らんかみち

童話から老話まで

島を人の楽園にするために

2012年10月30日 | 暮らしの落とし穴
 アーティチョークの苗が本葉を出し始めたのを機に、あちらこちらに配って回った。その中の一軒で「お隣さんが植えていますよ」と教えてくれ、あっ正にこれ! というシーンがあった。もう一つの目撃情報も寄せられ、皆さん結構栽培されていることがうかがい知れる。
 ハーブバーバのジフィーに蒔いたアーティチョークだが、たった一つしか芽が出なかったという。うちと同じなんだけど、ジフィーとの相性が悪いんだろうか。うちの場合はジフィーからほじくり出し、挿し木用の土を入れたポットに蒔き直したら、いくつかは救済されたみたいだ。

 アーティチョークで島おこし、なんてことを本気でやっている、というより趣味というか食い意地が張っているからなんだが、島おこし協力隊の中には真剣に新しい食材について考えている人もいる。有機農法をやってウーフのゲストハウスなんかを目指したり、カフェや移動販売を目論んでいるメンバーもいる。給料をもらい、住居やバイクを貸与されているからプレッシャーは少なからずあるはずで、あと二年のうちに何か形のあるものを残そうと頑張っているんだろう。

 市側としては「あんな連中に血税を注ぐ必要があるのか」みたいな突き上げが市民から起きないよう、広報で彼らの活躍ぶりをアピールしている。まあしかし彼らなら何かやってくれそうな根拠のない予感はある。
 50歳前後の女性も何人かいるんだけど、既に目標を掲げて邁進しているようだ。男性は若い人が多く、良くやってはいるんだけど、なんとなく余裕があるというか、人生はまだ長いんだぞ、みたいな雰囲気を感じてしまう。

 今回のバラ祭りも盛況のうちに幕を閉じたらしい。B級グルメの威光も衰えを知らず、経済効果も少なくなかったろう。メディアで取り上げられることによって移住を考える人も出てくるにちがいない。しかし移住して来たは良いものの、まさかイノシシやカラスの楽園だったとは! 橋の通行料金も問題なんだけど、何にもまして鳥獣害対策が急がれる。これさえ何とかなれば、島は人間の楽園なんだけどなぁ。