①12月2日6時の天気図 気象庁HPより引用
②12月2日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工
本州付近に西から深い気圧の谷が接近してきています。
引用図②より、中国大陸には、水蒸気画像上で ∪状に白輝域水蒸気が多く分布している箇所)が走っている地域(白輝息は帯状に3つありますが)が南北に広がっており、その南縁は華南地域に達しています。
このように、水蒸気画像上で白輝域が∪状になった箇所は、この地域に500hpa(上空5500m付近)の谷がありことを示し、当該500hpaの谷が深いほど、前記した∪状の白輝域は、南北へと広範囲に広がります。
2日6時の事例のように、500hpaの谷の中に、帯状の白輝域が何本か存在するのは、南北に500hpaの谷が集まって南北に深い500hpaの谷を形成していることで、当該深い谷を形成する、個々の谷(引用図②では(A、B、Cの地域 )の進行方向前側で白輝域が、お椀をかぶせたような ⌒ の字型となって雲が発達しやすくなっています。水蒸気画像上では白輝域がひときわ輝いていますよね。これは、上空3000m付近で上昇流が特に強まっている地域(将来、低気圧が発生・発達しやすい地域)を示すものです。
これらより、これから本州付近では、まさに 冬の嵐 となりそうですが、今回の事例のように、500hpa上で、個々の谷は南北に連なって、南北に深い谷を形成している場合、当該谷の東進につれて、谷の前面では、本州付近で南から暖湿流を大量に流れ込んできますが、こうなると、南北に深い谷を形成する、個々の谷は、北に位置する谷同士より、順にまとまり、一層深い谷を形成するようになります。