんて本末転倒もいいところではないか。昔のNHKの島村俊治、羽佐間正雄、西田善夫アナのクールかつ熱血な（この二つは両立する）中継がなつかしい。この人たちの中継は、あらかじめ仕込んであるような感動フレーズを使うのではなく、スポーツが生む奇跡の一瞬を「もうこの言葉でしかあらわせない！」伝え方に芸があった。特に西田アナ。サラエボ冬季五輪の開会式の中継で「観客の手拍子が聞こえてきます……もっともみんな手袋をしていますが。」（笑）こんな味のある人、もう出てこないのかなあ。

次回はトリノに飛びます。

アテネドッペル ～ トトロな人たち

谷亮子篇はこちら。

　逆に、女子重量級の二人の金メダリスト（阿武教子、塚田真希）には素直に応援できた。おそらくは柔道をやっていなかったら、街ですれちがってもふり向きもされないタイプ（失礼）かもしれないが、競技が進むにつれ、次第に美しく見えてくるのは一体なんでなんだか……いや、正直に言おう。いちばん美しかったのは、ギリシャ放送局の日本人通訳のあの人でしたっ！（笑）

ってことで阿武と塚田にドッペルなのは森永卓郎とトトロだと勝手に断定。いいのかな。ジブリ系のファンが怒るかな。

そういえば阿武について、先輩から貴重な情報を。
「阿武？ほら、国体の頃はあいつ山形県にいただろうがぁ」
「え？国体ジプシーなの？すると……オレは県職員としてあいつの先輩ってことか！」
「言わない。普通は。」バシッと言われてしまいました。

次回は女子マラソン篇。