ここ半年ほど「お気に入り」4コマ漫画を書けていませんでしたので、
その1巻作品をいくつかピックアップ! 他にもありますが、全部は書ききれませんので・・・
(連載で感想を書いている作品のコミックスは泣く泣く割愛させていただいてます)
【お気に入り4コマ漫画1巻作品】
『咲日和』1巻 (木吉紗 先生 キャラクター原案:小林立 先生)
『咲-Saki-』のスピンオフ日常4コマ。
宮永咲を主人公とする美少女麻雀マンガ『咲-Saki-』。
本編では真剣な麻雀勝負がくりひろげられていますが、
この作品は「ゆるふわ」な雰囲気が満載の4コマで、まったり楽しめるのが特徴です。
咲が通っている清澄高校の面々はもちろん、
本編に登場する様々な人々がくりひろげる日常風景が面白おかしい。
おそらくは、シリーズ未読の方でも楽しめる4コマ漫画になっていると思います。
私はシリーズ既読で、この4コマ世界をじゅうぶん堪能できました。
しかし、風越や龍門渕が優遇されているような気もするのですが、気のせいでしょうか?
あと、姫松や宮守女子まで登場しているのが購読した当初は驚きで、
でもおかげで本編での彼女たちの印象も、だいぶやわらいだというか、
親しみを感じられたのはありがたかったですね。
私は『咲-Saki-』シリーズが大好きなので、今後が楽しみな4コマ作品です。
『まんがーる!』1巻 (玉岡かがり 先生 キャラクター原案:ヤス 先生)
“未経験の女子たち”による、マンガ編集部の活動を描いた4コマ作品。
『創刊!コミック アース・スター編集部』から改題。
アニメ化も控えているというから驚きです。
アース・スター会社員である佐々山はな。
彼女の通した企画は、マンガ雑誌を創刊すること。
そして、彼女は当企画の編集長になったのですが、マンガ編集に関しては未経験!
同じく未経験者の友人・鳥井あきを副編集長に抜擢し、新入社員2人をくわえた
新生マンガ編集部の奮闘が、おおむねゆる~く、時に厳しく描かれています。
全体的に、ゆるゆるな雰囲気で展開するので、息苦しさなく楽しめる4コマ作品ですね。
大らかすぎて仕事をためこむ編集長に、しっかり者の副編がよいコンビ。
そこに、それぞれ個性的な新人2名が加わった計4名でくりひろげられる
忙しなきマンガ編集の日々が、まったり楽しめます。
中堅漫画家さんとのやりとりや、コミケでの企業活動なども面白く、
今後(アニメ化含め)が楽しみな作品です。
『G専ラフスケッチ』1巻 (鳥取砂丘 先生)
ゲームクリエイターをめざす少女がすごす、専門学校の日々。
田舎から上京してきた宮本史子。 彼女が入学したのは、ゲーム専門学校!
そこで出会う珍妙な人々(彼女自身含む)との、楽しい毎日が描かれた4コマ作品です。
個性の塊のような人々が集うゲーム専門学校。
自分はマトモだと思っている史子さんでしたが、周囲から見れば彼女もたいがいな方。
やたらと大声で、リアクションが大きいゲーム大好きっ子。
クールだけど中2っぽい小島華音さんや、あまりゲームをしない堀井澄珂さん
などと出会い、日々を共にすごす様子が楽しい内容となっています。
授業風景だけでなく、画材を買ったり、PCをそろえたり、
それらを友人たちと一緒におこなう様子が、なんとも楽しさあふれる雰囲気。
彼女たちの出会い~仲良くなってゆく過程が、まさに学校生活という感じなんですよね。
史子さんの友人はさらに増えてゆくことになりますが、
それ以外にも個性あふれる面々が学内にはいて、そういった人たちの姿も面白おかしい。
読んでいて気分がよくなる楽しさがある作品ですので、今後も楽しみです。
『ちょっとかわいいアイアンメイデン』1巻
(原作:深見真 先生 漫画:α・アルフライラ 先生)
真面目に拷問しよう!・・・な4コマ作品。
いきなり拷問具によって拘束される、中等部の少女・武藤結月。
彼女の前に現れた高等部1年生・舟木碧生から告げられたのは、
「拷問部」への入部勧誘の言葉だった・・・ と始まる物語。
そこから始まる拷問の日々!?
碧生さん以外にも、部長・小橋悠里さんや、初等部4年の新崎苺花さん、
部長の“妹”である蒼空さんなど、ちょっと変わった人々が拷問部には所属していて、
それぞれ妙な個性をもった人物で面白いです。
所々にはさまれる拷問妄想などが、ややエッチぃ感じで好き嫌い分かれるかもですが、
「拷問とSMは違う」という真面目?な拷問哲学が、いろいろ興味深かったりしますね(ぇ
・・・まあエッチぃんですけど(ォィ
主人公の結月さんも唯一マトモな人かと思いきや、心の底に眠る本性を見抜かれたり、
でも、碧生先輩との関係が女子校的な耽美さも醸し出したりと、
ちょいと背徳的な雰囲気があるのも悪くないですね。
基本的には、変わった少女たちによる変わった学園生活
という感じで楽しめますので、今後が楽しみな作品です。
『かしこみっく』1巻 (池尻エリクソン 先生)
「巫女様は小学生!!」 (オビ文より)
かしこみ神社のヒミコちゃんは小学生。
最強巫女と称されるように、神がかり的な力をもち、霊験あらたか。
そんな彼女が、神社と町の平和を守るために奮闘する姿を、
面白おかしく描いたコメディ4コマ作品です。
池尻エリクソン先生らしい、コメディ色の強い4コマ漫画となっていますね。
やや古さを感じさせる作風になっていますが、これは意識しているんでしょうかね。
先生の他作品と比べても、そのあたりが濃厚に感じられます。
ゆえに荒削りな勢いがあって、テンション高めに楽しむことができました。
神社や町をさわがすごろつきなどをこらしめたり、
学校では普通の小学生としてすごしたり、でも力を発揮してとんでもないことやらかしたり、
そんなヒミコちゃんの活躍や、ドジっぷりが面白い。 お母さんには弱いところも。
終盤のお稲荷様をめぐる、他の神社の巫女さんとの戦い(?)も盛り上がるポイント。
などなど、なかなか面白いと思うんですけどね・・・ 連載の方が・・・
『父とヒゲゴリラと私』1巻 (小池定路 先生)
母を亡くした少女と、父親と、その弟の3人暮らし物語。
兄・総一さんの家で暮らすことになった晃二くん。
しかし、総一さんの娘・みちるちゃんに警戒されて、「ヒゲゴリラ」なんて呼ばれることに・・・
そこから始まる男2人と少女1人の生活を描いた4コマ作品です。
身体が大きくて力持ち、ヒゲがトレードマークな晃二くん。
妻を亡くした兄の負担を減らすべく、いっしょに暮らすことになったはいいけれど、
みちるちゃんに嫌われているのか、やたらと敵対的な態度をとられてしまったり。
でも、幼稚園児のみちるちゃんと、同レベルでやり合うヒゲゴリラの面白さ。
ほんの少しずつだけど、「家族」となってゆく3人の様子が、微笑ましかったり楽しかったり。
ぼんやり地味な総一さんと、ヒゲゴリラ&みちるちゃんの騒々しさが、良いバランス。
作品を覆う楽しい雰囲気は、このバランスが生み出している印象ですね。
ヒゲゴリラに挑発的なみちるちゃんも、お父さんは大好きで、そのあたりの関係も良い塩梅。
幼稚園や、総一さんの会社の人々、また亡き奥さんのご両親などなど、
さまざまな人たちとのつながりも、楽しさを際立たせる要素となっていますね。
基本はコメディ、楽しく笑える4コマ作品。
ヒゲゴリラが苦手な幼稚園の先生や、総一さんをねらうOLさんなどなど、
いろいろ気になりつつ、今後が楽しみです。
『崖っぷち天使マジカルハンナちゃん』1巻 (佐藤両々 先生)
アラサー魔法少女の活躍(?)を描いた抱腹絶倒4コマ。
OL道上帆南が、恋人にフラれた帰り道に、ひょんなことから変身してしまって・・・
そこから始まるアラサー魔法少女の物語。
マスコットの立場にあるはずの人形メイシンから「ババァ」呼ばわりされるも、
たくましく言い返したり制裁をくわえたりと、バイオレンスなハンナさんが面白い。
萌えや癒しとは無縁の傍若無人なメルヘン作品。 ハマるとクセになりますぜ。
とある使命を果たさないと、魔法少女をやめられないハンナさん。
仕方なしに使命とやらを果たすべく、魔法少女となって奮闘しますが、
変身のための呪文にしろ、変身後の姿にしろ、魔法の道具を収納したランドセルにしろ、
その滑稽さが笑いを誘う内容となっています。
しかし、アラサー女性としての悩みを抱えつつ、これだけの忙しい生活をこなすハンナさん、
普通に凄いと思うのは私だけでしょうか? 今後が楽しみな作品です。
『箱入りドロップス』1巻 (津留崎優 先生)
「はじめての、日常。」 (オビ文より)
西森雫さんは箱入り娘。
・・・でしたが、とある理由で家を出て、1人暮らしを始めることに。
そこで知り合った少年・陽一くんにお世話されつつ、箱入り娘の日常が描かれます。
とにかく雫さんの無垢さがイイ。
完全なる箱入り娘だったため、外の世界のことをほぼ何も知らない状態の彼女が、
様々なものにふれながら驚いたり喜んだりする様子に、なごんだり笑ったりの面白さ。
そんな彼女を、陽一くんがフォローする姿にも、なんだか安心感を覚えてしまう良さがあり、
見守り感覚で楽しめる作品となっています。
陽一くんのほかにも、いろんな友達が増えてゆき、
何だかんだで外に出たはずの箱入り娘が、新しい少し大きめの「箱」の中で、
多くのことを経験し、少しずつ成長してゆくのが楽しくて仕方ないですね。
守られたり、イジラレたり、雫さんの新鮮な反応を周囲が楽しむのも、またオツ。
現在のきらら系4コマでも、かなりの好き作品。 今後がめっさ楽しみです。
『アキタランド・ゴシック』1巻 (器械 先生)
「北国のある県」で暮らす少し不思議な少女たちのお話。
つのをもってる少女アキタちゃん。
彼女を中心に、友人アサヒ&コマチや、家族の人々などのくりひろげる、
ちょっぴりホラーな雰囲気の不思議な日常が描かれる4コマ作品です。
妖怪やら宇宙人やらがいたり、別の世界につながっていたり、
いきなり高度な科学力が備わったりと、わけわからん世界観の中で、
少女たちはごく普通に生きているのです。
どことなく寂しげな空気がありつつも、そのカオスな状況での歪な楽しさが良い感じ。
なんと評したららよいのか、そうした摩訶不思議な空気が面白いですね。
その不思議さと、少女たちの普通さが、絶妙に溶け合っている印象。
そうした、よくわからない感じが味になっていて楽しめました。
ちょっとじっくり眺めていたいので、今後が楽しみです。
『魔法少女まどか☆マギカ 4コマアンソロジーコミック』1巻
(原案:Magica Quartet)
大人気アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の4コマアンソロジー。
魔女と戦う魔法少女たちを描いたアニメ作品ですが、
こちらのアンソロジーは物語とは関係なく、コメディとして楽しめる内容となっています。
きらら系4コマ誌などで活躍されている作家先生も大勢ご参加されています。
先に挙げた『箱入りドロップス』の津留崎先生、
アニメにもなった『キルミーベイベー』のカヅホ先生や、『かなめも』の石見翔子先生、
異色の4コマ作家ハトポポコ先生や、ちょぼらうにょぽみ先生などなど、
実力確かな作家先生が多く、かなり高水準に楽しむことができました。
「まどか☆マギカ」のキャラクターたちの特徴を見事に生かしたコメディの数々。
私が好きだったのは、FBC先生の『魔法中年ホスト☆マギカ』ですね。
魔法少女ではなく、大人な男性ホストたちを主役にした、少し毛色の違った作品。
キュゥべえと意気投合したホストたちが、
キュゥべえに協力しながら展開する内容となっています。 外道っすね。
今後は劇場版なども控えた作品ですので、
4コマアンソロジーなどで盛り上がっとくのも良しなのかな・・・
ということで、今後も楽しみです。