自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ツクバネの雄花

2016-05-04 | 花と実

数年前のこと。山で自生しているツクバネの実をいくつか拾って持ち帰り,試みに,前栽の土に埋めました(下写真は2010年12月撮影)。


じつに適当に! おもしろいことに,そのうちの数個が芽生えて,今2株が育っています。高さが1mを超すまでになりました。去年は実が付きかけたのですが,その株は惜しくも枯れました。今残っている株は2つとも実の生らない雄株。したがって,雄花が付いているだけです。

珍しい木なので,雄花の姿を記録しておきます。花は複葉の先に数個かたまって付いていまs。

 


萼が開くと,保護されていたオシベが見えかけます。 

 
4本のオシベが見えると,真ん中辺りがきらりと光っているかのよう。蜜なのかもしれません。


花を見て行くうちに,甲虫が目にとまりました。体長は1mm? 蜜を舐めているのでしょうか。もしこの甲虫が送粉者だとすると,スゴイ画像になりますが……。 

 
ちゃっかりと葉を利用して棲み付いたクモが獲物を捕らえていました。


撮影していると,警戒して巣の中に入りかけました。しかし,そこから逃げて行こうとはしません。捕らえられた昆虫は蜜源を訪れて犠牲になったのでしょうか。 

 
ツクバネは独特のかたちをした実が見事です。落下時に,4枚の羽根がプロペラの役目を果たすのです。これがツクバネの種子飛散戦略。雄花だけでは実は見られません。今年暮れには種子を採集して,改めて植えてみようと思っています。雌株を育てなくてはおもしろくありませんから。たのしみが1つ増えました。