カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
講演依頼等連絡先は、tenki@air.ocn.ne.jpへどうぞ

本州付近に西から深い気圧の谷接近 気圧の谷の中には雲が発達しやすいポイントが存在

2010-12-02 10:32:42 | インポート

①12月2日6時の天気図 気象庁HPより引用

10120206

②12月2日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

20101202060000_3

本州付近に西から深い気圧の谷が接近してきています。

引用図②より、中国大陸には、水蒸気画像上で ∪状に白輝域水蒸気が多く分布している箇所)が走っている地域(白輝息は帯状に3つありますが)が南北に広がっており、その南縁は華南地域に達しています。

このように、水蒸気画像上で白輝域が∪状になった箇所は、この地域に500hpa(上空5500m付近)の谷がありことを示し、当該500hpaの谷が深いほど、前記した∪状の白輝域は、南北へと広範囲に広がります。

2日6時の事例のように、500hpaの谷の中に、帯状の白輝域が何本か存在するのは、南北に500hpaの谷が集まって南北に深い500hpaの谷を形成していることで、当該深い谷を形成する、個々の谷(引用図②では(A、B、Cの地域 )の進行方向前側で白輝域が、お椀をかぶせたような ⌒ の字型となって雲が発達しやすくなっています。水蒸気画像上では白輝域がひときわ輝いていますよね。これは、上空3000m付近で上昇流が特に強まっている地域(将来、低気圧が発生・発達しやすい地域)を示すものです。

これらより、これから本州付近では、まさに 冬の嵐 となりそうですが、今回の事例のように、500hpa上で、個々の谷は南北に連なって、南北に深い谷を形成している場合、当該谷の東進につれて、谷の前面では、本州付近で南から暖湿流を大量に流れ込んできますが、こうなると、南北に深い谷を形成する、個々の谷は、北に位置する谷同士より、順にまとまり、一層深い谷を形成するようになります。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。