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カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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北海道へ猛暑の中心移る 37℃超えた個所も

2014-06-03 23:52:59 | インポート

?6月3日15時の天気図 気象庁HPより引用

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②6月3日15時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

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6月3日は、北海道東部や中部の内陸部中心に猛烈な暑さに見舞われました。

日中の最高気温は、北海道十勝地方駒場で37・8℃を観測したほか、北海道の網走北見紋別地域の美幌と北見で37・2℃、境野で37・0℃を観測、いずれも観測開始以来最高気温となりました。

他にも、北海道の中部や東部の内陸部を中心に最高気温35℃以上となる猛暑日となった観測地点が散見しております。

この北海道を中心とした猛烈な暑さの要因ですが、引用図②より、北海道付近上空3000mと2000mでは、北東風で、西日本の各地ではおおむね南東風であることから、北海道上空3000mと2000mあたりは、気流が高気圧性循環となっており、同時に下降気流で気温が上昇している様子が伺えられます。

一方、上空1000mでは、西寄り風となっています。北海道の中央部には、おおむね2000m程度の脊梁山脈が控えており、西寄り風が、この脊梁山脈を 山越えする際に、上空2000m付近の暖気を引きずりおろし、さらに、下降する過程で断熱昇温を引き起こしたもの(フェーンを引き起こした) と推測されます。

このような要因で今回の北海道 東部や中央部内陸部では猛烈な暑さとなったものの、前記した山越えの フェーンの効果が及ばない、北海道東部沿岸部の各地では、最高気温が20℃に届かない観測地点も多く、この点が、北海道のフェーン昇温時の特徴の一つですね。


早すぎる猛暑 勢い増す 全国16観測地点で猛暑日 404観測地点で真夏日観測!

2014-06-01 18:04:35 | インポート

①6月1日16時までの全国最高気温分布図 気象庁HPより引用

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②6月1日15時の天気図 気象庁HPより引用

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③6月1日15時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

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沖縄を除き、この時期としては記録的ともいえる猛暑となったいる本州各地ですが、6月1日も、昨日よりも一層の猛暑となりました。

最高気温は、岐阜県揖斐と群馬県館林で36・3℃を観測したほか、岐阜県多治見で36・2℃、同じく岐阜県美濃と京都で36・0℃を観測したほか、全国927観測地点のうち、16観測地点で、最高気温が35℃以上となる猛暑日を、さらに、東北から沖縄までの広範囲にわたっての404観測地点で、最高気温が30℃以上となる真夏日となりました。

この暑さですが、

引用図②③より、本州付近を高気圧がすっぽりと覆っていますが、意上空2000m付近と上空3000m付近の風向を見ますと、ともに、本州中央部で風向が時計回りとなる高気圧性循環をしております。

上空3000m付近まで気流が高気圧性循環の場合、勢力の強い高気圧が覆っている証拠で、この状態は昨日あたりから顕著となってきております。勢力が強い高気圧におおわれますと、持続性があり、36時間程度は、同じ地点上空を覆い続けます(筆者調べ)。こうなりますと、日に日に上空(3000m以下)の気温は上昇しますので、地表付近の気温はますます上昇するというわけですね

さらに引用図③より、本州付近上空3000mと上空2000mでは、明瞭な高気圧性循環が見られますが、上空1000m付近では、風向はまばらで風速は概して弱めとなっております。こういう状況は、上空3000メートル付近まで高気圧性循環を持つ勢力の強い(背の高い)高気圧に覆われた結果、上空1000m付近では、全般的に下降気流が卓越した結果であります。このことも同時に、本州上で気温が上昇しやすい気象条件であることを物語っているものです。

この厳しい暑さですが、前記した、本州上空3000mと2000m上空の高気圧性循環が開所されるまで となるでしょう。本州上空3000mと2000mの風向に注目ですね。こういう気圧性循環が弱まったり、東へ移動しつつあると猛暑は収まりつつあるといえそうですが。こう見ますと、あさって3日までは、本州各地の猛暑は続きそうですね。


全国観測地点104箇所で真夏日観測 だが、大気不安定で本州中央部で雷雲発達 西からは黄砂も 

2014-05-28 17:41:59 | インポート

①5月28日15時までの全国各観測地点最高気温分布図 気象庁HPより引用

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②5月28日12時の天気図 気象庁HPより引用

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③5月28日12時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版)気象庁 HPより引用

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本州付近の下層には、気温の高い気流が流れ込んで、各地で日中気温が上昇しました。

このため、全国各観測地点のうち104地点で、最高気温が30℃以上となる真夏日を観測し、島根県益田では32・4℃、兵庫県豊岡で32・3℃の最高気温を観測、まるで真夏のような暑さに見舞われました。

引用図②③より、シベリア東部から中国東北部には、低圧部が広がっており、水蒸気画像上で、本州上空ではおおむね南西風となっている様子がわかります。こうなりますと、本州上の下層(上空およそ2000m以下)には、気温の高い気流が大量に流れ込んでいる証拠で、地上部分では、日中気温が上昇しやすくなる という理屈ですね。

ただ、こういう気象条件時には、下層では気温の高い気流、上層(おおむね上空5000mより上側)には反対に寒気が流れこんでくるもので、引用図③より、このことを裏つけるものとして、本州付近には、水蒸気画像上で、白くぼやけた画像域(上空3000m付近の上昇流域)が広がり、大気が不安定な様子を示しています。

このため、28日昼過ぎから、関東北部や甲信地方で雷雲が発達し、28日16時30分現在、長野県の一部地域には、大雨・洪水警報が出されています。

また、シベリア東部から中国東北部付近には、広く気圧の谷が分布しておりますが、この状態は、一昨日から続いています。こうなりますと、中国大陸で気圧の谷に吹き上げられた黄砂が、日本付近にやってくるパターンですね。

28日16時現在、韓国金浦空港の実況を見ると、視程4200m 大気中に塵(ほこり)浮遊とありました。まさに、この塵こそ、黄砂飛来の証拠!明日以降、本州各地には黄砂飛来も予測されます。洗濯物の取込時など、注意してください!


低気圧は東海上へ しかし、本州広範囲で大気不安定

2014-05-22 07:54:08 | インポート

①5月22日3時の天気図 気象庁HPより引用

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②5月22日3時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版)気象庁HPより引用

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20日から21日にかけて、東北以南の各地に大雨や強風をもたらした発達した低気圧ですが、すでに三陸沖抜けて、本州から次第に遠ざかろうとしています。

しかし、引用図②より、水蒸気雲画像より、日本海北部に螺旋状に渦を巻くような白輝の画像域があり、引用図にはありませんが、この雲画像を時系列でみると、反時計回りに渦巻きながら、全体に東進しておりますね。

こういう状態は、日本海北部の上空には寒気を伴った気圧の谷が残り、前記した螺旋状の画像域は、上空3000m付近の上昇流域を表現するもの。

今後、この上空3000m付近の上昇流域と、地表付近の地底的特性による気流の収束箇所との相互作用で、雷雲が発生させやすい気象条件と言えるものです。22日は、前記した螺旋状の画像域がかかる北海道~東北~関東中部~近畿~中国地方にかけて、 急な強い雨、落雷や突風竜巻、降雹など、激しい気象現象が発生する恐れがあります。どうか気を付けて!


低気圧は日本の三陸沖へ去ったが 本州の広範囲で大気不安定

2014-05-22 07:48:25 | インポート

①5月22日3時の天気図 気省庁HPより引用

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②5月22日3時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版)気象庁HPより引用

20140522030000

20日から21日にかけて、東北以南の各地に大雨や強風をもたらした発達した低気圧ですが、すでに三陸沖抜けて、本州から次第に遠ざかろうとしています。

しかし、引用図②より、水蒸気雲画像より、日本海北部に螺旋状に渦を巻くような白輝の画像域があり、引用図にはありませんが、この雲画像を時系列でみると、反時計回りに渦巻きながら、全体に東進しておりますね。

こういう状態は、日本海北部の上空には寒気を伴った気圧の谷が残り、前記した螺旋状の画像域は、上空3000m付近の上昇流域を表現するもの。

今後、この上空3000m付近の上昇流域と、地表付近の地底的特性による気流の収束箇所との相互作用で、雷雲が発生させやすい気象条件と言えるものです。22日は、前記した螺旋状の画像域がかかる北海道~東北~関東中部~近畿~中国地方にかけて、 急な強い雨、落雷や突風竜巻、好評など、激しい気象現象が発生する恐れがあります。どうか気を付けて!