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くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

夏の目標

2009-08-28 10:13:02 | Weblog
今年の夏は前半こそすっきりしなかったものの、
後半になって暑い日が続くようになり、
ようやく夏らしくなってきたと思ったら、
夕方に吹く風はだんだん涼しくなり、
盛り上がりを見せた甲子園も幕を下ろし、
8月の終了と共に気分的な夏は終わろうとしている。

近頃昔話の頻度が高くなっている気がして
老化現象が着々と進んでいるのではないかと
少し心配になってはくるものの、
どうしても夏という季節は昔のことを思い出してしまう。

福島県の夏休みは短かった。
その分冬休みが長かったわけだが、
8月の最終日が休みの終わりではなく、
26日とか27日とか中途半端な日に始業式が行われた。

そんな短い夏休みの間、
子供達はプールへ行ったり虫を捕ったりして遊び、
膨大な宿題をコツコツ片付けたり、
休みの後半になって泣く泣く片付けたりするわけだが、
毎年盛り上がりを見せる地域の恒例イベントというのも
いくつか存在した。

特に盛り上がっていたのが町内ソフトボール大会だ。
小学校の学区には町内会がいくつもあって、
各町内に住む小学生の主に男子が駆り出されて結成したチームが、
トーナメント戦を戦っていき
一番ソフトボールが強い町内会を決めるのである。
無論ちょっと市外に出れば誰も知らないイベントではあるが、
住人達にとっては甲子園以上の関心事といってもよかった。

チームの主力は高学年の男子になってくるで、
子供がたくさんいて高学年だけでチームを組める町が強く、
しかも学校のソフトボールクラブに所属する生徒が
多く住んでいる町がさらに有利になってくるわけだが
私の住んでいた町は正しくそういう強い地域で
優勝や上位入賞の常連だったようである。

「だったようである」という書き方になっているが、
お察しの通り私はソフトボール大会に参加していなかった。
理由はよく覚えていないが団体競技が嫌だったのだろう。
子供が少なくて全員強制参加の町もあったが、
私の町は子供がたくさんいたので
嫌なら嫌で出なくても許されていたのだ。

ソフトボールの練習は毎日の早朝に行われていたが、
時を同じくして私はラジオ体操に精をだしていた。
近所の空き地で毎朝体操をしてハンコをもらうのだ。

同年代の子供達は皆ソフトボールの練習でいない。
低学年の子供達の中に一人高学年の代表として参加し、
見事全ての日にハンコをもらうことを達成した。

でもそんな事は誰も褒めてはくれない。
休みが明ければ
ソフトボール大会で活躍した生徒がヒーローなのである。
それはそれで別によかった。
毎日ハンコをもらうという目標を達成したことが
私にとっては嬉しいことだったのである。

北の大地

2009-08-21 07:44:34 | Weblog
生まれて初めて北海道へ行ってきました。
毎日が仕事日であり、休日でもあるような生活ですが、
世の中のお盆休みに便乗して、
大学の友人で北海道出身のH氏が帰省している期間に
タイミングを合わせての旅行です。
同行者は、こちらも大学時代の友人T氏。
北の大地を舞台にしたアラサー男二人による
タフで硬派な旅となりました。

アラサー男2人で旅行だなんて暑苦しい!
などというご心配はご無用。
北海道の涼しいことといったら
東京の9月下旬並くらいで
とても同じ日本とは思えない程でした。

函館市のはずれにあるH氏の実家を主な宿にして、
オーソドックスな観光地を回ってきたわけですが、
ありきたりな観光話はさて置き、
H氏の実家でいただいた食事が
この旅一番の思い出となりました。

H氏の実家は小さな漁港の目の前にあり、
日々水揚げされる新鮮な海の幸を
食べ切れない程食卓に並べてくれました。
もちろん来客用の特別メニューではあるのですが
あれほど大量のウニを食べたのは初めてでした。
私はウニが大好物でございまして、
殻を割られたばかりの活きウニの味はこれまた格別でした。

でもH家の人々に言わせると、
本当に美味しいウニはこんものではないとのこと。
ボウル一杯の新鮮なウニだけでも大満足なのに
まだ上が存在するなんて想像もできません。
「もっといいものを食べさせてあげたかったんだけどねぇ…」
とH氏の母上がつぶやく度に
北海道のその秘めたる力に静かな戦慄を感じていました。

さてこの旅行、往路は飛行機でしたが
復路は経費節約のため青春18切符を使用して、
鈍行電車でダラダラと南下。
一日で東京まで移動するのはさすがに不可能なので、
途中盛岡の安宿で一泊し、
他にも沿線の有名建築やグルメを堪能してきました。

盛岡で冷麺、仙台で牛タン、白河でラーメンを食し、
現地での移動は主にレンタルサイクルを利用。
カロリー消費、体力作りにも余念がありませんでした。
暇があればビールを飲んでいるT氏におきましては
多分カロリーオーバーでありましょうけど。

青春18切符を使ったのも初めてでしたが、
長時間の移動で腰が痛くはなったものの、
景色の移り変わりを楽しみながら
様々な所を回ることができるので、
ある意味贅沢な旅と言えるのかもしれません。

東京も早く涼しくならないかなぁ。
H家の皆様、ありがとうございました。
おかげさまで良い旅となりました。

生姜

2009-08-14 00:07:18 | Weblog
【生姜】
ショウガ科の多年草。南アジア原産。日本には天平以前に渡来。
葉は披針形で、基部は長い鞘となって互いに巻き合い仮茎を作る。
暖地でまれに橙黄色の花をつける。
根茎は淡黄色で数個の塊をなし、独特の芳香と辛みがあり、食用・香辛料とする。
健胃・鎮咳(ちんがい)などの薬用にもする。
ハジカミ。クレノハジカミ。ジンジャー。[季]秋。

この夏は生姜づいていて、
過去にない勢いで生姜を消費している。
理由は定かではないが体が欲しているのだろう。
もちろん生姜の丸かじりのような危険な食べ方はしないので
生姜を使った料理に凝っていると言った方が正確だが。

特にスープを作る時は必ず生姜が投入される。
爽やかな香りとちょっとした辛味が加えられて
食欲が減退気味なこの時期にはうってつけだが、
投入する量がだんだんエスカレートしており、
もはや具の一つに数えてもいいのではないかとさえ思う。

大量の生姜の千切りを入れたスープに
さらにお酢の酸味を効かせるのが今年流。
さっぱりとすっぱ辛い味がこの季節にぴったりなのだ。
具は鶏肉、玉ねぎ、ニンジン、椎茸など。
一子相伝のため詳しい作り方は書かないが、
始めに玉ねぎをしっかり炒めつけてやるのがポイント。

そして、この夏一番の大ヒットといえばジンジャーエールである。
ジンジャーエールなんて買ってくる物と思っていたけど、
自家製ジンジャーエールが大そう美味しいという情報をある筋から入手し、
20代最後の夏に作ってみることにしたのだ。

インターネットで作り方を調べてみたところ、
家に常備していない香辛料が必要だったので、
面倒だからおろし生姜に蜂蜜を加えたものを水で割って適当に作ってみたが
結果はまずくもないが美味しくもない。
素材そのままの味だった。

やはり作るからにはちゃんと作ることにした。
材料は生姜、蜂蜜、レモン、シナモン、クローブ、鷹の爪。
生姜をスライスするのが若干の手間ではあるが
これらの食材をある秘伝の比率で配合して、
一週間ほど漬けておけば出来上がり。
仕込みに要する時間は20分程度といったところか。
あとは放っておくだけなので意外と簡単である。

で、一週間ほど漬けたものをソーダ水で割って飲んだわけだが、これが実に美味。
蜂蜜の甘みに香辛料がしっかり効いていて正に夏の飲み物。
多めに作ったので実家にも少し持っていったが、
大好評で一瞬のうちになくなってしまい、
実家に滞在している間に実家の分の仕込みも頼まれる始末。

他にも生姜には、牛乳を凝固させる力もあったりして、
その秘めたるポテンシャルはかなり高い。
健胃作用などもあるようなので、
余り暑くないみたいだけど、
この夏は生姜の力で乗り切ることになりそうである。

ぼくたちの花火大会

2009-08-07 11:19:49 | Weblog
梅雨は明けたものの、
何となくすっきりしない天気が続いていますが
それでも全国各地では花火大会が予定通り催されていて、
夏の夜空に大輪の花を咲かせているわけです。

大掛かりな打ち上げ花火も
それはそれで見事なものではございますが、
お店で買ってきた花火を仲間内でひっそり楽しむのも
なかなかオツなものでございます。

私は子供の頃、福島県の片田舎に住んでいました。
ど田舎というわけでもなく、発展しているわけでもない、
人口5万人くらい(当時)の小さな市でした。

私が住んでいた町内に雷神山という小さな山がありまして、
まあ山といっても
子供が階段を駆け上がって登れる程度のものですが、
夏になるとその山の上にある神社で
ちょっとした夏祭り&花火大会が開催されます。

特に露店が出るわけでもなく、
ただ町内の人達が集まって宴会をしているのですが、
大人達が酒に溺れている間、
子供達は神社の裏で花火大会をしておりました。

神社の裏は地肌むき出しの斜面になっていまして、
斜面の稜線は湾曲して上から見るとUの字になっています。
その湾曲した斜面を挟んで子供達は二組に分かれて
花火の打ち上げを楽しむわけです。
空に向けてではなく、40m程離れた斜面の向こう側に向けて。

町内はちょうど学区の境目だったので、
違う小学校の知らない子供もいる中での撃ちあいは
それはそれは結構なスリルでございまして、
ロケット花火などはどこに飛んでいくかわからず、
そのスピードの速いこと速いこと。

この花火大会には特にルールもなくただ撃ち合うだけです。
幸いなことに私は無傷でしたが
ロケット花火が当たった子供は「熱い!」と言っていました。

子供達がそんな危険な遊びをしていたら
すぐに止めさせるの大人の責務というものですが
なぜかある程度時間が経った頃になって
一人のおじさんがようやく止めにきます。

ただし、止めさせるといっても
「うるせぇんだよ!もう帰れ!!」と言って、
箱ごと爆竹に火を付けて投げつけてくるという手法で。

果たしてこの花火大会が
子供達の勝手な遊びだったのか、
町内会の企画したイベントだったのか、
今となっては知る由もありません。
まだ行われているのかもわかりませんが、
何とも刺激的な体験でございました。

花火をひっそり楽しむという話のつもりでしたが
またもや冒頭と違う内容になってしまいました。
悪しからず。