晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

別所探訪(56) 西浜別所-3 6/11

2014-06-11 | 別所探訪

2014.6.11(水)曇り、雨

 「重箱の隅を突く」という諺がある。わたしの「全国別所地名事典」(柴田武弘著)に対する批判は将にこの状態である。全国の600を越える別所を調査し、事典として上下巻の巨大な書物にまとめられ、その他多くの出版物を出しておられる柴田氏の説や著書に対してわたしの述べることなど、重箱の隅どころでない些細な抵抗でしかなく、ごまめの歯ぎしりと言ったところだろうか。
 地名辞典のバイブル「地名の語源」にもベッショは蝦夷の捕虜を移住開墾させた所とある。菊池山哉、柴田弘武両氏の研究のたまものであろう。
 しかし柴田氏の著書を読んで、なぜ別所が蝦夷俘囚の移配地だと言えるのか少しも理解できないのである。また、別所事典の記事を見る時、その調査方法について疑問を持たざるを得ない部分がある。「別所探訪 菟原中」のところで述べてきたのだが、それは600以上ある別所の一つについての調査方法に関してであるが、疑問は疑問なので敢えて「重箱の隅」を突きたいと思うのである。

 菟原中の別所について最も不満なことは、柴田氏が別所の地を踏んでいないことである。確かに養鶏場の奥の山中であり、足を踏み入れるのも躊躇される場所だけれど、探求者としては現地に立ってみるというのが基本だろうと思う。
 「全国別所地名事典」西浜別所の疑問点
 ここでも柴田氏は別所の地を踏んでいない。そう勘ぐるのは、別所事典に掲載されている地図と写真は同一のところを表しているが、それは小字別所ではないということだ。当初はそのことが解らないので、その地図で見当をつけて市役所に向かったが、別の箇所に別所を見つけて驚いたのである。
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(別所事典に掲載されている地図と写真、コピーされたものなので見にくいと思うが。)

 既に書いたところだが、小字別所は山崎山から西浜に派生する三つの尾根の左の尾根筋から真ん中の尾根までの地域であり、写真で写されているのは海津天神社のある尾根であるし、地図で示されているのは三つの尾根の最も東、穴虫と海ノ谷の境の尾根辺りと目されるのである。地図の場合は簡略されたもので、はっきりした位置を示すものではないが、別所事典の別所は明らかにJRマキノ駅の東にあり、本来の別所はマキノ駅の西にあるのである。つづく

 【今日のじょん】昨晩は蒸し暑くて、じょんのび谷に初めて蛍の明かりを見つけた。そして今朝はかみさんがポストの台木からタマムシが這い出してくるのを見つけた。タマムシは3年間幼虫として木の中で過ごして出てくるそうだが、昨夏初めて見つけた時は随分感激したものだ。玉虫は榎を食樹とするのでこの季節乱舞することとなる。是非見に来てちょうだい。
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