らんかみち

童話から老話まで

雑煮の出汁は「でべら」に限る?

2008年01月03日 | 酒、食
 冷凍保存された状態の「でべら」が発掘されました。これは夏に兄が田舎土産として買いながら、冷蔵庫に置き忘れて行ったもので、賞味期限はとっくに過ぎています。
 
「でべら」とは「でべらかれい」という魚の干物ですが、うちの田舎で干されたものであるにもかかわらず、どうやって食べるものなのか、あるいは子どもの頃に食べたのか、ぼくにはさっぱり思い出せません。

 手のひらサイズの干物が5、6枚入って800円ほどだから、結構な値段だと思うんですが、それもそのはず。でべらは手間隙のかかった昔ながらのスローフードなんです。良い品をネットで買おうと思ったら、スーパーで買う3倍くらいの値で取引されているようです。
 
 ですが、冷凍庫とはいえ3か月も消費期限が過ぎているので、そのまま炙って食べる気がしません。そこで出汁をとることにしました。母によると、昔この辺りでは雑煮の出汁は、でべらでとっていたそうです。そうでないと正月が来たような気分にならなかったといいます。
 
 お椀に2杯分の量の水で2枚のでべらを煮ること10分。残念ながらあんまり美味しい出汁が出なかったので、出汁の素でごまかして事無きを得ました。
 賞味期限が過ぎているだけでなく、たぶん旬に干されたものでないからでしょうね。ですから次回は旬に干されたでべらを使ってみようと思っています。
 というのも、昨日まで帰省していた兄は、またもやお土産にでべらを買っておきながら、やっぱり冷蔵庫に忘れて帰っていったのです。ホント抜けてます!