ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
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阿弥陀岳:なんちゃってステーキ

2018年05月11日 23時22分39秒 | Weblog
この日は暖かく、テントの中は更に過ごしやすかった。
手袋をして夕食の準備をする必要のないことがことのほか楽で、調理活動がスムーズにできた。

夕食のメインディッシュは海鮮鍋だが、前回の時にやった「ちょい焼き肉」が忘れられず、今回も同様に肉料理を先に食べてからとした。


先ずは粗挽きウィンナーを炒めてパクリ。
空きっ腹には最高に美味い一品だ。

続いて・・・と言ってもこれで終わりになるが、「なんちゃってステーキ」の登場。
AM君には「今日はステーキを用意してあるから期待してくれ!」などと言ったが、まさか上ヒレとか国産黒毛和牛の特上サーロインといった代物ではない。

単なる厚切りベーコンだ(笑)。
しかし侮るなかれ。
これがまた美味いのなんのって!
軽く焼くだけでOKで、タレも何も一切不要。
雪山テントの中で食べるとなれば贅沢料理に変身なのだ。


「美味いッス♪」
狭いテントの中はすぐにいい匂いで溢れた。

さて海鮮鍋の登場だが、第一弾はいつもの野菜中心の鍋。

スープの味は「あごだし汁」といって、おそらくはトビウオが原材料となっている。
サッパリとした味付けだがコクがあってこれまた美味なり。


朝食昼食とごく簡単に済ませただけに、この海鮮鍋は大正解だった。

第二弾はエビをメインにした魚介類をこれでもかと鍋に入れた。

明日は丸一日の登攀と縦走になるから目一杯食っておこう。

〆のおじやで腹十分目となった。

外はすっかり日が落ち、ヘッデン無しでは歩けないのだが、月明かりのおかげで白い雪が暗闇の中に不気味なほど綺麗に浮き出ていた。

食後の珈琲はテントの外に出て飲んだ。
飲みながら明日の予定を確認した。
「滑落事故があった南陵ルートじゃないから大丈夫だけど、東斜面の雪の緩みがどうなるかは分からない。分からないだけに早めに攻めよう。」

東陵の一部区間だけはかなり斜度がきついため、ダブルアックスを予定している。
ピッケル一本でも可能な登攀ルートではあるが、ダブルアックスの練習にはもってこいのコースだ。
AM君の技術レベルアップと経験値を高めるためにもダブルで登攀する予定でいる。