カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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24日未明 またまた東北で大きな地震震度6強

2008-07-24 01:03:17 | インポート

引用図は 気象庁より7月24日0時33分発表の 7月24日0時26分発生の地震の震央と核の震度分布図(東北地方中心)です。気象庁HPより引用。

24003300391

7月24日00時26分頃東北地方で大きな地震がありました。

震源地は岩手県沿岸北部 ( 北緯39.7°、東経141.7°)で震源の深さは約120km、地震の規模(マグニチュード)は6.8と推定されます。

この地震で、岩手県内陸北部の 岩手洋野町大野で震度6強を観測したほか、青森県八戸市内などで震度6弱、それに、青森県、岩手県、宮城県の一部で、震度5強や震度5弱の強い揺れを観測しました。

地震による被害状況など、今後の詳細情報が待たれるところですね。

この地震は、東北地方が載っている北米プレートの下側に沈み込む、太平洋プレートの内部で発生した地震であると推定されます。

前記事でのコメントで、K・Tさんが指摘していただいたように、一般論として、規模の大きな地震であるほど、周期の長い地震波が多くなるものですが、今回の地震のように、地下120kmと言う深い箇所で発生した地震と言うものは、比較的周期の短い地震波が大きな揺れの部分では卓越し、小刻みに揺れるように感じます。

そして、以前、昨年10月1日の緊急地震速報の記事で紹介しましたように、当該、地下深くで発生する地震での地表の揺れは、その土地の地下の構造によって、地震波が屈折などすることが、当該揺れの大きさが左右される大きな要素のひとつであるため、緊急地震速報は発表が困難なものです。


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2 コメント

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カノウおにいさんへ。ご無沙汰です。 (委員長)
2008-07-24 20:32:16
カノウおにいさんへ。ご無沙汰です。

今回、またしても東北で大きな地震となりましたが、建物の被害は比較的軽かった(と言うと語弊ありますが)ようですね。

この原因は何故でしょうか?お教えください。
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委員長さんへ。 (カノウおにいさん(委員長さんへ))
2008-07-24 23:46:57
委員長さんへ。

コメント投稿ありがとうございます。ご質問の点ですが、まず今回のような、日本列島の下側に沈み込むプレートの内部で発生する地震は、当該地震を発生させる原動力となる、プレートの破壊が千切れるように破壊されることにより、地震を発生させるエネルギーが短時間に発散されるためですね。地震を発生させるエネルギーの発散が短時間であるほど、発生する地震の主要動(揺れの大きな部分)には周期の比較的短い地震波が卓越するようになります。

今回の地震も、主要動の部分には、周期0・1秒~0・2秒の地震波が卓越していました。(地下深くのプレート内地震の場合、過去の統計でこの程度の周期の地震波が主要動の部分では卓越していますね。)

一方、建造物は、おおむね周期0・5秒以上の地震波に共振しやすい(言い換えれば特に揺れやすい)性質を持っているため、今回の地震の主要動で卓越する地震波の周期には、比較的共振し難かったため、大きく建造物を揺らすこともなかったため、建造物の被害も少なかったという訳です。
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