hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

別れと出会いと

2012-03-31 23:58:20 | 日常
朝は風が強く、家の表札がどこかに飛んで行ってしまった。
(帰宅した際に、道の隅に落ちていたのを発見した。)

今日はまず洗足のオープンキャンパスへ。
来たときには雨と風が凄かったが、終わったころには雨も上がり、風も少しおさまってきた。

6号館もすっかりなくなってしまい、少し寂しい。


レッスンでは洗足を希望する受験生が熱心に吹いていた。
また4月から、洗足ではいないと思っていた門下新入生が一名入ってくることが今日わかった。

オープンキャンパス終了後は渋谷のアクタスへ伺いマウスピース選定。


アルトのA17、170を選び、170を一本購入。
特に170は在庫がたくさんあって選ぶのが大変だった。
アクタスでは長らく勤めていた、私の元生徒でもある社員さんが、今日を持って退社されるとのこと。
お別れを惜しみつつ、またこれから新しい道に進むことを応援しつつ、写真を一緒に撮った。

その後は再び溝の口に戻り、洗足近くの長江飯店へ。
洗足の門下追いコンを行った。


卒業生から大好きなワインと、ワイングラスをいただいてしまった。




ずいぶん前にうっかりお気に入りのワイングラスを割ってしまい、新しいものをこしらえようと思っていたところにいただいたので、とてもうれしかった。



年度の変わり目なので、様々な場所で出会いと別れがあり、桜と共に色々な人と出会うことはうれしいことではあるが、しかし今はまだ寂しい気持ちの方がまさってしまう。

遠軽の旅2

2012-03-30 23:44:07 | 日常
昨日の記事の続き。

遠軽高校に到着後、まずは生徒さんの個人レッスンからスタート。

種々の音階からエチュードへと、一緒に吹きながら、休憩も挟みつつレッスン。
その後はサックスパートのレッスンへと続き、こちらも基礎練習を行って一日目終了。

夕食は生徒さんの邸宅に招いてくださり、ご両親、顧問の先生で会食を催してくださった。
毛ガニやお寿司、天ぷら、ホッケと豪華なお食事に恐縮してしまった。

宿泊は遠軽から車で30分程のところにある丸瀬布の「マウレ山荘」。
いつもは予約でいっぱいなのだそうだが、平日ということもありガラガラだった。


中央のエントランスには暖炉と憩いスペースが。




温泉は強めのアルカリ性単純泉で、肌がヌルヌルし、石鹸が泡立たないような温泉で、夜と早朝の2度入浴してくつろいだ。

朝になるとこちらでは見慣れない雪景色にすっかり癒される。








部屋の窓から。


朝食も豪華。


宿泊者が少なく贅沢な時間を過ごし、もっと長くいたかったが、2日目のレッスンのために早々に出発。


(à suivre)

遠軽の旅

2012-03-29 23:29:13 | 日常
昨日も書いたが、3/27~28の二日間、北海道の遠軽へ行ってきた。

羽田空港朝6:55発の飛行機に乗り込む。


空港まで車で向かっている時、ベイブリッジの上から日の出を見ることができて、天気も快晴で気持ち良かった。
しかし飛行機の中では天気が良かったために、被災地上空を通過した時には胸が痛んだ。


まずは女満別空港に到着。


遠軽へのアクセスは、公共交通機関を使うならば、バスに50分程乗り北見駅へ、そこからJRで1時間半程。
今回は生徒さんのお母様がわざわざ車で迎えに来てくださった。
車でも1時間半程かかってしまい、朝早いのに本当に恐縮してしまった。

今年の冬はこちらでも寒かったらしく、まだ雪が溶けず、ずいぶん残っていた。


遠軽に到着し、まずは昼食ということで、洋食のお店「トレモロ」でランチセットをいただいた。
ジャガイモとトマトソースのパスタ。


デザート。


しっかり完食し、遠軽高校へ。


(à suivre)

遠軽高校に

2012-03-28 23:53:48 | 日常
昨日と今日は北海道の遠軽高校に伺った。

この学校の生徒さんが私のレッスンを受けるためにいつも東京に来てくれるので、今回は私がこの遠軽まで来て、その生徒さんとパートのレッスンをおこなった。
学校の顧問の先生やパートのみなさん、生徒さんのご両親にお気遣いいただき幸せな二日間だった。

詳細はまた後日。

女満別から

2012-03-27 23:59:12 | 日常
今日は早朝に起床し、朝一の飛行機で女満別空港へ。

やはり今年は例年より寒く、雪が溶けずにずっと残っているとのこと。
レッスンして明日の夜には帰ってくるが、詳細はまた明日。

忙しい中で

2012-03-26 23:53:56 | 日常
今日は用事を済ませるためまず洗足へ。

中庭の桜もいよいよ咲き始めた。


アンサンブルシティーでは合わせも行われていて、春休み中でも学生たちはそれなりに忙しく過ごしているようだ。


夜は渋谷に行き、来年のフェスティバル勉強会と称し、実行委員長の私、副実行委員の浅利さん、歴代実行委員長の田村さん、貝沼さんで食事しながら談笑も交えつつ色々話し合った。
それぞれお忙しい中で良く集まってくださったと思う。



本番と練習

2012-03-25 23:17:49 | 練習日記
学校が春休みの間は自宅で練習できる時間が増えてありがたい。

私は「本番のように練習、練習のように本番」といつも考えているが、練習の際にも「本番のための練習」と「練習のための練習」があるような気がして、そのどちらも大事だものだと考えている。

私の考える「本番のための練習」は、音楽をどのように表現するかを考え、「練習のための練習」は、自分自身の身体の使い方を中心に、表現するためににどのような身体の使い方をしたらよいかと思っている。

練習ばかりしていては、本番の色々な状況に対応するためのしなやかさが薄れてしまうし、逆に本番ばかりでは付け焼刃な表現ばかりで、深みや奥行きが薄れて、また身体にも無理な負担が大きくなると思う。

現状をよく見ながらバランス良く楽器と付き合いたい。

2012-03-24 23:54:25 | 日常
今日は虎ノ門のJTアートホール「アフィニス」にて行われたカルテット桜のリサイタルに。

このところ、このホールでサックスの演奏会が行われることも増えて、駅からの行き方もようやく覚えた。


この「桜」というのは、外来語が多いカルテット名の中で、本当にいいネーミングだと思う。
今後の活動に備えてロゴでも作ってみてはと思ってしまった。


結成5年目で、東京で初めてのリサイタルだそうで、曲間にメンバーが代わる代わるMCをこなしながら、これまでのレパートリーを披露。
デザンクロやデュボワ等、定番のレパートリーもまるで立て板に水の如く、よどみなく颯爽と演奏していたのが素晴らしかった。

最近では女性サックス奏者も珍しくなくなったが、このカルテットの世代から本当に増えてきたように思う。
このカルテットのような上質な演奏会を聴いて、特にこれからサックス奏者を目指す女性の音大生等は、大きな励みになり、目標になるのではないだろうか。

祈り、恋、戦争

2012-03-23 23:24:53 | 日常
昨日は東京文化会館へ。

上野に来ると、本当に日本の文化の中枢だと思ってしまう。




大ホールも小ホールも同じ時間に催しがあり、大ホールではなんとこんな催しが。


聴きたかったが、私は小ホールを聴きに来たので、残念ながらまたの機会に。

小ホールで開催されたのは東京混声合唱団の定期演奏会で、親しくさせていただいている作曲家の鈴木純明さんが曲を書いたとのことで、聴きに伺った。


催しは三宅悠太、鈴木純明、野平一郎3名の作曲家による作品で、現代の合唱作品、しかもどれも大作で聴きごたえがあった。

三宅作品は「-長田弘の詩とヴォカリーズによる-祈る」。
震災に際して思うところから筆を進めた作品だそうで、否応なく鎮魂の雰囲気が漂い色々考えさせられる作品。

鈴木作品は「恋するルバイヤート」と題され、モーツァルト、リスト、ドビュッシーのラヴレターをテキストにして、曲想もそれぞれの大作曲家を肖られていた。

シリアスなイメージの現代音楽の中で、このように本当に愉快で奔放で楽しい曲というのも珍しく、その着眼点や技術も素晴らしいと思った。
特に、ただでさえ大作曲家による文で、しかも「ラヴレター」という、人生を賭けたテキストには一語一語に重みがあって、絶妙な言い回しや表現はさすが大作曲家のなせるものだと思った。
石川亮子さんの日本語訳も絶妙で、特に印象的だったのはモーツァルトの「ハニー!」で始まる歌いだしに、さもありなんとニヤリとしてしまった。

休憩を挟み野平作品「フランスの7つの詩」は大作な上に圧倒的なエクリチュールだった。
元々はフランスのテキストのフランス語にではなく、日本語訳に作曲を施した作品とのことで、7曲はテキストの時代や様式などがシンメトリーに構成していた。

特に惹かれたのが、中心の第4曲のマリネッティの「戦闘」で、戦争の現場で見たもの、聞こえた音を言葉の羅列で表現したもので、歌も音程が無く、まるで呪文や読経のように集中力があった。
徐々に単語からフレーズになっていくのに合わせて音楽も速度を上げ高揚して、エネルギーの大きさを感じるのと、戦争に対するやり切れなさが同時に伝わるものだった。

演奏者目線で聴いていると、複雑なリズムと種々の音色の使い分けがかなり難しいのではと思ってしまったが、どの作品も作曲家の業がちりばめられていて、きっとどれもやりがいのある作品なのだろう。

終演後の帰りは、いつもなら電車の中で何かしらの音楽を聴いているのに、何も聴く気がおきず、ずっと頭の中に余韻が残っていた。

恵比寿で

2012-03-22 14:14:08 | 日常
昨日は尚美の卒業生の小林正憲くんの演奏会だった。

場所は恵比寿アート・カフェ・フレンズで19時半開演ということで、お店で飲んだり食べたりしながら聴ける、気軽に聴ける演奏会をコンセプトとした催しだった。

会場は駅からすぐの、落ち着いたセレブな雰囲気。


たくさんのお客様が集まり、演奏会が始まった。


トークを交えながらの演奏会で、ボノー、プラネル、モロスコ、ピアソラ等、サックス的には難しくとも、軽くて、聴いて楽しめる選曲と、彼のキャラクターが良く出た演奏会だった。





聴いている人は尚美の学生や彼の友人が多かったが、これから色々な人に聴いてもらってご縁が広がることを願いつつ、私もビール片手に和やかな雰囲気を楽しんだ。

牛久へ3

2012-03-21 13:51:45 | 日常
牛久大仏とその裏のふれあい動物公園を見物した後、車を走らせて牛久沼へ。

牛久沼はその昔はうなぎの養殖をしていたそうで、湖畔沿いの国道は「うなぎ街道」と呼ばれ、いくつものうなぎ屋さんが並ぶ。

たくさんあるお店の中で、美味しそうな雰囲気とたたずまいで「伊勢屋」という店に入った。

外観はまるで旅館のよう。




まだ早い時間だったので客は誰もおらず、広い座敷の窓辺の席に座る。


窓からは湖畔が見える。


上うな重を注文。


程よい脂具合のうなぎとあっさりしたタレで食べやすく美味しかった。

牛久めぐりはここで終了し、その後は急いで水戸へ。
また機会があるときには、この牛久に一日たっぷり観光しに来たいと思った。

牛久へ2

2012-03-20 22:01:49 | 日常
牛久大仏の裏側には「ふれあい動物公園」があり、順路になっていてたのでなんとなく入ってみた。

うさぎ園の柵の外から写真を撮っていたら、飼育員さんから中にどうぞと促された。
中はたくさんのうさぎが放し飼いされており、そこかしこで穴を掘っていた。








人に慣れているようで、カメラを向けたら好奇心からか餌と間違えているのか、近寄ってきた。








隣にはリス園もあったので、そちらにも入ってみたが、やはり人慣れていて同じように近づいてきた。






クジャクも。


ヤギも。



時間があまりなかったのでわずか15分ほどしかいられなかったが、写真もたくさん撮れて癒された。



牛久へ

2012-03-19 22:46:47 | 日常
昨日は水戸に行ってきたが、水戸に行くついでずっと前からぜひ寄って見に行きたい場所があり、早朝から出かけて茨城県牛久市へ。

知る人ぞ知る、立っている仏像では世界一の牛久大仏へ。
それなりの心構えをしながら車を走らせていたが、天候が悪く雲も多く、まだかなり離れた場所なのに、その姿が見えて少し驚いた。



浄苑入り口に到着。


大仏まではまだかなりある。


頭部1/1000ミニチュアでもかなりの大きさ。




香炉も日本一。


写真ではこのスケールはなかなか伝わらないのだが、よく見てみると、大仏までまだ100メートル以上離れているのに、周りの風景と大仏との比率がなんだかおかしいことになっている。


ちなみに自由の女神は腕をピンピンに伸ばしても腰のあたりまで、奈良の大仏はちょうど左手に乗せられるほどの大きさだそうだ。

大仏足元に到着。
まるで雲海のような植え込み。




後ろに回って、大仏胎内へ。




1階は光の世界。




2階は建築工程が紹介されていた。




原寸大の足の親指。


そして胸のあたりの展望台へ。




2階に写経コーナーも設けられていて、私も写経したかったが、そこまでの時間がなかった。


もし今度また来るときには、一日ここでゆっくり過ごしてみたい。

言葉で

2012-03-18 22:59:27 | 日常
今日は水戸の水戸芸術館ATMホールで開催された塙美里さんのリサイタルを聴きに行ってきた。

写真は敷地内のオブジェ。






彼女は茨城県常陸太田市出身で洗足卒業後に渡仏、4年間の留学生活を終えて1月には東京で、そして今日はこの水戸で立派にリサイタルをやり終えた。

実は彼女は3年前にもこの会場でリサイタルをしており、その時は私もゲスト出演させていただき、サンジュレーのデュオコンチェルタントを共演した。
その時すでに留学中で、その後、学校と師匠が変わってじっくり勉強し、今日はその3年前から見違えるように大きく変わった。

最後に師事したジュリアン・プティ氏との相性がとても良かったこと、また彼女の持ち前のバイタリティーと音楽の嗜好をこのリサイタルで前面に押し出して、選曲や演出、立ち振る舞いや演奏自体に迷いが無く、まさに「立派」だった。

曲全体やフレーズの歌い回しまで、彼女自身の言葉として語られているような気がして、ひとときレッスンをしていた私もとてもうれしかった。




謝恩会

2012-03-17 19:18:20 | 尚美
昨日は尚美の卒業式と謝恩会が行われ、私も謝恩会に参加してきた。

卒業式は文京シビックで、そして謝恩会は東京プリンスホテルの鳳凰の間だった。




会場に入ってみると、すでにジャズコースの学生たちのステージが行われていて盛りあがっていた。




ガチャピンも走り回る盛り上がり。


これだけ大々的に謝恩会をするのはどうやら珍しいようで、体験入学といい、本当に学生たちに手厚い学校だと、私も今更ながら気がついた。

卒業生たちと写真を撮り、先生方と話をして、卒業生たちのこれからの活躍を祈りながら会場を後にした。