くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

地獄の合宿

2010-03-26 09:16:17 | Weblog
1年くらい前にこのブログで書きましたが、
現在私はとある小さなオーケストラに入ってホルンを吹いています。

そろそろコンサートの日が近づいてきているということで、
日頃の練習不足を補うべく、
先日皆で山梨県の河口湖へ2泊3日の合宿をしに行って参りました。

このオーケストラは学生時代に所属していたサークルの
OB・OGを中心に構成されているので、
昔からの顔馴染みが多く在籍しており、
学生時代の合宿が再現されたようで、なかなか楽しかったです。

もちろん合宿ですので楽しいばかりではありません。
毎日みっちりと練習をしていると、
経験がないと伝わりにくいかもしれませんが、
楽器を演奏するのも立派な運動なので、それなりに疲れるものです。

楽器に限らず、ちょっと練習をしないと真っ先に落ちるのがスタミナ。
中学や高校の部活のように毎日みっちり練習しているわけではないので、
もはや身体が連日の練習に耐えられるようになってはいません。

私はコンサートのメインで演奏する曲には乗っていないので、
合奏練習で多くの時間が割かれるその曲を練習している間は、
控え室で個人練習をしたりコタツに当たっていたりと、
マイペースな行動をしていましたが、
それでも一丁前に合宿後半にはバテてしまい、
まともに音が出ない有様でした。

この合宿にはプロの演奏家の方々にも
トレーナーとして参加していただいており、
技術面に音楽面にと、親切なアドバイスを受けることができます。

私も個人的にいろいろとアドバイスをしていただき、
長年の疑問が解けたり、出来なかったことが出来るようになったり、
この合宿で次のステップに繋がる何かを得たような気がしました。

でも合宿が終わった次の日、
ケースから楽器を出して吹いてみると、
合宿で出来るようなったことが、また出来なくなっていました。
掴みかけた何かを河口湖に置いてきてしまったようです。

ま、物事の上達なんてそんなものですよね。
やれることをやって、5月末の本番に備えて参りましょう。

健康診断

2010-03-19 00:39:06 | Weblog
先日、住んでいる区の健康診断を受けてきました。
国民健康保険に加入している人を対象に
お手ごろな価格で健康診断をしてもらえるのです。

健康診断は、3年前に以前勤めていた会社で受けたっきりで、
その後はまったく受けていなかったのですが、
最近同年代で深刻な病気にかかる人が多いので、
特にどこか具合が悪いってこともないのですが
健康管理の一環で受けてみることにした次第です。

当日、区の保健センターに行って受付を済ませて診断開始。

項目は尿検査、体重・身長・腹囲測定、血圧測定
血液検査、骨密度測定、看護師による問診。
結果は1ヶ月後くらいに出て、
結果を見ながら医師との問診も受けられるそうです。

会場では看護師や保健士の方々が丁寧に対応してくださり、
もっとお役所的でドライな感じの、簡単な診断かと思ってましたが
予想外に人間味のある対応をしてもらえてちょっと驚きました。
これまで学校や会社で受けてきた
工場の流れ作業的な健康診断よりもしっかり診てもらえたような気がします。

でも会社の診断よりも検査項目は少なく、
レントゲンや心電図、視力・聴力検査などはなかったので
あくまで気持ちの問題なのですが。

血液検査などはその場では何もわかりませんけれど、
身長や体重などすぐに結果がわかる項目もあるわけですが、
今回はちょっとした変化がありました。

昨年の12月で30歳になった私は、
「アラサー」どころか、英国王室から「サー」の称号を与えられ、
身体はただいま第五次成長中。
なんと身長が1センチ伸びて、180センチの大台を突破してしまいました。
でも体重は変わらず。

最近、久しぶりに会う人から「痩せた?!」とよく聞かれるのですが
その理由がようやく判明しました。
縦方向への純粋な伸びによる、身体の縦横比の微妙な変化に
みんな敏感に気付いていたわけですね。

そんなわけないだろう!ってことはわかってます。
わかって言ってるんです。
一日の間に身長が変化することも、もちろん知っておりますが
測定で身長が伸びたの事実。

これまで、人から身長を聞かれたら
頑なに「179です。」と言ってきたけれど、
これからは「180です。」と言うことにしましょう。

昔の人

2010-03-12 08:54:16 | Weblog
先日横須賀に行ってきました。
目的は戦艦三笠を見ることです。

ご存知の方も多いと思いますが
三笠は日露戦争時の連合艦隊の旗艦です。
現在はその功績を讃えて横須賀の港に記念艦として展示されており、
艦内は資料展示室になっていたり、当時の内装が再現されていたいして、
日露戦争とその時代について学べるようになっています。

最近ドラマの影響も少し受けて、
司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読み返してみたら、
当時の世界最新鋭の戦艦というのはどんなものなんだろうと興味が湧いてきて
特にそのスケール感を肌で感じてみたくなったので、
同好の士と一緒に見に行った次第でございます。

当日は雨こそ降らなかったものの、あいにくの曇り空で、
港町特有の強い風が肌を突き刺す大変に寒い日でした。
横須賀中央駅から歩くこと10分ちょっと、寒さに震えながら三笠公園まで辿り着き、
目に入ってきた戦艦三笠の姿は、意外と小ぶりでした。
平日ということもあるけれど、観光客もほとんどおらず、
何だか全体的に寂しい雰囲気を醸し出しておりました。

でもまあ、せっかく来たのですから、お金を払って中も見させていただくことにしました。
外から見ると小ぶりでしたが、中に入ってみると案外広く感じられ、
艦内を歩き回って大砲をいじってみたり、
東郷司令長官が立っていたという艦橋に上ってみたり、
ウンチク好きのガイドなのか管理人なのか分からないオジサンの話を聞いたりして
結果的には結構楽しかったです。

でも特に印象に残ったのは戦艦ではなくて、
展示室に飾られていた昔の人の写真です。

明治後期に青年から壮年だった人達なので、
私の高祖父くらいにあたる世代でしょうか。
現代の日本人とは違って、何だか凛としていてとても男前な印象を受けました。

これが小説に書かれていた、
個人の運命と国家の運命が同一視されていた時代を生きた人の顔なんだな、と
何だか妙に感動してしまいました。

日本は明治維新を経て、欧米の近代技術をどんどん取り入れたわけですが、
各分野において勉強のため海外に派遣された若者が、
そのままその分野における日本の第一人者になれた時代で、
自分が志した道を究めることが国家の独立と発展に直結していたわけです。

国全体が上昇機運に乗っていた時代なので
現在のように妙な閉塞感がある時代とでは、人の顔がこうも違うものなのですね。

家に帰って鏡に写った自分の顔は何とも生優しい印象。
まだまだ修行が足りませんなぁ。
100年後の人が写真を見て「いい顔だ」と言ってくれる顔になりたいものです。

春近し

2010-03-05 11:19:01 | Weblog
あまり天気が良くないと聞いていたのに
朝起きてみると意外と天気が良い日は何か得した気分。

今日はそんな日です。

窓を開ければ、飛び始めた杉花粉が舞い込み、
吹き入れる風もまだ少し冷たいので、実際には開けないけれど、
ガラス越しに見る外界は小春日和そのものです。

私はアパートの1階に住んでいるのですが、
アパート自体が斜面に建てられているため
部屋の窓からの見晴らしはとても良く、
向こうの山の頂上までびっちりと建ち並んだ家々を眺めることができます。

この街は特別に歴史のある土地ではないものの、
住宅地にされてからはそれなりに時間が経っているようで、
見た感じ築30~40年以上の家もチラホラ見られます。

もちろん個々の家を見ても大して面白くないし、
それどころか下手をすればただの覗きになってしまいます。
でもそういうちょっと古めの家々で構成された住宅街というのは、
街全体が少し色あせていて独特の一体感を感じることができます。
そう、まるで一枚の絵画のような、と言う程美しくはないのですが、
何にしても窓からの見晴らしが良いのは結構なことでございます。

そして、窓からの景色に欠かせないのが
それぞれの住宅の庭に植えられている植物です。
家がそれなりに古ければ、植物の成長もそれなりで、
家と家の間から頭一つ二つ飛び出している木々も珍しくはありません。

そんな植物に新芽が着いたり、花を咲かせたり、紅葉したり、
手付かずの自然はどこにも見当たらないこの風景の中では
唯一と言っていい四季を感じさせてくれる存在なのです。
最近そんな木々の枝先もうっすらとボヤけてきましたので
じきに新しい若い芽が出てくることでしょう。

珍しくブログに何を書こうか考えていたら、
窓の外から、たどたどしいながらもウグイスの声が聞こえてきました。

もうすぐ春なのですね~。