ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

やっとツーリング:思い出の野沢温泉

2011年09月28日 21時37分12秒 | Weblog
毎年8月初旬の土日を利用し、いつものメンバーで泊を伴ったツーリングへと出かけるのが恒例になっている。
今年もその時期がやってきた。

コースや時間配分、見学箇所、温泉、民宿、キャンプ場などの宿泊形態とその予約。
メンバー全員の意思の確認をして例年は自分が計画立案をし、実施計画書を作成している。
だが、今年の夏は「劔岳」の計画だけで結構多忙を極めた。
そこでO氏に依頼。
「峠越え」をメインとしたコースをチョイスし、一泊で長野県は「野沢温泉」へと出かけることになった。

「野沢温泉」。
その名は学生時代から耳にこびりついて離れない名前だ。
そう、思い出したくもない地獄の夏合宿を毎年8月にそこで行ったのだ。
朝の6時からいきなり上り坂をスキー場まで走る。
「一体これが何の役に立つってんだ?! 早朝マラソンをする意義がわからん!」
そう思いながらも、文句の一つも言えるはずもなく・・・。
9時~12時まで練習。14時~17時まで練習。でもって夜も2時間近くも走ったり筋トレしたり。

唯一の楽しみは食事・・・ではない。
食事など気の休まる暇がなかった。
常に先輩の茶碗の状況を気にし、「ぼちぼちお代わりかな」というころ合いになるやいなや、さっと近づきお代わりの確認作業。
風呂と言えばもちろん背中流し。
部屋に戻れば先輩のマッサージ。でもって先輩からの合宿の洗礼を受けた。
この洗礼、ちょっとブログではまともに書けないことばかり(笑)。
つまりは下ネタだ(笑)。
だが、この洗礼を受けることにより、やっと部員として認められる。
なんともやっかいな儀式だった。

それでも楽しみが無かったわけではない。
*その1
練習が終わり、体育館から民宿に戻るまでの途中に何件かの店がある。
その店に寄り、「ファンタオレンジ」を一気飲みするのだ。
このときの開放感とげっぷの爽快感が実にたまらない。
*その2
同じく体育館から民宿への帰り道のこと。
野沢温泉街は坂道が多く、民宿へは急な坂を登って帰る。
ファンタオレンジを飲んでいるときに、坂の上をテニスルックの女子大生が実に楽しそうに何人も通って行くのだが、彼女たちのスコートに目は釘付けだった。
練習でへたれた心身には、将に天使が通り過ぎて行くが如く目に映った。
自身の名誉の為に書いておくが、目が釘付けだったのは自分だけではない(笑)。
同級生一同がポカァ~ンと口を開け、更には体勢が徐々に前かがみになってしまっていた。
ファンタがこぼれてしまっているのにも気付かず、1年のほぼ全員がスコートと脚線美の魔力に負けていた。
*その3
たまに夜の練習が1時間ほどで終了するときがあった。
その時は決まって近くの喫茶店へ行く。
その店で食べた抹茶かき氷の美味かったこと!

合宿が終わる頃には不思議と今までとは違った自信が付いていた。
それだけ「やった」のだ。
特に1年の時は合宿期間中に著しく体重が増えた。
入学当時は54㎏しかなかった体重が、2週間で59㎏にまで増えたのだ。
「食わなきゃもたない! 絶対に耐えられない!」という不安から、とにかく目一杯腹に詰め込んだ。
そしてあれだけの練習量をこなした。
間違いなく筋肉がついたという嬉しさがこみ上げたのは言うまでもない。

そんな思い出の野沢温泉へうん十年ぶりに出かける。
つらい思い出だが、思わず微笑んでしまう甘酸っぱい思い出でもある。