らんかみち

童話から老話まで

防災士たる者、スマホを駆使すべし、てか?

2013年12月23日 | 暮らしの落とし穴
 5年前のガラケーは、買ったときから、というか無料だったけど、ハズレだとすぐに分かった。ワンセグは感度が悪いしバッテリーの持ちも良くない、のみならず操作性が悪すぎ! 
 物理的にもキーが打ちにくいし、ソフト的にも一気に核心に行けるはずなのに確認のメッセージが何度も現れる。わずらわしい!

「只ほど高いものはない」という教訓を体現させてくれた逸品ではあるが、意外にもバッテリーが粘り腰を発揮して、なかなか土俵を割らない。2年前に危機的状況を感じたときからずっと徳俵に残っているのだ。

 そうこうしているうちに1年前から奇妙なメッセージが出始めたかと思ったら、ここに来てついにカメラ機能が終焉を迎えた。この二月ほどは通話もおぼつかない。もちろんスマホに替えることも検討したこともあったけど、auのiphoneが島では活用できないことが発覚し、出鼻をくじかれた。マニュアル本まで買って万全を期していたのにぃ。

 実をいうと、スマホを駆使するほどの生活はしていない。入院していたときに、同室の爺さんがスマホで天気図を表示して見せてくれたときは敗北感を禁じ得なかったが、退院してパソコンのネット生活の戻るとスマホへの物欲は急速に色あせた。
 なんだ、あのスマホ熱は流行病だったのか、と夢から覚めかけた矢先、防災士の講習会があった。
「防災士たる者、スマホを所持してツイッターをすべし」とまあ、スマホを使わざるは防災士に非ず、みたいな主張が展開されるじゃないか。

 防災の、あるいは減災の初歩は、何はともあれ自宅の耐震化だ。防災士は率先して自宅の耐震診断を実施し、地域住民にも働きかけるべし、と薫陶を受ける。
「水や食料の備蓄、防災グッズが役に立った、などというのは災害から生き延びた者の言葉である。家が倒壊したり、タンスの下敷きになって亡くなった人たちの声を聞かんか!」
 ネットでは見ることのできないショッキングな映像を見せられた上での言葉だから、説得力がある。
 防災士がすべきことは先ず自宅のタンスを固定すること。これを実施できた暁にスマホを使って情報発信しなさいっていうんだよね。もうやるしかないか、明日はスマホを買いに行こう。

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