hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

休日

2007-03-31 21:53:21 | 日常
風邪をこじらせたと思われ、腹痛、頭痛、更に節々が痛い。
実は毎年のことなのだが、今年は珍しく今まで元気だったので油断していたら今年度最後の日に来てしまった。

たまたま昨日と今日は休日だったため仕事に差し支えないが、逆に休みだからというのもあるのだろう。
昨晩からほとんど寝て過ごしている。

夢うつつにだが、常に身体が耐え忍んで、治まるのを待っているように感じる。

在宅

2007-03-30 23:53:04 | 日常
今日はお休み。
しかしながら最近は、譜読みと原稿書きに余念がない。

5月のフランスでの演奏会ではずいぶん難しい曲を選んでしまったことと、曲数が多いので、今から準備しているところ。
もうひとつはバンドジャーナルから依頼された原稿で、締め切りはまだ先なのだが、量が多いので今から少しずつ書き進めたい。
バンドジャーナルは2004年度にワンポイントレッスンを一年間執筆させいていただき、その後も度々原稿を書かせていただいている。
ワンポイントはなかなか計画どおりに進まず苦労したこともあったが、、当時の生徒たちに励まされながら楽しんで書くことができた。

そんなそこを思い出しながら今日はずっと自宅にこもっていたが、貴重な休日に限って体調を崩すことが多い。
疲労が出たのかもしれない。

2007-03-29 21:28:30 | 日常
もう都内では桜が満開とのこと。
自宅の裏にも桜があるが、まだ満開にはほど遠い。

よく「好きな季節は?」という質問があるが、私はどの季節もそれぞれの良さ悪さがあるので答えに困ってしまう。
ただそんな中、最近では春が嫌いになりつつある。
理由はいくつかある。

花粉症のこと。
学生時代に上野公園でのお花見で、日本酒を浴びるほど飲まされ記憶が飛んだこと。
それに加え、立春、早春の終わり事、別れ事がある。

悲しく虚脱にさいなまれても、それとは正反対にうららかな陽気ときれいな桜。
これほど身体の内側と外側との隔たりを感じる季節は無い。

あと少しで新しい始まりと出会いがある。
4月になれば釣り合いを取り戻すことが出来るだろうか。
やることが山積していつつも4月が待ち遠しく思うこの頃。

写真は自宅近所にある某大学正門。

ファンファーレバンド会合

2007-03-28 23:35:12 | 日常
今日は洗足ファンファーレバンド担当の先生方が集まり、4月から授業の運営や6月と11月にある演奏会のことなどを話し合った。

雑談も交えながら、ファンファーレバンド普及のために知恵を出し合い3時間以上話し合った。

新しいものを世に定着させることは計り知れない努力が必要だと思う。
私も最初は乗りかけた舟といった心持ちだったが、がんばろうと思った一日だった。

ブーレーズ

2007-03-27 22:17:48 | 日常
昨日3月26日はブーレーズ82歳の誕生日だった。
今でも指揮者として活躍しているそうだが、練習の際に、弦楽器の倍音が聴こえてしまい「誰か違う音を弾いている」とのたまうなど、相変わらず伝説的なエピソードを生み出しているそうだ。

私がブーレーズを知ったのは中学生の頃で、父親がラジオから録音した「ル・マルトー・サン・メートル」を聴いたのだが、中学生の私にはこの作品はまだ早すぎた。
その後、ブーレーズが指揮しているシェーンベルクのグレの歌を聴き、世の中には絵に描いたようなこれほどの天才がいるのだと知った。

先日、CD「レポン」を買い、ここ数日よく聴いている。
ピアノ、ハープ、鍵盤打楽器とツィンバロムが大活躍し、特にツィンバロムの音色はとても新鮮だ。
この作品とカップリングされている「二重の影の対話」(もともとこちらの作品が目当てだった)もエレクトロニクスを用いるため、日本では簡単に演奏できないが、いつかこうした作品を気軽に聴ける環境になることを願うばかりだ。

定期演奏会

2007-03-26 22:30:04 | 日常
定期演奏会シーズンだ。
今日は山手学院中学高等学校定期演奏会を聴いてきた。

この学校の演奏会は昨年も聴かせていただき、学校としても向上し、また昨年とは違った志向を垣間見た気がした。
今年は大曲難曲が多かったが、百名近い中高生が一致団結して、一つのステージで演奏する様は圧巻だ。

中には指揮にオーボエに大忙しな生徒や、サックスを吹き歌を歌いピアノを弾いて大活躍した生徒、貧血にさいなまれながらも気持ちで乗り切った生徒、楽器を吹きつつ曲間ではじょう舌な曲解説トークを披露した生徒、ソロを吹いたり指揮したり歌ったり踊ったりした生徒等々、中高生でも(もしくは中高生だからこそ)極限に高めた精神から、それぞれの人間模様が出てくる。

この定期演奏会でそれぞれ節目を迎え、来月からは新入生を交え次の演目や目標に向かってまた歩んでいくのだと思う。

終演後ステージ裏で写した写真。
生徒たちには無許可で掲載して申し訳ないと思いつつも、終演後の雰囲気にぴったりの写真だと思うので掲載させていただいた。
楽しい演奏会だった。

QIS

2007-03-25 23:34:29 | sax関係
今日はアクタスへインターナショナルサクソフォーン四重奏団の演奏会を聴いてきた。
私は結成当時の4年前のミネアポリスでのコングレス、そして昨年のリュブリャナのコングレスでこの四重奏の演奏を聴いている。
名実共にインターナショナルな四人が日本で、しかもアクタスで演奏するなど想像できなかったので楽しみにしていたのだ。

プログラミングや演奏など、実年齢を感じさせないアグレッシヴな演奏会で、聴けて本当に良かった。
技術的には若手ほどのキレは無いかもしれないが、私よりも一世代、二世代上の四人が、今では各国の重要なポストについており、しかもロンデックス、デファイエ等が活躍していた黎明期を受け継ぎ、今に繋げているといった自負心のようなものを感じた。

大げさかもしれないが、我々はそうした先人の演奏からサックスに対する嗜好が育まれてきた。
我々の新しいものを追う姿勢も、そうした伝統の延長にあるべきで、根拠の無い突飛な行動に真の新しさなど無いのだと思う。
そんなベテラン奏者が集った四重奏団が、今日のような馴染み無い作品や委嘱作品を紹介してくださった。
なかなか出来ることではない。
まさに温故知新だ。

終演後は打ち上げにも参加させていただき、滅茶苦茶なフランス語でしどろもどろ会話したが楽しかった。

リード雑感2

2007-03-24 21:59:58 | sax関係
あくまで私の主観。

・柔らかいリードより硬いリードの方が寿命が長い。
これは最近気がついたことなのだが、アルトの3半は半年くらい使用できるのだが、3では数ヶ月で表面の繊維が潰れ、先端が波打ってしまう。
柔らかいリードは繊維もデリケートなのかもしれない。

・リードの加工について。
リードカッターやリードリサーフェイサー等、自身で調整できる道具も市販されている。
私も持っており、使用することもあるが、加工したその時は良いが、翌日にはダメになってしまうことが多い。
私の技術不足ということもあるが、リードの厚さはカットは、メーカーが精密に行っているので、その形を変えてしまうと、やはりリスクも大きいのかもしれない。

リード雑感

2007-03-23 21:30:33 | sax関係
あくまで私自身が考え実行しているものなので、全ての人に最適であるとは言えない。

・新しいリードは長時間吹きすぎない。
わかっている人も多いと思うが、リードに水分が染み込んでしまうことがあまりよくないと言われている。
私の場合は2~3分で交換してしまう。
そのうち水が染み込みにくくなり、度を越すと、やがて音が枯れてくる。
本番で使用するリードは、使いはじめてから3ヶ月ほど経過したものを使うことが多い。
厳密に3ヶ月と決まっているわけではないが、選んでいくと大抵それくらいになる。

・リード保存は縦置き。
特に根拠は無い。
「野菜は育った向きのまま保存すれば長持ちする。」といった縦長野菜室付き冷蔵庫のキャッチフレーズを見てそう思っただけ。
市販のリードケースは使用していない。

リード管理

2007-03-22 22:17:31 | sax関係
私のリード管理の仕方を書きたいと思う。

開封した日の日付をわかる所に記入する。
更にリードそれぞれにも番号を記入する。
ちなみにリードの裏のメーカーのスタンプが押されている部分にも開封した日の日付を書いている。

更に、あきらかに硬すぎるリード、吹きづらいリード、逆に良いリードには丸や三角やバツなど、わかり易い印を入れる場合もある。

そうすることでリードをどれくらい使い込んでいるのか、リードのおおよその良し悪しを管理することができる。

アンサンブルコンテスト全国大会

2007-03-21 21:36:46 | 日常
今日はアンサンブルコンテスト全国大会、午前中の高校、大学の部を聴いてきた。
今年はみなとみらい大ホールで開催され、とても近所だったのだ。

私が高校3年生の頃、大宮ソニックシティーで全国大会が開催され、初めて全国大会というものを聴いた。
中学校から一般まで、朝から晩まで食事もろくに取らず聴き入っていたことを思い出す。

今回の全国大会では、自宅近所の山手学院が出演するということで、勇んでチケットを取ろうと思うも既に完売と言われあきらめていたところ、思いがけず山手学院の生徒たちからチケットをいただいたのだ。

山手学院とは昨年3月頃からのお付き合いで、サックスの生徒たちを度々レッスンしている。
今日出演した木管三重奏は地区大会前に一度だけレッスンしたが、三人とも部活内の幹部で、三人とも普通に上手で、それぞれ自主的に主体的に音楽づくりしていたのが印象的だった。
それがあれよという間に全国大会金賞まで登りつめてしまった。
本当に喜ばしいことだ。

とは言え、コンクールとは「勝つ」ということが大事だが、それ以上に「負け」を学ぶ場であると思う。
自分に足りないものを思い知り、成長していくことにコンクールの意味がある。
また、いくつかの予選を勝ち抜いて全国大会まで登ってきた人たちには、予選落ちした人たちの期待も背負っている。
全国大会の参加者は、そのような「責任」を果たさなければならないと思うのだ。

そのすべては人のためでもあり自分のためでもある。

バンドレン・ハイグロケース

2007-03-20 21:51:43 | sax関係
昨年パリのバンドレン本社に伺った際に購入した。
75ユーロ(1万2千円位)だった。

取扱説明書にはフランス語、英語、日本語の3ヶ国語で記載されており、
「バンドーレン・ハイグロケースは最先端技術のデジタルケースで、ケース内の湿度を一定に保ちリードの効果を最大限に引き出すことができます。」
と書いてある。

これだけ見ると、このケースにリードを入れておくだけで勝手に湿度管理してくれるものと思ってしまうが、ケース内の温度、湿度がデジタル表示されるだけで、実は湿度調整は手動で行わなければならない。
ケース内の一角に吸水性スポンジが入っており、ケース内が乾燥していれば、付属のスポイトを使ってスポンジに水を差し、多湿の時には蓋を開けて風通し良くしてくださいと書いてある。
ケースも密閉するというものではなく、空気穴がいくつも開いている。
このケースは、おそらく乾燥しやすいフランスで使われることを念頭につくられたものなのだろう。
多湿の日本ではこのケースは不向きだ。
他に現在時刻と日付も表示されているが、私には時計日付表示を付けた意味がわからない。

温度湿度計が付いている上蓋が取り外し可能なので、結局は昨日紹介した食品パックの中に入れ、パック内の湿度を管理している。

リード保管

2007-03-19 21:46:58 | sax関係
リードの保管にはいくつかこだわりがある。

リード保管に適した湿度は40~70パーセントなのだそうだが、その範囲内であっても急激な湿度変化には弱いので、それを避けるため写真の食品パックに入れて保管している。
リードの他には小さな温度・湿度計を入れ、あと日本ではまだ発売されていないが、バンドレンのハイグロケースの上蓋を入れている。

このハイグロケースについては後日詳しく書きたいと思う。

乾燥剤等はまったく入れていないが、やはり食品パックはしっかり密閉しているようで、部屋の湿度が70~80パーセントだったとしても、食品パックの中は常に50パーセント前後を保っている。
おそらくリード自体も、ある程度湿気を吸って適湿を保っているのだと思う。

2007-03-18 21:54:58 | sax関係
昨日ふれたラグタイムは息苦しいという話の続き。
そういえば今練習しているウズメの踊りにも休みが少なく、まだ通したことはないが、おそらく息苦しい曲なのではないかと思う。
ブレスコントロールは理屈ではどうにもならず、スポーツ選手の足腰と同様に日頃意識して使っていないと余裕が出てこない。

この曲はブレスコントロールはもちろんだが、集中力を維持することも難しい。
細かなフレーズを大きくとらえて見通して、余裕を持って演奏したいと思っている。

愚考

2007-03-17 21:42:52 | 日常
今に始まったわけではないが、特に最近テレビを見ているとクラシック音楽のカバーバージョンがよく流れている。
同業者の中には4拍子のラバーズコンチェルト等、原曲とかけ離れているものが気持ち悪いという人もいるが、私はあまり気にならない。

ただ今日、テレビで流れた「イージー・ウィナーズ」に異常に反応してしまい自分でも驚いてしまった。

私はラグタイムを聴くと息苦しくなるのだ。

ラグタイムを管楽器で演奏することを考えたときに、休みが無く、息継ぎもままならないこの旋律に対し、無意識に息苦しくなってしまうのだ。
学生の頃よく演奏したのも影響しているのかもしれない。

これは職業病以外の何ものでもなく、私にとってラグタイムは、もはや気軽に聴ける音楽ではないのだ。