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★ マンガなどの感想 ★

◆ 『ガールズ&パンツァー』1巻・感想 秋山優花里視点でみる大洗女子「戦車道」

2012年11月13日 | ◆マンガ 感想

『ガールズ&パンツァー』1巻

 (原作:ガールズ&パンツァー製作委員会/作画:才谷屋龍一 先生)

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 絶賛放映中のTVアニメ『ガールズ&パンツァー』、そのコミカライズ版1巻です。

 「戦車道」という伝統的な武道が、女子のたしなみとして存在する世界。

 アニメ版主人公の西住みほではなく、彼女と共に「戦車道」にはげむ

 秋山優花里からみた物語、開幕!

 

 

 

【主要メンバーと戦車たち】

●秋山優花里をふくむ5人組

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 物語の中心となるのは、仲良し5人組。

 秋山優花里 : 戦車を見れば、はしゃぎ喜ぶ戦車大好きっ子。 西住殿のことが大好き。

 西住みほ  : アニメ版主人公。 「戦車道」を避けていたが、なりゆきで再び戦車に搭乗。

 武部沙織  : 恋多き乙女タイプで、家事なども得意。 モテたいために「戦車道」を選ぶ。

 五十鈴華  : 華道をたしなむ大和撫子タイプ。 力強さを求めて「戦車道」に興味を持つ。

 冷泉麻子  : 学年首位の成績を誇る。 冷静沈着だが、朝と祖母には弱いらしい。

 

 県立大洗女子学園の生徒である彼女たちを中心に、

 「戦車道」の授業でおこなわれる戦車戦などが描かれた物語となっています。

 迫力ある戦闘描写はもちろん、少女たちのさわやかな友情なども大きな魅力ですね。

 

 麻子が授業前からメンバーの一員になっているなど、アニメ版との違いもありますが、

 さほど違和感なく、アニメ版のイメージ通りに受け入れることができるかと。

 話の内容はアニメ版と同じですので、物語をなぞるようにしながら、

 ちょっとした違いや、隙間の出来事なども楽しめるのが、コミックス版の良い所です。

 

 

 

●県立大洗女子学園の戦車たち

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 物語のもう一方の主役、戦車。

 こちらの魅力もふんだんに感じられる重厚さ。

 ゆかりん(秋山優花里)は戦車を見れば大喜びで、周囲からは若干引かれ気味ですが、

 これだけの戦車がそろっていれば、はしゃぐのも無理はないですよ!(弁護)

 

 主人公チームの搭乗するⅣ号戦車D型をはじめ、

 38t戦車や、Ⅲ号突撃砲M3リー八九式などなど、

 ちょっと渋めの戦車たちが縦横無尽に活躍する様子は、マニアならずとも心躍ります。

 この5台の戦車が大洗女子の戦力となり、「戦車道」の試合に挑むこととなるのです。

 各戦車については、アニメ公式サイトなどでご確認ください。 かっちょええですよ。

 

 

 

●戦車描写のみごとさ

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 1巻36ページより、主人公たちの搭乗するⅣ号戦車D型。

 本作品は、少女たちの可愛らしさはもちろん、戦車の魅力も感じられるのが好感触。

 ここで私が注目したのは、全体像を俯瞰した図のみごとさ。

 これで一見して、戦車と少女たちの対比がわかりやすく示されているのと同時に、

 戦車のスケール・臨場感を体験できるような描写がなされている点が秀逸でした。

 

 

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 具体的にあげると、この2点。

 1つは、華さんが「降りるのちょっと怖いです」と及び腰になっているところ。

 これは、戦車の上が思いのほか高いということを示していています。

 落ちないか心配だという華さんの不安感が伝わってきて、

 そこから戦車の大きさを実感できるような気がしました。 なんとなく想像できますよね。

 

 もう1つは、冷泉さんの「酸素が少ない・・・」というセリフ。

 この場面のオチ的な雰囲気をつくりだしているシーンですが、

 これも戦車の中での息苦しさを感じさせてくれますね。

 作中では、ほかにも砲撃を受ける側になった時の恐怖・緊張感が伝わってくる場面もあり、

 実際に戦車に乗っているような感覚になってしまう描写が、とても見事なのです。

 

 

 

【秋山優花里からみたガールズ&パンツァーの世界】

●西住みほとの関係

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 とにかく西住殿が大好きなゆかりん。

 仲良くなったのは「戦車道」の授業からですが、

 ゆかりんの方はみほのことを以前から知っていた風で、

 「憧れの西住みほ殿☆」なんて言っちゃうくらい傾倒しています。

 

 おそらくは、みほさんのこれまでの活躍を知っての事だろうと考えられますが、

 それにしたって彼女のことを、全肯定してしまうくらいに入れ込んでいるのは面白い所。

 それくらい、ゆかりん⇒みほへの信頼感は抜群で、

 ゆえにゆかりん視点で描かれるコミックス版は、見ていてとても気持ちが良いのです。

 このゆかりん視点は、みほさんが「戦車道」を避けてきた理由が明らかとなる時、

 大きな支えとなってくれる気がしますね。

 ゆかりんは、みほさんのことを、本人以上に知っている人物なのではないかと思います。

 

 余談ですが、戦車マニアであるゆかりんは、むしろ小説版の主人公にして、

 戦車うんちくを語らせるという方法もあったと思うのですけども、

 それはそれでマニアックになりすぎる恐れがあると判断したんでしょうかね。

 小説版は武部沙織視点でつむがれるようですし、そちらも楽しみです。

 

 

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 装填手だけど、砲撃もやりたいな~と思っちゃうゆかりん。

 練習試合では砲手・華さんの横でウズウズしています。

 やはり砲撃は「戦車道」の華なんですかね? 戦車マニアにはたまらんものがありそう。

 

 コミックス版では、こうしたゆかりん視点でのちょっとした心情なども

 細かく描かれていたりして、なかなか興味深かったりします。

 他にも、沙織さんから「ゆかりん」とあだ名をつけられ喜ぶ姿や、

 みほのことを心配したりしている様子など、ゆかりんの魅力が感じられる描写いろいろです。

 このあたりも見所ですかね。

 

 

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 秋山優花里の視点でみる『ガールズ&パンツァー』。

 もちろん、みほだけではなく、沙織・華・麻子といったメンバーについても、

 そして「戦車道」の試合なども、彼女からみた世界が描かれており、

 アニメ版と同じでありながら、少し違った印象でのぞける作品になっています。

 

 アニメ版には第1話から注目していまして、今シーズントップクラスに楽しみな物語。

 コミックス版共々、今後も楽しみです!

 

 


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