生々しいタイトルにしてしまいましたが、オペラ「夕鶴」の話です。本日、湯沢にて盛況のうち、公演を終える事ができました。ご来場の皆様並びに関係者の皆様、ありがとうございました!
さて、夕鶴です。いわゆる「鶴の恩返し」と違い、与ひょうとつう(鶴の化身)の悲恋が軸になっています。と同時に、金によって人が変わっていく恐ろしさも、もう一つのテーマと言えるでしょう。
しかし、私の読み込みが浅いのかもしれませんが、、、今ひとつ与ひょうがなぜ、そこまで金によって変わってしまったのかがよくわからない。というのも、つうの布(千羽織)を売ってからも、別に贅沢に味をしめているようには見えないからです。どうも、お金は大して使ってはいないのではないかと。。。(つうに「もうお金もあることだし」といわれて、同意している)。
そもそもお金は、それによって得られる諸々のものがあるから皆欲しがるわけですが、逆に言えば、欲しいものがなければ別にいらないわけです。与ひょうが「老後の安定のため」に金を欲しがっていたとも思えない。衣食住に不満がつのっていったようにも見えない。唯一「働かなくてよくなった」というものが与ひょうの明らかなメリット(?)だったわけですが、それも「金があるから」というよりはどうも、「代わりに女房がよく働いてくれるから」というニュアンスが強い気がします。
与ひょうよ、あなたは大金で何が欲しかったのか。。。。?