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くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

物干し竿の春

2010-04-30 10:24:24 | Weblog
一人暮らしをしていると
勝手気ままな生活ができるのはいいのですが
その代償として家事の一切を自分でやらなければいけません。
私は基本的に家で仕事をしておりまして
仕事の合間、合間に家事をこなす日々を過ごしております。

会社に勤めていた頃はどうしても週末に家事が集中しがちでしたが
フリーランスで働いている今は時間のやりくりが自由なので
仕事をしながら家事をこなすのもそれほど負担ではなかったりします。

一口に家事と言いましても、
ご存知のようにその内容は多々ありまして、
当然ながら好きな家事、嫌いな家事というものが出てくるわけです。

好きな家事はお察しの通り、料理です。
クリエイティブな要素が強いし、美味しく出来上がれば心が豊かになり、
人に振舞うことで喜んでいただくこともできますから
自分のした仕事とその成果が分かりやすいという点にやりがいを感じています。

反対に嫌いな家事は洗濯です。
汚れた衣類が綺麗になるという点においては、
自分がした仕事の成果が見えるといえば見えるのですが、
目を見張るような変化があるというわけでもないし、
そもそも溜まった物を片付けるという感覚があまり好きではありません。

さらには洗った洗濯物を洗濯バサミにチマチマとぶら下げていく作業も好きではなく、
乾いた洗濯物をたたむ作業も好きではありません。
洗濯に関する一連の作業は基本的に後片付けの要素が強く、
毎回同じことを淡々とこなしているので
前に進んでいる感覚に乏しいのです。

そんな洗濯嫌いな私ですが、
先日生まれて初めてセーターを家で洗いました。
今まではシーズンが終わるとクリーニングに出していたのですが、今年は倹約です。
と言っても、オシャレ着用の洗剤を入れて、洗濯機の手洗いボタンを押しただけですが。

平干しネットは持っていないので、
物干し竿に巻き浸けて陰干しすること一日、
縮んだりしないかと心配でしたが無事に洗い上がって一安心。

こうして冬物の衣類を徐々にしまっていくと、いよいよ春も本番ですね。
次の季節への移り変わりを感じられる洗濯は、
案外悪いものでもないかもしれません。

新人参

2010-04-23 09:48:52 | Weblog
人参の旬は秋から冬だと記憶していましたが、
最近スーパーで新人参なるものを見つけたので
一袋3本入りで100円ちょっとと安かったこともあり買ってみました。

春になると新玉ねぎや新じゃがいもなどの
「新○○」な食材が多く並べられるようになり、
新年度、新学期、新生活、新社会人、新人類、といった流れで、
新人参と言われても何の違和感もないわけです。

さて買ってきた新人参をどうするか。
スープに入れてみたり、炒め物に入れてみたりするものの、
人参をメインの食材として大量に使う料理って、あまり思いつかないわけで、
案外消費する速度はゆるやかです。

そんな時は、近頃暖かくなってきて調子に乗っている植物性乳酸菌、
そう、ヌカ床の出番となります。

人参を縦半分に切って皮を剥き、
おおよそ24時間程度漬け込むと良い感じに出来上がります。
新人参を名乗るだけあって、
切ってみると水分が多く含まれていて、とても水々しく、
飢えた乳酸菌達のエサにはもってこいです。

ヌカ漬けを作っている方は経験があると思いますが、
新鮮な人参、元気な乳酸菌、適正な漬け込み時間、
これらのバランスが良い感じで噛みあった時、
人参の甘みと乳酸菌の酸味がシナジー効果を発揮して
人参はリンゴのような爽やかな味になるのです。
色も実に鮮やかなオレンジ色でとても綺麗。

ご飯のおかずとして合うかは個人差が出る所ではありますが
食卓の彩りとしては、なかなか高ポイントです。

さらに人参に多く含まれるカロテンは熱や油に弱いそうなので、
それらを余すことなく摂取できるわけですから
身体にもとても良い、はず。

ちなみにスーパーで売られている人参はすでに皮が剥かれている状態だそうで、
一般的に皮だと思われている層は皮ではなく、
そこにこそ人参の栄養が凝縮されているそうな。
でもその層があると上手く漬からないわけで、
世の中はなかなか思い通りにはいかないものなのです。

イラストを手がけた楽譜がでます

2010-04-21 17:55:36 | Weblog
これまでにも書籍やCDで
イラストやデザインを手がけさせていただいている
橋本翔太さんが楽譜を出版されることになり、
今回はイラストとデザインを手がけさせていただきました。

全国の大型書店、楽器店で発売中です!
是非お手に取ってご覧いただき、
そのままレジへ向かってください。

ページの合間に作者のコラムがあったり、
BGM用のCDが付いていたり、
本とCDと楽譜が融合した斬新な内容となっていますので
眺めているだけでも楽しめます。

簡易バージョンも掲載されているので
ピアノを弾き始めたばかりの方にもオススメです。

【弾くヒーリング ピアノレイキ 浄化を促すデトックス】
橋本翔太 著
ドリーム・ミュージック・ファクトリー
2100円

2010-04-16 10:38:01 | Weblog
職業や経歴、性格などが表れる身体の部位はいくつかありますが、
「手」というのもその中の一つでしょう。

何かを握り締めるようなスポーツを本格的にやってきた人、
ガテン系の仕事をしている人などは厚くてゴツゴツした手をしていますし、
ずっと文科系の道を歩いてきた人はしなやかな手をしていたり。

最近、友人知人とお茶や食事をしていると、
なぜか不意に「綺麗な手をしてるね」と言われる機会が増え、
また、仕事で手を描くことが多くあって、
身近なモデルとして自分の手を繁々と眺めたりしている内に、
何となしに手に思いを巡らせるようになってきました。

「綺麗な手をしてるね」と言われても、
別にカタログのモデルになれるような代物でもなく、
単にゴツゴツしていない、血管の浮き上がりが少ないといった、
表面的な滑らかさを言われているのでしょう。

自分の手を人と比べていると、際立って特異な点はないものの、
全体的に薄くて細く、ツルンとした感じで、
いかにも苦労をせずに生きてきたなぁ、という手に見えます。
間違いなく体育会系、ガテン系の手ではありませんね。

身内の人間と手を見比べるのもなかなか面白いもので、
私の場合基本的な手の形は父親に良く似ていて、
第一間接から先、つまり指の先端の形と爪の形は母親にそっくりです。
父親は学生時代にずっとスポーツをしていたので、
基本的な骨格は似ていても血管が浮き上がったゴツゴツした手をしていて、
そういう違いを見ると、手に人の経歴が表れることがよく実感できます。

手をじっくり見ていると当然手相というのも気になりだして、
本やインターネットでいろいろ調べていると、
感情線が長かったり、空想癖を示す線があったりするので
クリエイティブ関係の仕事が向いてるんだなぁ、と思ってみたり。

そして手を使ったコミュニケーションといえば握手。
人と会って別れる際に、自然な流れで握手をしてくれる人がたまにいますが、
それがとてもかっこ良く見えて仕方がありません。
実際に握手をすると、手の厚みや大きさ、握る強さで相手の性格が伝わってきて、
グッとお近づきになれたような気になりますしね。

でも自分から手を差し出したことはまだありません。
人見知りの私にとってはタイミングが非常に難しいのです。
自然に握手の手を差し出せるようになったら、見える世界が何か変わってきそう。

歌舞伎見物

2010-04-09 08:17:06 | Weblog
先日、物好きな友人と歌舞伎を見てきました。
友人は何度も見ているそうですが、私は人生初歌舞伎。
もうすぐ建替えとなる歌舞伎座のさよなら公演で、
演目は「御名残木挽闇爭」、「熊谷陣屋」、「連獅子」の3つでした。

さよなら公演のせいなのか歌舞伎座の中も外も大変な混みようで、
先行予約のチケットもギリギリで何とか取れたんだそうな。

まるでお祭りのような人込みにもまれながら
お昼に食べるお弁当を買い、
3階の指定席に着くと間もなく緞帳が上がって、
エレベーターのような舞台に乗って役者さん達が登場しました。

いやぁ、もう、役者さんの衣装が綺麗なこと綺麗なこと。
登場した瞬間に、ファアっと場の雰囲気が変わってしまいました。
元々の生地も良いのだろうし、照明の効果もあるだろうし、
色の取り合わせの良さもあるのだろうけれど、
映像や写真では見られない臨場感のある生の美しさでした。
特に赤の発色の良さが鮮烈でとても印象に残っています。

さて、肝心の中身の方はと言いますと、
半分以上は何を言っているのかわかりませんでしたが、
パンフレットの裏に話の粗筋が書いてあるので、大まかには理解できますし、
たとえ話の内容が分からなくても、
役者さんの声や仕草、伴奏の音楽、黒子の動きなど、
洗練された芸の流れを肌で感じているだけで十分に楽しかったです。

役者が見得を切る度に客席から拍手が起こり、
「山城屋!」とか「中村屋!」とか独特の調子で声が掛かったりして、
音楽のコンサートや演劇にはない舞台と客席の一体感があり、
歌舞伎が長い間愛され続けている理由が分かった気がします。

ただ惜しむらくは席が良くなかったこと。
3階の端の方だったので花道が全然見えず、
演目の3つとも最後の最後が全く分からない有様でした。
どのように劇が終わったのか分からないのに、
回りに合わせて何となく拍手をしながら、
次はもっと良い席で見たいものだと、強く心に思った次第です。

しかし、そもそも花道が見えない席があるという設計がいかがなものかと思うので
新しい歌舞伎座では是非とも改善してほしいものです。

FAXの効能

2010-04-02 10:42:59 | Weblog
「最近の若い者は…」
古代エジプトの遺跡にも刻まれているというこの言葉、
これからも未来永劫人々の間で語り継がれていくことでしょう。

そんな最近の「最近の若い者は…」の一つに
自宅に固定電話を引かないという風説が
広く世間一般に知られております。

三十路に突入した私が若者に分類されるかは置いておいて、
私の周りにも固定電話を引いている友人はほとんどいません。
携帯電話があれば事足りてしまいますからね。

と言っておきながら話の流れに逆行するようですが
実は私、自宅に固定電話を引いております。
名刺に電話番号が書いてないのも何か決まりが悪いので、
主に仕事用としてFAX機能付きの電話を
会社を辞めると同時に購入したのです。

購入した当初は、そんなに使わないだろうと思っていたのですが、
ありがたいことに仕事が増えてくるに連れて、
使用頻度も上がって参りました。
名刺には携帯電話の番号も載せていますが
やはり仕事の電話はまず固定電話にかけるのが
まだまだ一般的な習慣のようです。

そして何より欠かせないのがFAXという機能。
見積もりや発注のやり取りなど、FAXが活躍する機会は意外と多く、
出力の質はかなり悪いですが、手軽に情報を送れる便利さは重宝してます。

先日も仕事で急ぎのやりとりをPCのメールでしていた際に、
原因はわかりませんが突然メールの受信が異常に遅くなり、
軽く途方に暮れかけましたが、
すぐにFAXの存在に気がついて事なきを得ました。

嗚呼FAXの頼もしさよ。
私用で使ったことは一度もありませんが、
それだけに仕事の相棒という感覚が強く湧いてきます。

原稿をセットして相手の番号を押すだけで
簡単な視覚情報を届けることができるこの手軽さ。
原本は自分の手元にしかないという安心感。
FAXが社会から消える日はまだまだ来ないような気がします。