ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

ユニクロのTシャツにECMのギタリストテリエ・リプタルのジャケットがあったけど、誰が分かるのかな。

2007年07月03日 13時21分54秒 | Photo&エッセイ
家の近所にユニクロがあって(下井草店)時々買い物に行くのだが先日そこで、懐かしいレコードジャケットが印刷されたTシャツを見つけた。

ECMというジャズレーベルがある。ドイツのレーベルで、マンフレッド・アイヒャーというプロデューサーが立ち上げた、ヨーロッパのレーベルだ。ECMとはEditon for Contemporary Musicである。新しい音楽のためのレーベルと、高く潔い志が素晴らしい。

設立当初から僕が知るようになった80年代くらいはジャズの中では明らかに異端だった。ジャズといえばBlue NoteやVerveなどが超老舗であって、ロイクであって、マイルス、コルトレーン、そのあたりの主流がかっこよいとされており、ECMはヨーロッパの気取ったクロくないレーベルだった。僕がECMが好きだったのは、パット・メセニーがここから出ていたからだ。

が、その後、現代ジャズの最高峰といえる、ま、世界遺産ですかね、キース・ジャレットのスタンダーズトリオがECMから出るようになって、気づいてみれば権威もクオリティも朽ちていった他のジャズレーベルにかわって、ECMはもっとも良心出来で本格的なジャズを提供するレーベルといわれるようになってきていた。

なんつうか、志ある革新系の市民運動か議員が、市長とかになってしまったような感じ。あ、問題あるだろうか、この発言。

さて、何が言いたかったかというと、80年初頭、僕が京都でバンドをやっていたときに同じバンドの先輩のギタリストに教えてもらったのが、ECMのヨーロッパのエレキギタリストであるテリエ・リプタルである。コンテンポラリーなジャズの中で、ディストーションが効いたギターを弾いていた。マイナーキーで増4度の音にややビブラートをかけるところが、哀愁を感じさせた。ちょっとサンタナ入っているかも。まぁいい、僕が影響を受けたギタリストの独りだ。
しかしテリエ・リプタルってのは、ECMの中にあっても異端で、名前からして北欧のギタリストなんですが、ま、出自はプログレでしょう。ディストーションのかかったストラトで、ガンガン弾くんですが、独特のフレーズと曲の空気感があって、ECM的だ。しかも冒頭の黄色いクルマの写真のジャケットはチェリストとの作品だったとおもう。

それにしてもデザインの素晴らしさは圧倒的ですね。非常に素晴らしい写真をたくさん使っていて、正直言って他の写真集よりもECMのジャケットが写真の勉強になった気がする、ジョエル・マイヤーウィッツとか、平気でジャケット写真に使っているからな。

下の写真のWAVESってのが、僕がまだ十代の頃、拾ってくれた京都のバンドのバンマスが、彼の下宿で聞かせてくれたレコードだ。増4度をかましたときに、ちょっとアーミングでひねりを入れるあたり、影響を受けてるなー。



未知への飛翔
テリエ・リピダル, ミロスラフ・ビトウス, ジャック・ディジョネット
ユニバーサルクラシック

このアイテムの詳細を見る


トゥ・ビー・コンティニュード
テリエ・リピダル, ミロスラフ・ヴィトウス, ジャック・ディジョネット
ユニバーサルクラシック

このアイテムの詳細を見る



ケティル・ビヨルンスタ, デビッド・ダーリング, テリエ・リピダル, ヨン・クリステンセン
ユニバーサルクラシック

このアイテムの詳細を見る


オデッセイ
テリエ・リピダル, スベイヌング・ホーベンシェー, ブリュヌルフ・ブリックス, トールビョーン・スンネ, スベイン・クリスチャンセン
ユニバーサルクラシック

このアイテムの詳細を見る


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
笑てもたw (よしお)
2007-07-03 17:48:53
すっげぇ面白いブログ見つけたw
http://ame-tk.net/2ch/978
返信する

コメントを投稿