浜床のふろしき

尾道市因島から日常を記します

プロの仕事

2009年05月02日 | 福祉

先日、仕事の講演会で聞いた話が印象的でした。話の内容全てが頷けるものではありませんでしたが、「介護・福祉」という仕事が、現在どのような状況におかれているのか、という点においては分かりやすい内容でした。

僕が受ける相談でもよくあるのが、「家族が働いていて、誰も介護する人がいないから、施設入所させたい。」とか、「家で看ていたんだけど、介護している方が体調を崩したので、何とかしてほしい。」といった内容のものです。

なるほど、確かに施設入所の理由としては当然なのかもしれません。でも穿った見方をしてみると、「介護は家族がするもので、それが出来ないから、他の人にやってほしい」ということになります。決して、「介護が必要な状態になったから、介護のプロにみてもらいたい。」というものでは無いのです。

こういう状況を考えると、「介護」という仕事の社会的地位は決して高いものとは言えません。当然ながら、社会的地位が低いのなら、給料も高いはずがありません。

では、社会的地位を高め、給料に反映させるためにはどうしたら良いのでしょうか?

介護や福祉を外から見る人たちは、雇用対策として介護・福祉業界を考えているようですが、それは「誰でも出来る仕事」だと考えているからでしょう。

少なくとも同じ人間の命に関わる仕事をしている「医師」や「看護師」などを同じ視点では捉えないはずです。

でも、それは周りの人だけが悪いのでしょうか?果たして、介護・福祉の仕事をしている人たちの中で、どれだけの人がプロフェッショナルとしてのプライドを持ち、技量を持って仕事をしているでしょうか?もっと「プロの仕事」をするべきなのです。

プロスポーツ選手のプレーを見て、「やっぱりプロだな。スゲーな。」と思うように、いつか「やっぱり介護のプロだな。凄いな。」と言わせたいなと思います。