晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

谷川健一さん逝く 9/1

2013-09-02 | 日記・エッセイ・コラム

2013.9.1(日)雨

 先日森浩一さん死去の記事を書いたと思ったら(2013.8.25)24日に谷川健一さんが亡くなられた、92才である。考古学者でもっとも尊敬する学者が森さんだとすると、民俗学者でもっとも尊敬する学者は谷川さんであった。
 森さんの著書が一番多いと書いていたが、編集された全集などを入れると谷川さんのものが圧倒的に多い。
  亡くなられた後の新聞論評などが出そろってから本記事を書こうと思っていたのだが、森さんほど掲載されることはなく、読売新聞では8月30日の藤井貞和氏の追悼文だけであった。民俗学というものが考古学に比して一般的でないということだろうか。
P1010042

 


谷川さんに関する記事。

 地名や歴史の研究を始めたころ、最初に読んだのが谷川さんの著書である。「日本の地名」「続・日本の地名」「青銅の神の足跡」「白鳥伝説」など、まずは一般的な著書に飛びついたのだが、地名特に金属に関する事柄に関心があったからだろう。やがて、大島のニソの森などに関心を持ち、「森の神の民俗史」などを読むこととなった。モリに関する研究は中途半端になっているが、奥上林などには名の付いたモリがいくつかあるようだが、人々から忘れ去さられようとしている。古文書を解いたり、遺跡を発掘したりの考古や歴史の人気は高いが、民俗学的なものはあまり誰も興味を示さないものなのだろうか。
P1010007

 


谷川さんの著書

「日本の地名」などは辞書のような感じで手元に置いて参考としているが、もっとも大切にしている本は「金属と地名」という谷川さんが編者として書かれている本である。研究会で発表されたものを編集されているのだが、金属に関する地名の集大成の感がある。
 このように金属地名を主体として谷川さんをとらえていたが、谷川民俗学といえば南島研究である。奄美、沖縄大好き人間のわたしも南島研究の書籍は多く読んでいるが、谷川さんのものが無いのは不思議である。
 もっとも読みたいと思っているのが現在全集で発売中の「民衆史の遺産」である。谷川さんと大和書房の大和岩雄氏の編によるものだが、新刊では高価で手が出ない状態である。現在第4巻まで出ているようだが、全15巻までの発行はどうなるのだろう。
 とまれ森さん、谷川さんの新たな説や著書が出てこないというのは、何かとても不安な気になるものだ。

【今日のじょん】じょんの様子がおかしいなと思ったら、夕べの間に戻していた。固形物があったので早い段階に吐いていたと思われる。ちょうどフィラリアの薬を飲ませた後なので気になる。フロントラインや混合ワクチン、狂犬病予防注射など多くの薬物を投与するが果たして安全なものなのか疑えばキリが無い。自分で選んで食べている草だけは信頼できそうだ。P1010041

 

 

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