くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

スキャナ

2013-12-28 14:46:25 | Weblog
「大きいことはいいことだ!」
つげ義春のマンガで目にしたこのフレーズがやけに頭に残っているわけですが
元は一体何なのかと思って調べてみると昔のチョコレートのコピーなのですね。

といってもチョコレートの話なんてしません。
今回は先日購入したスキャナーのお話を致しましょう。

スキャナとは絵や写真、書類などを電子データとして読み込んでくれる機器でして、
私のように手で絵を描く人間には必要不可欠なものでございます。
インターネットが普及して久しい昨今、
描いたイラストの納品はもっぱら電子データが主流で、
キャリアが新しい私などは原画で納品した経験は一度しかございません。

え、今までスキャナを持っていなかったのって?
いやいやもちろん持っておりました。
特別ハイグレードな訳でもなく、粗末なグレードでもないA4サイズのスキャナを。

じゃあ何で新しく購入したのかと疑問に思われるでしょう。
そうです、今回購入したのはA3サイズまで読み込める大型スキャナなのです。
大きなサイズの絵もいっぺんにスキャンできるので大変便利でございます。

これまでA4以上の絵を描いた場合は分割スキャンといって、
絵の半分をスキャンして、もう半分をまた別にスキャンし、
半分ずつの画像をコンピューター上で合体させるということをしていました。
色の淡い絵などはスキャンする度に微妙に色みが変わるので、
それを補正する作業もなかなか大変なものでございました。

それが一回でスキャンできてそのまま保存すれば済むのですから大したものです。
だいたい畳1枚の四分の一くらいの大きさなのでそれなりに場所はとりますが
思いの外活躍してくれているので買って良かったです。

ということで新スキャナで取り込んだ絵を一枚ご紹介。



結婚式のウェルカムボードとして描かせていただいた作品です。
末広がりの紅白模様で実におめでたい雰囲気でございますね。

嗚呼スキャンが楽!
それでは皆さん良いお年を!

餃子に学べ

2013-12-20 11:11:08 | Weblog
義理の両親が大量の野菜を送ってくれました。
白菜、キャベツ、レタス、ジャガイモ、キウイ、ほうれん草、ブロッコリー、etc…
全てフルサイズでございます。

これだけの野菜を新鮮なうちに食べきるべく、
妻と二人で料理のアイデアを出し合っては日々の食卓へと送り出したのでございます。

中でも手強いのが白菜です。
フルサイズの白菜などスーパーでも滅多にお目にかかりません。
味噌汁にしたりスープにしたり、鍋をしたりしてコツコツ消費しましたが、
一連の流れの中で微塵切りにして餃子の具にもしました。

当家では普段餃子にはキャベツを入れるのですが、
以前テレビで白菜を入れるパターンも見たことがあったので
これはおあつらえ向きだと思ったわけです。

久しぶりの餃子です。
調子に乗って大量の白菜を切った結果、大量の餃子が出来上がりました。
その数およそ二人で三食分。
とりあえずその日に食べる分だけフライパンで焼始めます。

はて、美味しい餃子の焼き方はと…
確か以前にテレビで見たことがあるぞ。
せっかくだから本格的な焼き方も試してみよう。

うろ覚えのまま私は生の餃子をフライパンに並べて火を付け、
怪訝な顔をしている妻を横目に並々と水を注ぎ入れ蓋を閉めました。
たっぷりの水で蒸し焼きにし、その後水を捨ててカリッと焼く。
そんな算段でした。

しかし結果は焼きワンタンとでも言いましょうか。
皮はベロベロ、中身はドロドロの超物質。
カリッと焼き上がった餃子を楽しみにしていた我々は
テンションだだ下がりでその日の夕食を終えたのでした。

餃子二日目。
ステンレスのバットに並べて冷蔵庫に入れておいた餃子を取り出して
いざ焼こうとした時に悲劇は起きました。

バットに餃子がくっついてしまって剥がれないではありませんか。
フライパンは熱し切ってモウモウと煙を上げ始めています。
無理に剥がすと皮が破けてしまってもはや万事休す。

一旦火を止めて二人で餃子を剥がす作業に専念しました。
妻は大量の小麦粉をバットに投入し、
遺跡発掘のような慎重さで餃子とバットの間に小麦粉を擦り込みながらゆっくりと剥がしていきました。
一方の私は小麦粉を水で練って餃子の皮もどきを作り、
破れた餃子を本来の皮ごと丸まる包んでいったのです。

一通り剥がし終えた餃子たち。
妻によって小麦粉まみれにされて石灰で消毒されたような風体のもの、
私によってずんぐりした皮に包まれもはやお焼きのような風体のもの、
その姿は一様ではありませんでした。

ある程度焼き目を付けてから少量の水を加えて蓋をする。
家庭におけるこの正しい餃子の焼き方を実践したところ、
味と舌触りはまあまあの餃子に仕上がりました。
ただ見た目がね…。
餃子はあと一食分あるので明日こそはパーフェクトな餃子を食べられるはず…!

そして迎えた最終日。
バットに並べた餃子は冷凍したらスンナリ取れました。
製氷皿のようにバットを軽くねじったらポロポロと。
昨日の苦労は一体何だったのか。

完全な形をとどめた餃子。
昨日習得した正しい焼き方。
今日こそは餃子らしい餃子が食べられるはずでした。

軽く焼き目を付けて水を投入して蓋…、
しかし悲劇は起きました。
あろうことか投入する水の量を間違えてしまったのです。
30ml程度でいい所を150mlは注いだでしょうか。

出来上がったのは下は焼き餃子、上はワンタンといった何とも中途半端な料理。
いったいいつになったらちゃんとした餃子が食べられるのでしょう。

しかし今回我々は餃子に関する失敗をおよそ一通り経験しました。
失敗は成功の母。
次回餃子を作る時はきっと素晴らしい出来上がりになることでしょう。

活躍する日本のイラストレーター年鑑2014

2013-12-13 11:06:09 | Weblog
「活躍する日本のイラストレーター年鑑2014」
という冊子に掲載していただきました。

約300人ほどのイラストレーターの方が紹介されているのですが、
刷り上りを見させていただいての感想は、「みんな凄いなぁ」。。。
自分のページ以外が光り輝いて見えます。

やはり載せてもらわない方が良かったかと若干後悔気味ですが
たくさんの人に見てもらわないことには始まりませんからね。
恥ずかしい思いも勉強のうちです。

こうして上手い方々に囲まれていると
高校生の時に美大受験を決意して、
東京の美術予備校で開催された短期講習を受けに
当時住んでいた福島県の田舎から出てきた時を思い出します。

デッサンをはじめとして平面構成、立体構成でも余りの力の差に愕然としたのも早15年以上前のこと。
講評会で他人の作品と一緒にズラッと並べられた時の絶望感と羞恥心を今でも感じることが出来るなんて…。

この冊子は全国の広告代理店やプロダクション、出版社に配布され、
書店でも販売されるようです。
手にする機会のある方は私のページを探してみてください。
五十音順です。

マトリョーシカ展

2013-12-06 11:06:37 | Weblog
先週の色鉛筆の話に関連しまして。
「なんで色鉛筆で描いてるんですか?」ってよく聞かれます。

答えは簡単、
筆が苦手だからです。
あと意外とせっかちな性格なので絵の具の乾燥時間を待ってられません。

色鉛筆で画面いっぱい塗りつぶすのは一苦労ですし、
コンピューターや絵の具で塗ってしまえば簡単なのですが
コツコツ塗り重ねていった質感に魅力が宿るのでしょう、きっと。

そんな筆不精(?)の私が現在は絵筆を握って奮闘中。
オリジナルマトリョーシカの制作にいそしんでおります。
木地に描く関係で色鉛筆では色が乗らず、ガッシュで描いております。
筆作業って息が詰まりそうでストレスが半端ないです。

他にもたくさんの作家さんが参加予定です。
私は今回で4度目の参加ですが、
「今年はよくできた」と思ってもいざ並べてみると
他の方のアイデアや技巧に打ちのめされてばかりでございます。

ご都合の合う方は是非私の苦労の痕跡を見にいらしてください。
時期的にクリスマスプレゼントにもうってつけですよ!

■マトリョーシカ展
サンアイギャラリー
・2013年12月10日~25日
・12時~19時(土曜、最終日は17時まで)
・日曜、月曜はお休み
・21日(土)は13時~と15時~マトリョミンの生演奏があります!