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吉田山荘

写真は、庭園とその遠望
吉田山荘(よしださんそう)は昭和7年に建てられた東伏見宮家の別邸で、登録有形文化財です。
現在は料理旅館となっています。
アクセス
東大路通と丸太町通の交差点である熊野神社前を東へ進みます。
約300m先、錦林小学校の角を左折して吉田東通を進みます。
約200m先に左後方から右手前方に斜めに道がクロスする交差点があり、これを右斜め前方に進みます。
緩やかな坂をひたすら登ります。
約250m先の坂を登り切ったあたりに左T字路があるので、これを左折します。
左折してから約150m先の左手、宗忠神社への石段の隣に吉田山荘の大きな表唐門があります。
表唐門は宮大工棟梁 西岡常一 の作です。
中に入り右カーブの坂を登ると正面にカフェ真古館が、左手に本館が見えます。
カフェ真古館は別邸時代は車庫だったそうです。
営業時間は11:00~18:00。
1階もレトロな雰囲気で、正面にレジと左手に2階への階段があります。
客席は2階。
入って左手に2階への木の階段があります。
2階に上がると客席で、木の梁が目を引くロッチのような感じです。
コーヒー、ケーキセットなどが頂けます。
本館の玄関に戻ります。
玄関の左手には庭園に入る柴折戸があります。
通常のメニューは、会席料理が18,975円~、お昼は葉皿料理が9,680円、12,100円、14,520円とあります。
玄関を入ると木の扉、欄間の透かし彫り、天井は格天井。
左手には円形のステンドグラスがありますが、これは直線と弧を取り混ぜた古墳時代の銅鏡背面の模様で、直弧文鏡(ちょっこもんきょう)と云われるそうです。
玄関を入った左手にはステンドグラスのある洋間の応接間があります。
正面にはまっすぐに廊下が伸び、廊下の右手には2階への階段があります。
廊下沿いの左手には手前から松の間、竹の間、月の間が並び、襖を取れば大きな広間になります。月の間に床の間や付書院があります。
さらに奥には庭園に突き出るように黄金の間と南天の間があります。
共に8畳間で、黄金の間の縁の手すりの意匠や、南天の間の緩やかな船底天井が特徴的です。
2階へ上がります。
2階は表側に花の間、真ん中に福の間、最奥に寿の間があります。
花の間は洋間で、1階の応接間と同じステンドグラスがあります。
同心円状の中間部に内向きに弧を連ねた連弧文(れんこもん) と言うそうです。
床は木組みの格子、天井も格子の大きな格天井。
右手にはベランダがあり、ベランダの手すりの意匠は中国風です。
ベランダを挟んで隣の福の間が見えます。
10畳間でこちらも内装は花の間と同じですが、畳です。
最奥の寿の間は13.5畳と広く、付書院の奥に楕円形の窓があり、その中央に扇の意匠があるのが印象的です。
玄関の左手から庭園に出ます。
左手の本館と、奥の離れの間が庭園です。
一面の芝生に飛び石があり、左右にサツキなどがあります。
庭園の中央には大きな桜もあります。
山の上にあるので庭園の奥まで進んで振り返ると、正面に真如堂の三重塔がきれいに見えます。
この遠方の景色も見所です。
離れ
通常は非公開ですが、2022/6/2~6/6に真砂三千代の衣.茶衣の展示会場になりました。
玄関左手から庭園に入って左手の奥に柴折れ戸があるので、それをくぐります。
門をくぐった右手に離れの玄関があります。
玄関の正面は玄関間で、その右手が広間です。
広間は手前が6畳間、奥が8畳間で、右手と奥の庭園沿いに縁があります。
8畳間には床の間と付書院があり、欄間は自然木の洞を霞んだ雲 のように見せています。
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2021 11/6の拝観報告(秋の對龍山荘 特別鑑賞会 そうだ 京都、行こうツアー)

写真は、聚遠亭の4畳半の茶室。
11月最初の土曜日。
午後から出かけます。
12:20頃に自宅を出て、地下鉄東西線に乗ります。
蹴上駅で下車して、13:15に南禅寺の中門に集合。
この日は「そうだ 京都、行こう」の秋の對龍山荘 特別鑑賞会でした。
對龍山荘は今回で通算4回目。
NHK文化カルチャーや朝日カルチャーセンターでも定期的に見学会があるので、南禅寺別荘群の中では比較的見学のチャンスがある方です。
前回から5年以上経過していること。
普通は平日開催が多いのに、今回は土曜日だったこと。
参加費が3400円(通常は8000円~9000円)だったこともあり、
TELして申し込みました。
11名ずつ2班に分かれて、邸内と庭園を入れ替えで回りました。
邸内は對龍台、聚遠亭、2階と、ほぼ記憶通りでした。
今回は初めて北と南の蔵の美術館を見せて頂きました。
邸内を約1時間。
そして今度は庭園へ。
庭園もいつものように時計回りに回ります。
池の外周を回り、水車小屋。
水車は今修繕中でした。
思っていた以上に紅葉が赤かったのと、沿路の砂利道と苔の境目が以前よりきれいになっていました。
芝生のある四阿。
植栽がたくさんある川の上流部。
そして聚遠亭。
今回再度気づいたのは、音の聞かせ方。
音の進み方や逆に遮蔽の仕方をかなり計算しているのでしょうね。
大滝の音は真っすぐに進んで腰掛け待合には届きますが、
1段高い地形が壁になり、對龍台や聚遠亭には全く届かない。
その分對龍台の下の滝はジャンプアップさせるような感じで音を増幅して對龍台に届かせたり、
聚遠亭の横の女滝は大き過ぎず、小さ過ぎないように滝の高さ、水量や周囲の植栽を調整されているのでしょうね。
最後に腰掛け待合から大滝を正面に庭園を見ましたが、やはり雄大で美しいですね。
15:35に終了。
今回も満足のツアーでした。
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