今年の夏は前半こそすっきりしなかったものの、
後半になって暑い日が続くようになり、
ようやく夏らしくなってきたと思ったら、
夕方に吹く風はだんだん涼しくなり、
盛り上がりを見せた甲子園も幕を下ろし、
8月の終了と共に気分的な夏は終わろうとしている。
近頃昔話の頻度が高くなっている気がして
老化現象が着々と進んでいるのではないかと
少し心配になってはくるものの、
どうしても夏という季節は昔のことを思い出してしまう。
福島県の夏休みは短かった。
その分冬休みが長かったわけだが、
8月の最終日が休みの終わりではなく、
26日とか27日とか中途半端な日に始業式が行われた。
そんな短い夏休みの間、
子供達はプールへ行ったり虫を捕ったりして遊び、
膨大な宿題をコツコツ片付けたり、
休みの後半になって泣く泣く片付けたりするわけだが、
毎年盛り上がりを見せる地域の恒例イベントというのも
いくつか存在した。
特に盛り上がっていたのが町内ソフトボール大会だ。
小学校の学区には町内会がいくつもあって、
各町内に住む小学生の主に男子が駆り出されて結成したチームが、
トーナメント戦を戦っていき
一番ソフトボールが強い町内会を決めるのである。
無論ちょっと市外に出れば誰も知らないイベントではあるが、
住人達にとっては甲子園以上の関心事といってもよかった。
チームの主力は高学年の男子になってくるで、
子供がたくさんいて高学年だけでチームを組める町が強く、
しかも学校のソフトボールクラブに所属する生徒が
多く住んでいる町がさらに有利になってくるわけだが
私の住んでいた町は正しくそういう強い地域で
優勝や上位入賞の常連だったようである。
「だったようである」という書き方になっているが、
お察しの通り私はソフトボール大会に参加していなかった。
理由はよく覚えていないが団体競技が嫌だったのだろう。
子供が少なくて全員強制参加の町もあったが、
私の町は子供がたくさんいたので
嫌なら嫌で出なくても許されていたのだ。
ソフトボールの練習は毎日の早朝に行われていたが、
時を同じくして私はラジオ体操に精をだしていた。
近所の空き地で毎朝体操をしてハンコをもらうのだ。
同年代の子供達は皆ソフトボールの練習でいない。
低学年の子供達の中に一人高学年の代表として参加し、
見事全ての日にハンコをもらうことを達成した。
でもそんな事は誰も褒めてはくれない。
休みが明ければ
ソフトボール大会で活躍した生徒がヒーローなのである。
それはそれで別によかった。
毎日ハンコをもらうという目標を達成したことが
私にとっては嬉しいことだったのである。
後半になって暑い日が続くようになり、
ようやく夏らしくなってきたと思ったら、
夕方に吹く風はだんだん涼しくなり、
盛り上がりを見せた甲子園も幕を下ろし、
8月の終了と共に気分的な夏は終わろうとしている。
近頃昔話の頻度が高くなっている気がして
老化現象が着々と進んでいるのではないかと
少し心配になってはくるものの、
どうしても夏という季節は昔のことを思い出してしまう。
福島県の夏休みは短かった。
その分冬休みが長かったわけだが、
8月の最終日が休みの終わりではなく、
26日とか27日とか中途半端な日に始業式が行われた。
そんな短い夏休みの間、
子供達はプールへ行ったり虫を捕ったりして遊び、
膨大な宿題をコツコツ片付けたり、
休みの後半になって泣く泣く片付けたりするわけだが、
毎年盛り上がりを見せる地域の恒例イベントというのも
いくつか存在した。
特に盛り上がっていたのが町内ソフトボール大会だ。
小学校の学区には町内会がいくつもあって、
各町内に住む小学生の主に男子が駆り出されて結成したチームが、
トーナメント戦を戦っていき
一番ソフトボールが強い町内会を決めるのである。
無論ちょっと市外に出れば誰も知らないイベントではあるが、
住人達にとっては甲子園以上の関心事といってもよかった。
チームの主力は高学年の男子になってくるで、
子供がたくさんいて高学年だけでチームを組める町が強く、
しかも学校のソフトボールクラブに所属する生徒が
多く住んでいる町がさらに有利になってくるわけだが
私の住んでいた町は正しくそういう強い地域で
優勝や上位入賞の常連だったようである。
「だったようである」という書き方になっているが、
お察しの通り私はソフトボール大会に参加していなかった。
理由はよく覚えていないが団体競技が嫌だったのだろう。
子供が少なくて全員強制参加の町もあったが、
私の町は子供がたくさんいたので
嫌なら嫌で出なくても許されていたのだ。
ソフトボールの練習は毎日の早朝に行われていたが、
時を同じくして私はラジオ体操に精をだしていた。
近所の空き地で毎朝体操をしてハンコをもらうのだ。
同年代の子供達は皆ソフトボールの練習でいない。
低学年の子供達の中に一人高学年の代表として参加し、
見事全ての日にハンコをもらうことを達成した。
でもそんな事は誰も褒めてはくれない。
休みが明ければ
ソフトボール大会で活躍した生徒がヒーローなのである。
それはそれで別によかった。
毎日ハンコをもらうという目標を達成したことが
私にとっては嬉しいことだったのである。