くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

コンサート後記

2013-05-31 11:50:14 | Weblog
うっかり宣伝するのを忘れておりましたが、
先週の日曜日は私が所属しているオーケストラのコンサートでした。
ご来場いただいた皆様ありがとうございました。

今年はメインの曲としてベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」を、
その他モーツァルトの交響曲第26番、団員作曲によるMzima de Musicaを演奏しました。

特にベートーヴェンの英雄はホルンが活躍する曲なので責任重大だったわけですが、
「頑張っているのがよく分かる!」という出来だったようです。
個人的にも今年は(も?)足を引っ張り気味で申し訳ありません…。

でもオーケストラ全体で見ればかなり良いコンサートでした。
粗を探せばいくらでも見つかるけど、
音楽の流れとか全体のアンサンブルは近年稀に見る出来栄えだったのではないでしょうか。
来年は私ももっとその輪の中に入れるようにしたいと思います。

団員作曲の曲はもちろん今回が初演でした。
団員と言っても一般人ではありません、
音大で作曲の勉強をしている方なのでいわばその道の専門家です。

楽団の今現在の編成やレベルに合わせて専門家に作曲してもらえるという
何とも贅沢な話でございます。
当然のことながらとても演奏しやすくて、
春のコンサートにふさわしい爽やかで楽しい曲でした。

ちなみに私も専門化の端くれとして
チラシ、チケット、プログラムノート等の各種印刷物の制作を手がけました。
今年は英雄の悲哀と新曲を作った方の名前にちなんで、
すべて黒と緑のイメージカラーでまとめてみました。

制作物に関しては評判は上々だったようなので、興行面ではいくらか貢献できたかなと思います。
メンバーの努力と能力を総動員してのコンサート、今年も楽しかったです。
来年は演奏面での貢献度も上げていかなくては…!

物の形

2013-05-24 11:13:16 | Weblog
ずっと前のことになりますが卸し金の話をしたことがありました。
以前勤めていた会社の先輩から退職のお祝いにもらった品で、職人が手作りしている銅製の卸し金です。
良い物なのにあまり使用頻度が高くないというような話をした気がします。

しかし結婚を機に何かと使用する機会が増えてきまして最近は結構なご活躍でございます。
ちなみに最も卸されている食材は多分長芋でしょうか。
いわゆるトロロです。
トロロは主にお好み焼きに入れたり、卵焼きに入れたりしています。
食感がフンワリトロトロになるので重宝しております。

さてこの卸し金、プラスチックの卸し金のように専用の受け皿がないので、
手に持って食材をすり卸しボウルなどに受けていくわけですが、
これがなかなか力のいる作業でございます。

職人技による切れ味と男の腕力で何とか卸せるものの、
妻には扱いにくいようでかなり不評でございました。
かく言う私も食材を卸すのにこれほど腕力が必要なものだろうかと腑に落ちないものを感じていたわけでございます。

そんなある日のこと板前さんが卸し金を使っている様子がテレビで映されたので、
しめしめプロの技を盗んでやろうと思って観察してみました。

するとどうでしょう、板前さんはおろし金の先端を床にピッタリ付けているではありませんか。
あ、床ではありませんね、卸し金の先にあるのは平らなバットです。
平らなバットに卸し金の平らな先端をしっかりと固定して使っているのでした。

あぁ、これが正しい使い方だったのかと目から鱗が落ち、
数日のうちにバットを購入して早速試してみました。
まったく今までの苦労が馬鹿のように軽々とすり卸せるではありませんか。
妻の力でも楽々です。

昔から使われている道具だけあって、その形にはちゃんと意味があるんですね。
道具は正しく使わなくては。

2013-05-17 10:37:31 | Weblog
男なら誰しも30歳を過ぎれば抜け毛の一本や二本は増えてくるもの。
私だって例外ではございません。
髪を洗い終わった後に風呂場の床を見渡せば散見される毛、毛、毛…

一昔前まではこんなに毛は抜けていなかったのに老いとは残酷なものです。
しかも抜けている毛は細くて弱々しく、風呂場で一人ため息をつく日々でございます。
特に目に見えて頭が薄くなってるわけではないんですけどね。

ションボリ落ち込んでいるのかといえばそうでもない私。
こうしてブログに書いている位ですのでリアルな世界においても回りの人々に吹聴してまわっております。

「最近何だか抜け毛がひどくて…」という話をすると、
「俺も俺も!」と同調してくる人や、
頭をシゲシゲと観察して「まだ大丈夫だよ」と言ってくれる人、
「ハゲたら全部剃ってスキンヘッドにするといいよ」とハゲ後のアドバイスをくれる人。
反応は実に様々でございます。
中には「こんなシャンプーがあるよ」など現実的なアドバイスをくれる人もいまして、
いくつか受けたアドバイスの中から気になった方法を試してみることにしました。

それは何かと申しますと、「泥」でございます。
もちろんただの泥ではなく、
何でもモロッコのあたりで採れるミネラルをたっぷり含んだ泥だそうで、
髪や頭皮のケアに最適なんですって。
しかも髪や頭皮だけではなく、洗顔、クレンジング、体を洗うのにも使える優れものです。

この商品は泥の状態で売られているわけではなく、カリカリに乾いた状態の泥を適量お皿に取って入浴前に水で溶いて使います。
いざ使ってみると普通のシャンプーのように泡立ちませんし、
肌につけるとやたらヌルヌルとしてあまり洗っている実感はないのですが
お風呂上がりは意外とサッパリとして髪や肌の調子も良いようです。

そしてもう一つメリットがあります。
全身が泥だけで済むからお風呂場の物置場がスッキリするところです。
日々身の回りの物を減らしたいと思っている私には大事なメリットですね。
これを妻も使うようになればシャンプーやリンスが完全になくなりお風呂場がさぞスッキリするだろうと思い、
妻にも使ってみるよう薦めてみました。

妻が半信半疑で泥を使い始めて3日ほど経った頃、
泥を溶くのに使っていた絵皿を妻が誤って割ってしまい、
それ以降は納豆の空きパックを使って泥を溶くようになりました。
しかも泥に対する反応は今ひとつのようでシャンプーとリンスは引き続き必要とのこと。

こうして結果的にはお風呂場には納豆の空きパックが増え、
物を減らしてスッキリ計画は挫折したのでした。

とうだいもとくらし

2013-05-10 11:06:10 | Weblog
灯台下暗し。
人は身近にあるものにはなかなか気付かないという意味ですが
何で灯台なんて一般人の生活にあまり馴染みのない施設を例えに使っているのかと思っていたら
本来はロウソクを立てておく燈台が正しいのだとか何とか。

確かにロウソクだけの明かりだったらその下は暗いでしょうから
燈台の方が実生活に沿った言い回しのような気がします。
でもどちらにしてもLED照明が一般的になりつつある現代では馴染みがありませんけどね。

いったい何の話をしようとしているのかと言えば燈台のことではありません。
実は家の近くに根岸森林公園という公園があるのですが、
越してきて1年経ってようやく遊びに行ってみたのです。

近くに公園があることは知ってましたし、そのおおまかな由来も知っておりました。
元々は日本初の公営競馬場があった場所なのですが、
ここから軍港が丸見えなのが国防上よろしくないということで戦時中に海軍が接収し、戦後はアメリカ軍が占領。
半分返還されたエリアが森林公園となり、もう半分はいまだにアメリカ軍の施設となっています。

ようやく気候も春らしくなってきたことですし散歩がてら行ってみたところ、何とまあ広大な公園であることよ。
見渡す限りの森林と緑の芝生。
人々は気ままにテントを張ってくつろぎ、キャッチボールやバドミントンを楽しんでいる「ザ・休日の公園」という雰囲気でした。
外周は1.6キロくらいはあるでしょうか、元競馬場ということで馬がいたり馬場があったりと、実に楽しい場所でした。

家の近くにこんな良い場所があったなんて。
知ってはいたけど燈台下暗しでしたね。

良い写真も何枚か撮れたので最後にご紹介してまいりましょう。


大きな木


森林


落ち葉に落ちる陽光


切り株


木陰から芝生を臨む


木陰





立派な木


競馬場だったころの一等観覧席。現在は塀の向こう側

氷下魚

2013-05-03 01:38:34 | Weblog
氷下魚と書いて「こまい」と読むそうです。
北海道の方に棲んでるタラの仲間で干物や練り物にして食べられており、
特に干物はお酒のおつまみとして好まれているとのこと。

先日お酒好きで通っている妻が北海道出身の知り合いから氷下魚をもらってきたので
その後しばらく経ってから晩酌のおつまみとして食べることにしました。

見た目は有り体に申せば大きな目刺しのようなもので、
体調17cmほどの氷下魚が一匹丸ごと干物にされています。
多分軽く炙ってマヨネーズなど付けて食べれば美味しいだろうと思い、
トースターで軽く炙って二人で丸かじりしました。

氷下魚に歯を立てた瞬間、
その見た目から抱いていた目刺しのような食感のイメージは脆くも崩れ去りました。
ついでに歯まで崩れ去らなかったのは不幸中の幸いというもので、
一体何という硬さでしょう、氷下魚ってやつは。

でもいくら硬いからといって諦める我々ではありません。
めげずに何度も喰らいつき、嚙み付いたまま首を振り氷下魚を捻るなどして細かく引きちぎり、
どうにか骨ごと一匹ずつ完食することができました。

しかし氷下魚の干物とは何と硬い食べ物であることか。
北の大地に住む人々は寒い冬を乗り切ってきただけあって、さぞ頑丈な顎をしていることであろう。
などと勝手な解釈をしながら凍て付く北海道に思いを馳せた夜でございました。

それにしても氷下魚の干物があまりに硬かったので、
「これは何か裏があるぞ」と疑いを捨てきれなかった私は、
こっそりと氷下魚の食べ方について調べてみることにしました。

するとどうzでしょう、驚愕の事実が判明したのです。

調査結果によると正しい氷下魚の干物の食べ方は以下の通り。
1、軽く炙る
2,金槌で叩いて身をほぐす
3、ペンチで身を骨から引きはがす
4,マヨネーズなどを付けて食べる

いかがでしょう、氷下魚の干物がいかに硬いものであるかがお分かりいただけたと思います。
しかも通常骨は食べないものだったんですね。
早速残りの氷下魚で試してみたところ少なくとも丸かじりするよりは
だいぶ楽に食べることができました。

金槌とペンチを使って食べるようなものを己の身体だけで完食できたことはある意味自信にはなりましたが、口の中を切ったり怪我をしなくて良かったです。
見知らぬ食べ物を食べる時はよく下調べをした方がいいですね。

あ、味は良かったですよ。
絶品でした!