らんかみち

童話から老話まで

怖い話へ逃避する前に

2014年06月15日 | 童話
 また知り合いが一人、胃がんで手術することになった。何もかもキャンセルして緊急入院するというけど、もちろん本人は復帰するつもりでいる。だれもがそう思って治療を受けるわけで、いきなりホスピスという選択肢はないのだろう。まあ胃がんなら進行具合にもよるだろうけど、胃を切り取って助かるケースも多いみたいだし。

 世間は景気が良いみたいだけど、ぼくの実生活はろくなもんじゃないので、料理とか野菜栽培に逃避している。童話を創作するのも現実逃避なんだけど、今度は怖い話に逃避してみようと目論んでいる。
 怖い話が好きっていうわけじゃないので、そのモードに入るために下準備がいる。たとえば怖い音楽から恐怖モードにスイッチングするには……そうそう、中学音楽の授業でシューベルトの「魔王」を聴いて震え上がったことがあったな。

 ゲーテの詩にシューベルトが曲を付けた歌曲は、詩に登場する三人の人物を一人で歌い分けないといけないので、歌手には高度な技術が要求されるという。伴奏がこれまたピアニスト泣かせの難曲。それをフランツ・リストがピアノソロ用に編曲した曲は、当然ながら超絶技巧が求められる。

Yuja Wang plays Schubert/Liszt : Erlko?nig


 演奏は、AKB48よりも短いスカートで登場することもあるエロいピアニストのYuja Wang(ユジャ・ワン)さん。しっかりしたテクニックだね。というか、音楽性がどうのこうのというより、こんなしんどそうな曲、若くないと弾く気にならんのじゃないかな。
 ぼくが初めて聴いて震え上がった元の歌曲だけど、今の中学生に聴かせると大爆笑が起きるんだとか。なんでかねぇ、怖さのポイントが違ってきているのかねぇ。現代の恐怖モードには使えんのかねぇ。

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