hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

見通し

2007-07-31 22:12:21 | 日常
この夏休みは、吹奏楽コンクールの審査がいくつか入っているほかは、学生と同様に基本的にお休みだ。

ただ、時間のあるこの時期に来年のリサイタルを見通せる状態にしておきたい。

秋から年末にかけて、またリサイタル直前の五月~六月はいつも慌しいので、曲目もできるだけ早めに決めて準備を進めたい。
曲目は正統的なオリジナル作品と現代作品を柱にしようと思っており、今は興味ある曲等を挙げて選んでいる状態だ。
委嘱作品も考えたが、今回はとにかく早めに準備を始めたかったので、出来上がっている作品の中から探そうと思っている。

審査員

2007-07-30 23:01:10 | 日常
先週末は全国各地で吹奏楽コンクール地区大会が行われていたようだ。

私も例に漏れず静岡県東部地区で審査させていただいたわけだが、今回は中学生から元気をいただき、審査という仕事も毎年楽しみにしている。

そして、私はどちらかというと、この時期以外には吹奏楽にふれる機会が乏しく、昨今の流行り廃りを知る上でも勉強になるのだ。

この静岡県東部地区は沼津を中心に裾野市、富士宮市、三島市、伊豆の国市、熱海市等からなっていて、審査させていただいたのは今回で三度目だった。
この地区は、おおらかで穏やかな雰囲気で大会が進行する。

進行自体もややのんびりしており、タイムテーブルも毎度決まって一団体につき1~2分押していく。
休憩時間で帳尻を合わせるのだが、それでも追いつかないときもある。

もしかしたら県民性なのか、この地区独特の気質によるものかは定かではないが、それが演奏にもあらわれていて、どの団体も聴き心地がとても良かった。

音程

2007-07-29 23:14:12 | sax関係
音程、音量、音色は密接に結び付いているように思う。
今は、音量と音色を変えないように音程を変化させることに苦労している。

周知のとおり、サックスは高音域が上ずりやすく、また最近の猛暑が拍車をかけている。
少し話が脱線するが、音速は温度により変動するため、楽器の音程も温度に左右されるのだ。

この上ずる音程を何とかしたいと思っており、一つの音なら問題無いが、旋律の中や跳躍を含んだ中での音程の処理にいつも頭を悩ませている。
口元を緩めるだけでは音量、音色が変わってしまう。
替え指など言うに及ばず。

今日練習していて、シラブルを、特に舌の付け根の部分(喉に近い部分)を工夫したら、少しだけ改善の兆しが見えてきたように思う。

受験準備講習会

2007-07-28 22:40:37 | 洗足
昨夜は沼津からすぐに帰宅できたものの、何もやる気が起きず早めに就寝してしまった。

今日は洗足の高校、大学の受験生のための夏期講習会だった。
中学生の受講者はジャズコース志望で、持ってきた楽器もマーク7だったので驚いてしまった。

その楽器のネックコルクが通常の倍ほどの長さがあり、これまた驚いてしまったが、ジャズの世界では数種類のマウスピースを使い分けたり、その延長で、アルトサックスにテナーのマウスーピースをつける事もあるとのこと。
私が逆に教わることがたくさんあった。

ジャズのスケール集を数種類のほか、入試課題の音階、ラクールの練習曲も演奏してもらった。

ジャズ、クラシックと二足のわらじをはいた中学生に出会ったのは初めてのことだった。

東部大会一日目

2007-07-25 20:49:04 | 携帯
今日から三日間,審査を行う.

度々審査をさせていただくが,特に夏の吹奏楽コンクールは,生徒たちの思念で息が詰まりそうになる瞬間がある.

審査の間,練習しないと衰えてしまうので,大会事務局にはご迷惑をかけてしまうのだが,楽屋で朝練,夕練を行う.


沼津

2007-07-24 22:24:10 | 携帯
先程,沼津に到着.
明日から,吹奏楽コンクール静岡県東部地区大会の審査を仰せつかっている.

写真は沼津市街.
この先に海が広がっているのだが,暗くて何も見えない.

イベール

2007-07-23 22:48:32 | sax関係
写真はイベールのピアノリダクションと、先日買ったオーケストラスコア。
オーケストラスコアを見ていると、今まで気がつかなかった声部や音を垣間見ることができて楽しい。
ソロパートよりも、むしろtuttiではあまり聴こえてこないビオラやバソン、ホルンなどを目で追ってしまう。

特に室内小協奏曲は、オーケストラというより室内楽の拡大版のようでもある。

周知のとおり、室内小協奏曲はフルート協奏曲の兄弟作であり、音楽史の上でも一対に扱われるものだ。

2年前、作曲家の八木澤教司さんから、イベールについて貴重なレクチャーを受けたことがある。

イベールは、自身の作品において、調性、無調性の関係を曖昧にさせつつ、多様な楽器の組み合わせや、種族を変えて音色に違いを出すことで、音響的な効果を出している。
例えば、室内小協奏曲第一楽章の前奏の後、サックスが第一主題を演奏してるときの伴奏パート(練習番号 1)。
最初の4小節間には和声がはっきり見えているが、後の4小節間では無調性になる。
そこをそれぞれ弦楽器、管楽器のセクションに宛がわれていて、更に弦楽器ではリズミカルな動き、管楽器ではなめらかな動きにより対比させている。

また冒頭の前奏にはトニックが一つも出てこないことも興味深いところで、9小節目、すなわちソロパートの吹き始めの部分でようやくトニックになる。
このように、長いドミナントを抜けたときの安心感と同時にソロが登場したとき、効果的にソロが引き立つ構造なのだそうだ。

そんな斬新なことを行いつつも、フレーズは伝統的に8小節に収められており、またソナタ形式を用いていること等、ただ旋律が美しいだけではなく、実に興味深い構造をした作品なのだ。

また、イベールは自身の作曲について「一割のインスピレーションと九割の努力」と話していたそうだ。

体育館練習

2007-07-22 23:01:35 | 日常
今日は午前中から長後中学校へ。

この学校や生徒たちの雰囲気が好きで、伺うといつもとても和むし元気付けられる。
卒業生の弟や妹が共々吹奏楽部に入部することも珍しくなく、そのご兄弟をレッスンすることで、同様に卒業生のことも思い出し案じてしまう。

午後の合奏は体育館で。
ご父兄、卒業生がいらして、少しお話できて楽しかった。

写真は部室の壁に貼ってあった日毎カウンター。
その日の反省や目標がそれぞれに書いてある。
どの時点で、どんなことを考えていたのかがわかるような気がする。

この学校の生徒たちは、もしかしたらレギュレーションにしばられた世界は似合わないかも知れない。
コンクールに頼らなくても楽しむ術を知っているような気さえする。

まずはコンクールで、最善を尽くした準備で演奏できますように。
更に今後も、よき中学校生活を過ごせますように。

ヌオヴォ・ヴィルトゥオーゾ

2007-07-21 23:30:38 | 日常
昨日は早朝に出かけて、車で蒲田へ。
大田区民ホールで車を乗り捨て、電車で尚美で授業を行い、夜にジェロームの演奏会を聴きに再び大田区民ホールへ戻った。

少し早く到着し、小ホール入口ではプログラムへチラシの挟み込み作業などしていた。
作業している方々の中に、作曲家の小森俊明さんがいらした。

その際、小森さんのソプラノサックスとピアノのための作品「クロッシング・パターンズ」の楽譜をいただいた。
先日の「我々は歩んでいる」でもそうだったが、ミニマルの要素を含んでおり、楽しそうな作品だ。
機会があればどこかで演奏したい。

昨日の演奏会ではプレトークからずっと聴かせていただいた。
準備の段階から、ご苦労が多かったようで、集客もどうなるかと心配していたが、それも杞憂に終わり、ほぼ満席の賑わいで、どの作品も素晴らしく、また素晴らしい演奏だった。
ジェロームの、要領の良い練習と譜読みの早さには脱帽。
歌のメニッシュ純子さんは、通常に備わっている「声」という器官を脱して、器楽的に機能しているところが素晴らしい。

私もジェロームを通じて、鈴木純明さんや様々な作曲家とお知り合いになり、このような催しに足を運ぶと、純粋に音楽や演奏を聴くだけにとどまらず、その作品と作曲家の人間性、また演奏者とのやり取りが見えてきて楽しい。

純明さんは、留学先の作曲のレッスンでは、作品をただ闇雲に書くだけではなく、常にその裏付けや説明を求められたそうだ。
それは作品だけではなく、曲目解説にもあらわれているように思う。

バスサックスで演奏するグリゼイ作品はとても興味深かったが、バスサックスという楽器の特性で、微分音がわかりにくく、音の跳躍やムルティフォニックが極端に難しいため、作品の持ち味があまり活かされていないような気がした。
昨日の演会ではB35のマウスピース(バリトン用)で吹いていたそうだ。

終演後、ジェロームが使用したバスサックスを受け取り、車に積み込んで持って帰ってきた。

尚美授業 12日目

2007-07-20 23:20:44 | 尚美
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●今日の授業メモ(自分用)

楽器無し

Jean Marie Londeix
_H.Villa-Lobos: Sextuor Mystique
_P.Hindemith: Sonate

リペア、マウスピースのモデル、サイズ。

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尚美も明日から夏休み。
慌しさからも少し開放されてひと段落した。

夜はジェローム・ラランの演奏会を聴きに大田区民ホール「アプリコ」へ。
感想などは少し長くなるので、また明日書きたいと思う。

よく食べよく喋る

2007-07-19 23:34:01 | 日常
今日は長後中学校へ。
この学校は今の顧問の先生より前からレッスンに伺っている学校だ。
一年に数回しか来れないが、毎年どんな生徒がいるのか楽しみにしている。

今日はサックスパートのレッスンで、コンクール前なので、楽曲を聴かせていただいたが、一年生も交えて基礎練習も行う。

夜は、この近所いお住まいの高校時代の先輩ご夫妻と会い、ベトナム料理店へ。
久しぶりの外食で、久しぶりの先輩と飲み食いしてよく喋った楽しい一日だった。

25日がコンクール本番とのことで、直前に再びレッスンに伺う予定。

不意の休日

2007-07-18 22:19:48 | 日常
昨日は尚美レッスンの合間に、アカデミアでイベールの室内小協奏曲、フルート協奏曲のオーケストラスコアを買った。
随分高かったが、前々から欲しかった楽譜だったのだ。

特に室内小協奏曲は、サックスのパート譜、ピアノリダクション譜とはまた違っている部分があり、興味深かった。

慌しく過ごしていた最中、気付けば今日は休日だった。
とは言え、殆ど何もできず、ぼんやりと一日過ごしてしまった。

以前から練習しながら、マウスピースのことやソノリテのことなど、モヤモヤと色々考えていることがあるのだが、時間のあるときにまた書きたいと思う。

先日の演奏会

2007-07-17 23:12:59 | 日常
週末はとても慌しく過ごしていたが、洗足は既に夏休みに入り、尚美も今日でレッスンが終わり、あと金曜日の授業を終えれば夏休みとなる。

先日の演奏会では、私はシリーズ2、180を使用していた。
シリーズ2の音程感、吹き心地が懐かしかった。

曲想に合うよからということもあるが、ジョイント演奏会ということもあり、ジェローム、大石君とのコントラストをつけたかったというのが理由。
また、道具を替えることにより、道具が奏法を教えてくれるということもある。