ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

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ヤマハ銀座スタジオで開催された佐久間正英さんの「goodnight to followers」に行ってきました。

2012年01月20日 21時56分06秒 | CD&コンサートレビュー

 

goodnight to followers

 

僕は大学時代にバンドをやっていたんですが、

いくつかの幸運があってそのバンドでデビューしたことがありました。

そのレコーディングの時にプロデューサーをしてくださったのが

佐久間正英さんでした。

レコーディングを通じ、その後も含め、いろんなことを教えてもらい、

その後は短い期間でしたが佐久間さんのボーヤをやらせてもらったりして、

「ロックの師匠」と、僕が勝手に呼ばせてもらっている方であります。

 

その佐久間さんが2010年の2月19日から、

Twitterのフォロワーのために毎晩オリジナル曲を

ネットにアップロードしつづけています。

http://masahidesakuma.net/goodnight-to-followers.html

その曲をライブで演奏するというコンサートが先日ヤマハ銀座スタジオで行われたので

見に行ってきました。

Live "Goodnight_to_followers" 2012 New Year at GINZA

佐久間正英が2010.02.19より毎晩twitterのフォロワー向けに制作しネット上にアップし続けて来た「おやすみ音楽」。2012.1.14ライブの夜には、すでに695夜目(698曲!)と言う前人未到の領域に到達します。普段はネット上でしか聴けない「おやすみ音楽」を、その600数十曲に渡る作品の中から最近の作品を中心にセレクトし生演奏で、ここでしか聴けないアレンジでお届けします。演奏家、作編曲家でありトッププロデューサーでもある日本音楽界唯一無二の存在となっている佐久間正英が、そのマルチ・インストルメンタリストとしての才能をフルに活かして『生』で「おやすみ音楽」をお届けします。今回はゲストに ゆあさみちる、若菜拓馬、佐久間音哉を迎えてのライブとなります。

 

 

一人での演奏、あるいは二人とシンプルな構成で演奏される楽曲は、

もともと即興に近いカタチで作られたものであり、

ポップスというにはあまりにナチュラルで無垢で素直な音楽でしたが、

それらは気まぐれな小動物のように非常に美しく、

とても楽しく聴かせてもらいました。

 

グランドピアノに向かって何曲もピアノを弾く佐久間さん見た(聴いた)のは

初めてでしたが、ピアノに向かっている姿はカッコ良かったですね。

ピアノで弾かれた曲はけっこうありましたが、とても素晴らしかったです。

ギターは恐らく自分でビルトしたのであろうジャズマスター。

ナチュラルな音もディストーションも、絶品というほかない美しさ。

ほかにはアコースティックギター(テキサン?)、ガットギターで弾かれた曲、

さらにはベースでのソロの曲もありましたが、ベースも本当にいい音。

結局音楽って、その人の人柄が出るものだから、楽器が変わっても

音色って実は変わらないんだなぁと思ったのでした。

 

ゲストのキーボードの音哉さんは佐久間さんのご子息ですが、

素晴らしいセンスで佐久間さんをサポートしてましたねぇ。

ギターの若菜拓馬さん、ボーカロイドを再現したボーカルの

ゆあさみちるさんも素晴らしかった。

 

僕は最近はジャズを演奏することが多いんですが、

スタンダードという共有財産のような既存曲を演奏し、

その瞬間瞬間のインスピレーションと演奏能力でアドリブ&インタープレイをするのがジャズですよね。

そこを土俵に演奏し共演者やオーディエンスと火花を散らすジャズマンが、

ある意味でスポーティでアスリートのような存在だとすれば、

Goodnight_to_followersの佐久間さんのように、

自分の感性でオリジナル楽曲をつくり、それを自ら演奏する「作曲家・演奏家」という

アーティスティックなありかたは、実に気高い姿です。

ラマの高僧のような、あるいはヨガのグルのような。

純化された魂を、その音楽の中に感じるのです。

狂乱の巷で実演を重ねるジャズマンよりも、

ずっとピュアに音楽の神ミューズと

直に向き合っている存在なのかもしれません。

 

非常に感動しました。

 

何十年かぶりになりますが、

僕も音楽を作りたいな、と思ってしまいました。

 

 



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