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カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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またまた寒冷渦参上!9日は北日本、東日本は天気急変に要注意!

2014-05-08 22:53:40 | インポート

①5月8日15時の天気図 気象庁HPより引用

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②5月8日15時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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                           ↓

③5月9日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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日本付近には、偏西風の蛇行に伴い、寒冷渦(偏西風帯が蛇行し、上空に寒気を伴なった低気圧が偏西風帯に発生したもの)がまたまた参上!引用図②より、寒冷渦の中心は、中国東北部からロシア国境ふきんにあるものの、これに伴う発達した降水域が、8日15時現在、日本海中部へと進んできました。

引用図①より、地上天気図上には、前記した、水蒸気雲画像上で、白く輝く御玉杓子状に写っている発達した降水域のすぐ西側に2つ描かれておりますが、引用図③より、9日9時には、日本海をゆっくり東進する予想で、これに伴い、引用図②での、白く輝く御玉杓子状の発達した降水域も、東進して、9日には、北日本や東日本へかかってくる予想ですね。

こういった、寒冷渦にともなう降水域は(以下全て筆者調べ)、

ⅰ:帯状に広がるもの 

と 

ⅱ:引用図②のように、御玉杓子状になるもの 両方見かけららますが、

ⅰ より ⅱ の形状の降水域が上空3000m付近に顕著な上昇流域に伴って発生し、降水域自体強くなるものです。とりわけ、この御玉杓子状の尻尾の形状が、暖湿流が流れ込んでくる方向に一致し、当該、尻尾に当たる箇所で、激しい落雷、強い雨、降雹、突風などの激しい気象現象が発生しやすいですから、要注意です!

9日は、北日本、東日本では、天気の急変にどうかお気をつけてください!


明け方関東で強い地震 東京23区で震度5弱を観測!本当に、地震は個性豊富!

2014-05-05 11:23:20 | インポート

引用図は、5月5日5時18分に発生した地震の震央と各観測地点(関東地方周辺)震度分布図です。気象庁HPより引用・加工

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5月5日明け方05時18分頃、関東地方で強い地震がありました。

震源地は伊豆大島近海(北緯35.0度、東経139.4度)で、震源の深さは約160km、地震の規模(マグニチュード)は6.2と推定されます。

この地震で、東京都23区千代田区で、震度5弱を観測しました。

東京都内でもこの地震の影響で怪我をされた方がいる様子ですが、いずれも軽傷との事です。

交通機関では、JR各線や、首都圏の各私鉄各線では、運転中止や速度規制を行い、高速道路でも、東名高速道路や東京外環自動道、関越道、北関東道、圏央道などで、地震発生直後から、速度を時速50キロや80キロに減速する規制などしかれました。

この地震は、関東平野があり北米プレートの下側深い箇所に沈み込む、太平洋プレートの内部の深い箇所で発生した地震と思われますが、今回地震が発生した地点周辺で同じような地震発生メカニズムでの地震は、私自身、正直、過去にも記憶がありませんね。

地震と言うもの、地震波を発生させる地殻変動の起こり方や、発生地点での地殻の硬軟のよって、さまざまな地震波を発生させる結果となり、言ってみれば、地震は個性が豊富 と言えるでしょう。

ここで、筆者が調べた、地震の特性をまとめてみました。どうか、ご参考ください!

◆今回の地震のような、地下深い箇所で発生する地震は・・・・・比較的硬い地層が急激な破壊をすることで地震波を発生させることから、発生する地震波は、比較的周期の短い(ガタガタと揺れる)地震を引き起こし、

逆に、

◆海溝(トラフ)の陸側プレートよりの地下浅い箇所で発生する地震や、地殻の破壊が複数ドミノ崩しのごとく生じた地震は、比較的周期の長い(ユサユサと揺れる)地震を引き起こす

と言う特性があります。

さらに、

◆地震波が通過する地殻の構造によって、地震波は複雑に増幅や減少など繰り返して、地表に達しますので、今回の地震のように、地下深い箇所で発生した地震は、地表では、その揺れ方の分布が、大変複雑になりますね。

最後に、我々が居住する直下の地盤の硬軟では

◆地盤が堅いほど、揺れ方は周期の短い揺れ方をし、周期が短い揺れほど、揺れの継続時間は短い

◆逆に、地盤が軟らかいほど、揺れ方は周期の長い揺れ方をし、周期が超い揺れほど、揺れの継続時間は長い。

◆地表に立つ建造物は、階数が高いものほど周期の長い揺れ方をして、揺れの継続時間は長い。

◆地震波の揺れ方の周期と、地盤や建造物の揺れ方の周期をが合致するようになると、共振と言って、揺れは一層激しくなる。

◆一般的に、規模の大きな地震ほど、揺れの継続時間は長くなる。

それにしても、東京23区での震度5弱以上は、3年前の平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)本震での震度5強、同日の最大余震での震度5弱観測以来、およそ3年ぶり となるものです。


地上天気図上でははっきりしない厄介者 寒冷渦

2014-04-30 22:44:44 | インポート

①4月30日18時の天気図 気象庁HPより引用

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②4月30日18時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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日本付近は、日本海と中国大陸に中心を持つ寒冷渦(上空の偏西風帯が蛇行しすぎ、偏西風帯まで渦を巻いてしまった状態のもの)のため、東海地方や近畿地方南部では、24時間雨量で200㎜を超え、4月としては記録的ともいえる大雨となりました。

引用図①②より、寒冷渦が発生すると、当該寒冷渦の南東側~南側には、暖湿流が大量に流れ込んで、とりわけ南東側で大雨に見舞われやすいものですが、おまけに、寒冷渦自体、字の通り、上空に寒気を伴っており、移動速度も遅いため、広範囲で急な強い雨や雷、降雹、突風など、激しい気象現象を引き起こします。

北海道~九州まで、寒冷渦が東海上に移動する、5月2日頃までは、大気が不安定になる昼過ぎから夕刻にかけては、天気の急変や落雷などには、注意が必要ですね。

寒冷渦に伴う、まとまった雨雲は、寒冷渦の南東にあり、引用図①のように、地上天気図で前線として描かれる地域周辺となりますが、当該まとまった雨雲から外れても、寒冷渦の南東~南側には、引用図②より、水蒸気画像上で、白く糸状の画像域が帯をなしております。こういった箇所では、大気が不安定で、雷雲が発生しやすい箇所と言えますね。雷雲は、水蒸気画像上に現れる、白く糸状の画像域の方向に沿って発生します。

さらに、引用図①より、地上天気図上には、寒冷渦に対応する気圧配置は、日本海に小さな低気圧があるのみ。このように、雲画像等を頼りにしないと、寒冷渦の全貌ははっきり解りません。厄介者です。

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雲画像図は、気象のレントゲン写真!

2014-04-25 18:26:14 | インポート

①4月25日12時の天気図 気象庁HPより引用

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②4月25日12時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③4月25日12時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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4月25日は、日本付近を勢力の強い高気圧が覆いました。

こうなると、一見、全国的に、安定した晴天となるのが通常でありますが、引用図①②③を比較検討してみてください。

たしかに、引用図①より、本州付近、勢力の強い高気圧に覆われていますが、引用図②より、水蒸気画像上では、日本海西部に、渦巻く白くぼやけた画像域(上空の気圧の谷※寒気を伴っているものです。に伴う中層の上昇流域)が見られ、引用図③より、本州中部内陸部や、西日本の太平洋沿岸や、日本海西部には、所々、点々と、白くぼやけた画像域(おそらく、積雲系の雲で、雷雲の発達する兆候がある雲でしょう)がみられます。

このように、地上天気図上では表現されえない、気象の流れを、雲画像図は表現してくれるもの。いって見れは、雲画像図は、気象のレントゲン写真といえるでしょう。

ここで、雲画像(ⅰ:水蒸気画像 ⅱ:赤外画像 ⅲ:可視画像)について、の特徴(筆者調べ)について記しましたので、ご参考下さい。

ⅰ:水蒸気画像・・・・・中層(上空およそ2000m以上)以上の上昇流域に対応する、水蒸気含有量が多い箇所ほど、白くはっきり写る。おもに、500hpaの正渦度移流域に伴う、上空3000m付近の上昇流域や、太平洋高気圧の外縁部や、台風や熱帯低気圧の外縁部の伴う暖湿流などを表現させる。大雨発生懸念地域や、筆者自身、中層付近の乱気流発生懸念地域割り出しに活用しています。

ⅱ:赤外画像・・・・・温度の低い部分ほど白く写る。背の高い雲や、上層の雲ほど白く写るものである。

ⅲ:可視画像・・・・・雲の密度が多い地域ほど白く写る。海霧など、広範囲に発生する濃霧も白く写るものである。なお、可視画像で白く写るが、赤外画像でが不鮮明な画像域の場合、背の低い雲の集団で、可視画像も赤外画像も白く写る画像域は、背の高い発達した雲の集団と言える。

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内閣府作成 避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインについて

2014-04-18 23:58:34 | インポート

先だって8日、内閣府より、避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインhttp://www.bousai.go.jp/oukyu/hinankankoku/guideline/pdf/140407_honbun.pdf

が公表されました。

これによりますと、ガイドライン全99ページに及ぶものですが、当然、災害時、各自治体、このガイドライン通りに杓子定規に事を進めればよいと言うものではありません。各自治体の、地形的特性などを勘案されて、オリジナリテイーに、かつ、弾力的な避難指南ができる内容のマニュアルの作り換える事が肝要であると思いますね。

そのために、気象庁からの注意報、警報、特別警報が適切かつ、弾力的に発表されて、円滑に各自治体より、各住民の周知徹底されることが大前提のようです。この点、至極当然のことですが。

さらに、私自身、このガイドラインを読み通して痛感したことですが、災害対策基本法60条3号で、避難することがかえって危険になる場合、自宅の安全な場所に留まるとかして、身の安全尾図ることの趣旨が記されており、ガイドライン内でも、、各住民に、自主避難を推奨する記述も随所に見られます。

ただ、こういう、自主避難者に対しては、現行の災害救助法の運用ですと、救助の対象にはなりにくく、この点、諸刃の剣 と言える問題点となりそうです。災害発生時には、適切かつ円滑な避難行動指南のみならず、適切かつ円滑な救助活動が行われるよう、災害救助法等の、災害対策に対する諸法規の弾力的な運用や、場合によっては、改正など、必要となってくるでしょう。

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