らんかみち

童話から老話まで

新原発というリスクを選ぶ理由がない

2012年10月06日 | 暮らしの落とし穴
 上関というくらいだから下関の上の方だろうと思っていたんだけど、その通りであるばかりか、伊方原発から直線距離で40kmほどじゃないか。知らなかったわけじゃないけど、上関原発に反対署名したのは3年ほど前のことなので、福島第一原発の事故後に改めて自分ちとの距離を勘案したとき、こんなところに原発が二つもあった日にゃ!
 その上関原発計画がストップしたと今朝の新聞にあった。反対派は一息付けたと思うけど、中国電力さんは計画を撤回する気がないようで、自民党政権になったら建設許可が下りるのではないかと心待ちにしているようだ。

 30年もかけて建設計画を進めてきたわけだし、土地は買収しているし各種補償も進捗しているのに今更中止はないだろう、という中電さんの立場は理解できる。しかし理解できるからといって、100km圏内に住んでいる者としてはそう簡単に賛成するわけにはいくまい。
 それに、今から原発を建設して元がとれて利益が上がり始めるのはいつになるんだろう。国策で原発建設が推進され、賛成派と反対派に分かれていがみ合っている地元も大変だけど、国策がコロコロ変わって中電さんも大変だろう。再稼働できない原発ばかりだというのに、新しい原発というリスクを選択する価値があるんだろうか。

 近いうちに衆議院解散総選挙があるとして、現時点では自民党が政権に返り咲くとの観測がなされている。もし実現すれば、万事に保守的な自民党王国の愛媛県にとっては上げ潮になりそうだ。おらが島の先生も、日本維新の会が強力な刺客を送り込んでこなければ安泰(有権者からも所属政党からも苦言が聞こえるけれど)だろう。
 うちの島も自民党政権の方が色んなことがやりやすいかも知れないが、だからといって新規の原発のこととは切り離して考えないといけないのではないか。東南海地震はもうすぐそこまで迫っているかも知れないのだから。