カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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7日午後から、関東南部では突然の雨も。

2005-11-08 00:42:48 | インポート
05110715
※引用図は7日15時の天気図です。気象庁HPより引用です。

7日の日中は、北日本や日本海側の一部を除き、晴天が広がり、静岡県静岡市では、最高気温が25・9℃と汗ばむ陽気となりました。

関東地方も、昨日午後から降り始めていた雨も明け方までには止んで、7日日中は、各地とも青空が広がりました。暖かかったですよね。JR山手線は架線が延びてしなったとかで5時間も止まりましたが。

ところが、ところがです。関東地方の南部では、午後から雲が湧き上がり、一部で予想に反してにわか雨が降り出しました。
神奈川県の一部には、一時、大雨・雷注意報も出されたりしました。

東京も多摩地方で雨となった様子で、大概の皆さん、傘を持っていないので、多摩??ではなく、タマらん???思いをされたでしょう。

この雨の原因を説明しましょうか。まず、以下の図をご覧ください。
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7日15時のアメダス関東周辺風向風速図(気象庁HPより引用)より、関東地方では、静岡県から伊豆諸島では西から南西風となっていますが、関東地方の北部や内陸部では、北より風で、双方風向が異なる風同士、ちょうど、神奈川県付近で衝突している様子がわかりますね。

そしてまた、7日15時と16時の関東周辺レーダーアメダス合成図(気象庁HPより引用)より、前記した、双方異なる風向が異なる風同士が衝突してい神奈川県周辺で、雨雲が発達していっています。

さらに、画像にはありませんが、7日、夕方から夜にかけて、関東地方の上空を弱い気圧の谷も通過しており、神奈川県周辺で雨雲が発達したのは、前記した、風向が異なる風同士が神奈川県周辺で衝突したためと、上空の気圧の谷の接近通過に伴って、関東地方南部が、雲が発生発達しやすい場になったことが重なって、今回のような雨となったわけです。

でも、このような現象は、関東地方ではそんなに珍しいものではありません。よく、冬型気圧配置で、上空を気圧の谷が通過する際に、季節風が地形的に収束しやすい神奈川県箱根付近や伊豆半島で、時ならぬ雪や雨が降り、交通が混乱することがあるのはこのためです。


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