事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

給振 PART2 ~ コスト

2008-08-13 | 事務職員部報

Money01 PART1はこちら
事務職員部報公式版Vol.7。05年10月7日号より。

国家公務員給与、手渡しで1億ムダ…振り込み達成6割

国家公務員の人件費削減のため、今年度末の完全実施を目標に、「霞が関」で進められている職員給与の金融機関への振り込み化計画が難航している。

民間企業ではもはや当たり前の支給方法だが、霞が関では今年3月現在、4割の組織で全額振り込みを達成できておらず、中には80%以上の職員に現金手渡しを続けている組織も。

内閣府の試算では、現金手渡しにより余分にかかる事務経費は今年度だけで1億円近くにのぼるとみられ、「余計な経費は税金から支払われることを忘れないで」とクギを刺す声が出ている。

給与の口座振り込みについては、2003年9月時点で中央省庁の職員全体の約6割にしか実施されていなかったことから、内閣府のIT戦略本部が「民間並みの業務効率化を」と各省庁に協力を要請。今年度末までに、山間地やへき地を除き、全額振り込みの100%実施を達成することを目標に掲げた。

現金支給の場合、必要な紙幣や硬貨の数量を計算して金融機関に連絡し、届いた現金を袋詰めにして渡すという膨大な事務作業が必要になる。ところが、人事院が98の中央省庁や独立行政法人などを対象に今年3月末現在の状況を調べたところ、38の組織が完全実施に至っていなかった。

特に実施率が低いのは、農林水産省所管の独立行政法人「種苗管理センター」の17・2%、参議院27・6%、林野庁29・4%、水産庁39・8%、農水省(本省)56・9%、農薬検査所57・1%などで、農水省や同省所管の法人での遅れが目立った。
(2005年9月26日  読売新聞)

 しつこく、給振についてふれます。職場の振替率のレスと同様、この読売の記事についても「こんなのが出てたっ!」と6名もの部員から教えていただきました。なるほど『現金支給の方がコストが高い』という視点は事務職員としてもおさえておくべきでしょう。現場としても

①旅費をかけて金融機関に出向く

②時給が高い職員を30分以上も拘束する

③しかもそれが複数の職員である

……ことを考えると、いかに現金受領がムダの多い、コスト高の作業であるかが実感できます。何より、こんな記事が一千万の発行部数を誇る全国紙に掲載された事実は追い風。ぜひ、職場でも紹介を。

それにしても、林野庁や農水省関係の職場ならともかく、参議院にATMやセブンイレブンはないのかしかし。

※なぜ振込にしないのかという理由で多かったのが「ATMが職場の近くにない」とするもの。しかしそういう職場こそ金券受領に旅費と時間がかかる実態も。

Vol.3につづく。

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お盆'08

2008-08-13 | 日記・エッセイ・コラム

Ushi08 ようやく8月13日。毎年こう思っている。
お盆の準備がようやく終わるので。もっとも、前は“しょれだな”(精霊棚?)をセッティングして、高灯籠を鯉のぼりみたいにあげて……みたいなことまでしていたので楽になったことは確かなんだけど。

おしょれさま”(精霊様?)に飾る牛と馬って、世間ではどうつくっているんだろう。よそのウチのものを見たことがないのですごく不安(笑)。なにしろウチは畑にある作物を使ってアバンギャルドに仕上げるのが常なので。

今年は娘と熟考のすえ、牛のしっぽにニンジンの葉っぱ、馬のしっぽにコスモスの茎をつかってみました。去年はとうもろこしのヒゲ。でもニンジンは失敗だったかも。すぐにへたってしまいました。根性なし。

ちょっと今回は普通のブログっぽくかましてみました。

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山本薩夫3連発~その3「戦争と人間 第一部」「戦争と人間 第二部」「戦争と人間 第三部」(‘70~’

2008-08-13 | 邦画

Mo3635 「皇帝のいない八月」篇はこちら

いっしょに観ていた中学生の娘は特高の拷問などを見て「大人って汚い」「これだから大人は」と憤っていた。しかしわたしは新興成金である滝沢修の意見に同調するようになっている。生硬な理想論をぶちかます高橋英樹や吉永小百合よりもずっと。立派な汚い大人のお仲間入りというわけだ。

山本薩夫は完全な日本共産党シンパの監督なので、日共の理屈とシンクロした主張が繰り返される。その党派性にも実はわたしは胡散臭さを感じてしまう。えーとこの時期のソ連共産党と日共はお互いをののしりあっているんだっけ、とか中国共産党との関係は?とか。やはり汚い大人(>_<)

しかし「まるで紙芝居じゃないか」と切り捨てられるような山本の“わかりやすい”描写が、力をもっているのも確かだ。累々たる屍体の画像や、ノモンハンの戦闘では虻に悩まされたなどのエピソードは、戦争の悲惨さをやはり強く訴える。映画というメディアはこんなときまったく力強い。五十音順にキャストが並び、途中に休憩が入る超大作。一見の価値はある。

第二部あたりから綺麗になった吉永小百合と、最初から異様に美しい浅丘ルリ子を見るだけでもレンタル料金はタダみたいなもの☆☆☆★★

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山本薩夫3連発~その2「皇帝のいない八月」(‘78 松竹)

2008-08-13 | 邦画

Kotei 「不毛地帯」篇はこちら

前半はすごく面白いんだ。山本のマンガ体質と「履いている靴が自衛隊のものだ」と業界誌の記者が喝破するような小林久三原作のサスペンスが調和しているから。本気で日本でも軍事クーデターが成立するか、と思わせてくれる。

ところが、後半は山本の「正論体質」の方が暴走を始め、とっちらかってしまっている。残念。渡瀬恒彦~吉永小百合~山本圭の三角関係など、封切り当時ですら陳腐に思えたもんなあ。

太地喜和子が気持ちよさそうに悪女を演じています。こんなうまい女優とからむと森田健作のでくの坊ぶりが際立つ。

内閣調査室の職員を、高橋悦史が野球帽をかぶって好演。彼は山本映画の常連☆☆★★

次回は超大作「戦争と人間

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山本薩夫3連発~その1「不毛地帯」(‘76 東宝)

2008-08-13 | 邦画

山本薩夫(’10~’83)という映画監督をご存じだろうか。フィルモグラフィーはヒット作ぞろいだから一度はあなたも観ているはず。「白い巨塔」「氷点」「金環蝕」「華麗なる一族」「あゝ野麦峠」……ね?少なくとも一本は観たことがあるでしょう?この人の特徴は「とにかく真面目なんだけどにじみ出る活動屋精神」ってとこだと思う。ちかごろ再見した彼の映画で検証してみよう。

まずは「不毛地帯」。
自衛隊の戦闘機導入をめぐる(どこかで聞いたことがあるような)汚職事件を描いた山崎豊子の原作を、山本はひたすら“面白く”描いてしまう。わたしはこれを山本のマンガ体質と呼んでおります。先日亡くなった元大本営参謀の瀬島龍三をモデルにした主人公を仲代達矢が演じているんだけど、彼が口ほどにもなくまぬけなのに苦笑。

山崎豊子も実は山本と似たような体質だよね☆☆☆

次回は「皇帝のいない八月」。

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