ミシェル・ペトルチアーニ(P)、スティーブ・ガット(ds)、アンソニー・ジャクソン(b)の1997年、11月東京ブルーノートでのLIVEのCDを聴いたら、これはぶっ飛んだ。素晴らしい!。
ミシェル・ペトリニアーニ、スティーヴ・ガッド、アンソニー・ジャクソン
ライブ・アット・ブルーノート東京
Michel Petrucciani, Steve Gadd, Anthony Jackson/ TRIO IN TOKYO
ピアノトリオのジャズは、ちょっと室内楽的で、ジャズ入門者には地味に聴こえるかもしれないが、滋味深く、味わいのあるフォーマットであり、事実上あらゆるジャンルの音楽が演奏できる最小フォーマットという意味では、最強かもしれない。
フランスが生んだジャズピアニスト、ペトルチアーニは、生まれつきの病気で体が小さくハンディがある人だった。残念ながら若くして亡くなってしまったが。
199年1月に死去。急性肺炎。36歳。
1962年生まれ。先天性の骨疾患である大理石病であった。
ペトルチアーニは知ってはいたが、あまり聴いていなかった。ビル・エバンス系のピアニストだな、という印象を持ったくらいである。ガットやアンソニージャクソンと演奏していた、というのは知らなかったので、結構軽い気持ちで聴いてみたら、見事に顔面一発、ノックアウトされた。
ライナーノーツにもあるが、かれのピアノの音は、まさに「歓びの音」である。イキイキと、躍動している。演奏することが嬉しくて仕方ないという気持ちが、まざまざと伝わってくるし、ガットやアンソニージャクソンも、それに応えている。このライブの時にはおそらくジャズの神様もそこに降りてきていたのではないか。ガット独特の4ビートも気持ちいいし(シンバルがキレイだ)、アンソニージャクソンのエレベが、これまたかっこいいこと。彼の場合、自分ではベースと言わずテナーギターと言っており、楽曲の中での役割も通常のベースからは逸脱している。アコースティックなジャズでも、そのコンセプションは生きており、これまたカッコイイ。以前門仲通信の佐藤がアンソニージャクソンのライブを見てあまりの凄さにショックを受け、自分のスクーターを蹴り飛ばしミラーを折っていたのを思い出す。
ライナーノーツからの抜き書きである。ミシェルの言葉。彼も音楽の化身だったのか。
「ぼくは今生きていることが幸せでならない。悲劇的な目で人生を眺めていた若い頃が、信じられないね。朝起きると、初めて見る眼をもってベットの廻りにあるものを見、呼吸していることを楽しむ。毎瞬、毎瞬、ごとの、今に生きたいんだ。誰にも次の瞬間のこと、明日のことはわからない。今に生命を燃やし、今を喜びで満たすことしか、人生はないんじゃないか。演奏、コンサートもしかりだ。ぼくがジャズに魅せられ、そこから生きる力をもらっているのも、今にかけられる即興演奏の喜びがあるからなんだ」
ミシェル・ペトリニアーニ、スティーヴ・ガッド、アンソニー・ジャクソン
ライブ・アット・ブルーノート東京
Michel Petrucciani, Steve Gadd, Anthony Jackson/ TRIO IN TOKYO
ピアノトリオのジャズは、ちょっと室内楽的で、ジャズ入門者には地味に聴こえるかもしれないが、滋味深く、味わいのあるフォーマットであり、事実上あらゆるジャンルの音楽が演奏できる最小フォーマットという意味では、最強かもしれない。
フランスが生んだジャズピアニスト、ペトルチアーニは、生まれつきの病気で体が小さくハンディがある人だった。残念ながら若くして亡くなってしまったが。
199年1月に死去。急性肺炎。36歳。
1962年生まれ。先天性の骨疾患である大理石病であった。
ペトルチアーニは知ってはいたが、あまり聴いていなかった。ビル・エバンス系のピアニストだな、という印象を持ったくらいである。ガットやアンソニージャクソンと演奏していた、というのは知らなかったので、結構軽い気持ちで聴いてみたら、見事に顔面一発、ノックアウトされた。
ライナーノーツにもあるが、かれのピアノの音は、まさに「歓びの音」である。イキイキと、躍動している。演奏することが嬉しくて仕方ないという気持ちが、まざまざと伝わってくるし、ガットやアンソニージャクソンも、それに応えている。このライブの時にはおそらくジャズの神様もそこに降りてきていたのではないか。ガット独特の4ビートも気持ちいいし(シンバルがキレイだ)、アンソニージャクソンのエレベが、これまたかっこいいこと。彼の場合、自分ではベースと言わずテナーギターと言っており、楽曲の中での役割も通常のベースからは逸脱している。アコースティックなジャズでも、そのコンセプションは生きており、これまたカッコイイ。以前門仲通信の佐藤がアンソニージャクソンのライブを見てあまりの凄さにショックを受け、自分のスクーターを蹴り飛ばしミラーを折っていたのを思い出す。
ライナーノーツからの抜き書きである。ミシェルの言葉。彼も音楽の化身だったのか。
「ぼくは今生きていることが幸せでならない。悲劇的な目で人生を眺めていた若い頃が、信じられないね。朝起きると、初めて見る眼をもってベットの廻りにあるものを見、呼吸していることを楽しむ。毎瞬、毎瞬、ごとの、今に生きたいんだ。誰にも次の瞬間のこと、明日のことはわからない。今に生命を燃やし、今を喜びで満たすことしか、人生はないんじゃないか。演奏、コンサートもしかりだ。ぼくがジャズに魅せられ、そこから生きる力をもらっているのも、今にかけられる即興演奏の喜びがあるからなんだ」
ペトルチアーニは残念ながら亡くなりましたが、音源がたくさん残されていて、生きているときと同じように躍動する彼の魂を何度も聴くことができます。それはペトルチアーニにとっても、そして僕たちリスナーにとっても素晴らしいことだと思います。これからも何度もペトルチアーニを聴こうではありませんか!
ペトルチアーニの言葉は素晴らしいですね。
深い哲学に満ちた言葉だと思います。
ハンディキャップや逆境を受け入れ、偉大な個性に昇華した彼を尊敬せずにいられません。
素敵な言葉を教えてくださりありがとうございます。