①8月17日15時の天気図 気象庁HPより引用
②8月17日15時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用
③8月17日15時までの全国最高気温分布図 気象庁HPより引用
8月17日も、本州内陸部中心に猛暑に見舞われました。
最高気温は 群馬県の館林で38・0℃ 岐阜県の多治見で37・4℃ 大阪府の豊中(大阪空港)や山梨県甲府で37・3℃ を観測したほか、京都府や大阪府埼玉県の一部では37℃以上を観測しております。
関東に目を向けると、日中、高温になりやすい内陸部のみならず、東京や千葉などの沿岸部でも猛暑日を観測したことが特筆です。
東京(気象庁のある千代田区大手町)で 35・7℃ 千葉で35・4℃の最高気温を観測して、東京では本夏3回目の猛暑日を観測しました。
東京や千葉、横浜などの関東地方沿岸部では、通常、日中、海陸風が顕著となり、南~南東(一部では南西風)が卓越しますが、総観場の気圧配置の関係で、日中、海陸風が比較的弱まる場合、最高気温が上昇しやすくなります。
17日10時~15時までの東京(気象庁のある千代田区大手町)の気温と風向風速の実況値を紹介しますと(気象庁HPより引用)
10 時 気温 33.0℃ 風向風速 北東 3.1 m毎秒
11 時 気温 33.4℃ 風向風速 東 2.1m毎秒
12 時 気温 33.9 ℃ 風向風速 東北東 2.5 m毎秒
13時 気温 34.9℃ 風向風速 東南東 2.6 m毎秒
14 時 気温 35.3 ℃ 風向風速 東 3.1m毎秒
となっており、海陸風は顕著となっていません。引用図にはありませんが、当該時間帯、千葉でも東~北東風が卓越しており、当該風向は、陸側から海側に吹く気流で、海陸風が弱まっている証拠です。
当該、関東南部沿岸部で、日中、海陸風が弱まる気圧配置の場合、本州の東海上に優勢な高気圧があったり(引用図①③)、本州中央部が高気圧にすっぽりと覆われる気圧配置や、上信越や中部山岳を吹き降りる気流(大阪の気圧≧東京の気圧)が卓越となりますね。
関東沿岸部(特に南部)では、日中卓越する海陸風が、幾ばくの気温上昇を抑制させる作用があると言えるでしょう。