hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

尚美授業2008年度 9日目

2008-06-30 20:38:35 | 尚美
***************
一年生
CD: E.Denisov:Sonate(C.Delangle)
リペア雑感

二年生
四重奏 実習と考察
(E.Grieg:Lyric pieces)
***************

授業のあとはレッスン.
写真はレッスン室(教室)の窓辺.

尚美体験入学

2008-06-29 18:59:52 | 尚美
久しぶりに尚美の体験入学で演奏してきた。
今回は学生(ディプロマ一年生)の小林正憲くんと共に、ソロと二重奏をバリオホールで演奏した。

・イギリス民謡のチャイム(二重奏)
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第一番より(小林)
・鈴木純明:スフルスティック(原)
・J.アルカデルト:アヴェ・マリア(二重奏)
・J.S.バッハ:カンタータ第147番「主よ、人の望みの喜びよ」(二重奏)

曲目はバッハを中心としたプログラムとなり、短い時間の中でも新旧様々な曲目が並び演奏していて楽しかった。

今日は別会場で同窓会の総会も催されていたそうで、その関係で福岡在住の卒業生が久しぶりに訪ねてきてくれた。
写真はお土産としていただいた本場のひよ子。

リサイタル後記5

2008-06-28 23:11:59 | sax_2008リサイタル
全体的な演奏内容で特に気をつけていたことは、雰囲気や「間(ま)」だった.

演奏に際し、「間」を支配する動作はいくつかあり、それは呼吸であったり譜めくりであったりする.

雰囲気を乱さず適切な「間」をつくりだすためには、その支配している動作を操作する必要があった.

ブレスは場所によって速さ、深さを変え、譜めくりしづらい場面では暗譜しつつ譜めくりする場所をずらすこともあった.

「秋のアノフェレス」を1997年に初演した時は譜面台2つで譜めくりしながら演奏したが、今回はその「間」を意識した結果、譜めくりをやめて譜面台を7つ使用することになった.

リサイタル後記4

2008-06-27 06:52:38 | sax_2008リサイタル
昨日の続き。

後半プログラムではヴィブラートが徐々に音の一部分となってくる。
ケクランでは曲によりヴィブラートの度合いを変えたが全体的には控えめ、モーリス、デクリュックも同様に楽章や場面によって度合いを変化させつつ、モーリスの「いとしい人のための歌」や「アリスカン」の切迫した場面や低音域、デクリュックの第二楽章や第三楽章の音の移ろい、遠近感を表す部分をきっかけとして、徐々に深いヴィブラートとなり、音とヴィブラートが自然に結びつくように変化させた。
更にアンコールのピエルネではクライスラーやミュールのような強いヴィブラート奏法に行き着いた。

ということは、近代では音とヴィブラートは密接に結びつき、ヴィブラートも音色の一要素であったものが、現代では細分化されてそれぞれの要素を独立して取り扱うという背景が見えてくる。
近代までは楽譜に書き表せなかった要素を、現代では徐々に定義付けされ、形の見えなかった要素が見えてくるということなのだろうか。

リサイタル後記3

2008-06-26 23:08:30 | sax_2008リサイタル
今回は時代をさかのぼるプログラムとなったが、それは演奏したいと思う曲をあげて、バランス良く配置した結果であり、実は最初から意図したものではなかった.

委嘱作品を一曲目に配置することは、もしかしたら失礼なことだったのかも知れないが、当初から純明さんの作品を幕開けに置きたいと考えていたし、全体のバランスを考えれば、やはり一曲目が妥当だという結論に至った.

「時代をさかのぼる」ということは曲順を考えるだけではなく、その時代やスタイルに沿った演奏をしなければならない.

例を一つあげればヴィブラートの変遷がある.

前半の現代作品では音楽や音、音響の構造をミクロの世界で表現するような場面が多く、音楽的なヴィブラートは構造を表す上で邪魔になる場合がある.
従って、ほとんどヴィブラート無しで、また楽譜に指示されたヴィブラートは
機械的に音程を上下させ、意識的に滑稽なヴィブラートとなるよう演奏していた.

リサイタル後記2

2008-06-25 22:10:31 | sax_2008リサイタル
今日になってようやく時間が取れて、野中貿易本社へ伺い残務処理を行なった.

当日お越しいただいたお客様は514名.
浜離宮の客席数が552なので、サックスの演奏会としては稀に見る大入りだった.

お越しいただいたお客様に対しては並々ならぬ感謝を申し上げたい.
もはや個人で運営できる規模を超えてしまい、何から何まで面倒を見てくださった野中貿易にも感謝申し上げたい.

動員数は当日まではっきりしなかったのだが、満席ではなく「ほぼ満席」という絶妙な動員数により、席に座れず不快な思いをするということもなかったのではと思う.

リサイタル後記1

2008-06-24 21:40:17 | sax_2008リサイタル
これまでリサイタルの準備が生活の一部となっていた状態から、リサイタルを迎え、そしてリサイタルが終わり数日経って、少しだけ身が軽くなったような感覚がある.

今月初旬にPCの電源が入らなくなり、仕事にも幾分差し支えたが、視点を変えればPCに余計な時間を費やすことが無くなり、練習時間が増え好影響だった.

リサイタルを終えて

2008-06-20 23:45:29 | sax_2008リサイタル
当日は慌しく、感慨に浸る余裕もなく退館時間に追い立てられて会場を後にした.

演奏中は自分自身、演奏するための動機付けや存在意義など色々なことを考えていた.

終演後、たくさんのお花、お菓子などの差し入れをいただいたが、嬉しいのと同時に恐縮でもあった.
たくさんのお客様にお越しいただき感謝申しあげる次第である.