カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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台風6号西日本目がけて北上 台風に伴う大雨は地形的な鞍部でもご用心!!

2011-07-18 23:37:27 | インポート

①7月18日21時の天気図 気象庁HPより引用

11071821

②7月18日21時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③7月18日23時までの24時間雨量分布図(全国) 気象庁HPより引用

Pre24h00

台風6号は、ゆっくりとに西日本目がけて北上中です。

台風がこのままの進路を進みますと、明日夜遅く、四国にかなり接近、あるいは上陸と言う降参が強まってきました。

台風接近に際して、本州の太平洋沿岸では、早々に高いうねりが出ており、18日23時現在、関東以西の太平洋沿岸には波浪警報が発表されて、東名高速道路の一部区間では、通行止めとなっています。(けんいちろうさん、貴重な情報ご投稿ありがとうございました。)

既に、台風を取り巻く強い雨雲の一部や台風の縁を廻るようにして南海上からの暖湿流のために、紀伊半島や四国、九州では断続的に強い雨が降り続き、18日23時現在、四国の一部では24時間雨量が300㎜を超えた箇所もあります。

台風接近時に伴う降雨ですが、

◆通常、台風や台風の縁を廻るようにして流れ込む暖湿流の方向に向かって地形的に開いた山の斜面にあたる地域が雨量が多くなるということは、いわば定石となっていますが、

筆者自身が、これまで、日本付近に接近した台風に伴う雨量の地域的分布を調査して判明したことより

◆台風接近時は、前記した、台風や台風の縁を廻るようにして流れ込む暖湿流の方向に向かって地形的に鞍部になっている箇所あたる地域のみならず、当該台風や台風の縁を廻るようにして流れ込む暖湿流の方向に向かって地形的に鞍部になっている箇所でも雨量が多くなる ということです。

前記した、台風や台風の縁を廻るようにして流れ込む暖湿流の方向に向かって地形的に鞍部になっている箇所にあたる地域であれば、本州の内陸部にあたる地域でも雨量がまとまりますね。

これも筆者自身の調査の結果判明したことですが、今回のように、台風が、本州の南海上から西日本へ北上してくる場合

紀伊半島の南東斜面や四国東部なども去ることながら

Ⅰ:濃尾平野周辺や近畿東部から若狭湾周辺にかけてに地域 やⅡ:紀伊水道周辺 が、前記した台風や台風の縁を廻るようにして流れ込む暖湿流の方向に向かって地形的に鞍部になっている箇所にあたり、暖湿流同士が収束しやすく、前記、ⅠとⅡの経路を経てきた暖湿流同士が、近畿地方北部や山陰地方あたりでさらに合流して収束し、この方面に大雨を降らせ易い傾向があります。

特に、今回の台風6号のように、台風の規模が大きく、移動速度が遅いほど、この傾向は一層顕著になりますね。

引用図③より、18日23時現在、24時間降水量で、紀伊半島や四国、九州南部でとくに多くなっていますが、前記した地形的鞍部になっている、滋賀県や京都府周辺でも雨量がまとまってきていす様子が解りますね。

台風6号接近の折、前記した事項を踏まえて、防災対策に活用なさってください!!


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