ヤングキングアワーズ 2017年7月号より
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●僕らはみんな河合荘 (宮原るり 先生)
律さん、大ピンチ!?
冒頭、中学生時代の律さんが描かれていて、とても可愛らしい。
それは、城しづる先生の本と出会った中学2年の風景・・・
律さんがいかに感銘を受けたのか、どれだけ城先生の作品が好きなのか、
新作を待ち望んでいる心情など、彼女の城しづるという作家への傾倒ぶりが
この一場面で、よく伝わってきます・・・
なのに、実物の城先生が、新作を出していない4年間で学んだのは
「緊縛術」というから、ろくでもないことこの上ない(^^;
そりゃ、律さんのショックも天井知らずですね!
でも、ガチ泣き可愛い(ォィ
作家本人と作品は別モノ・・・と思いたい。
城しづる先生について麻弓さんが、「たまたまマグレで当たった」だけの
「一発屋」といったことを述べた所、飯島さんと律さんが猛反論!
担当編集の飯島さんはともかく、律さんが力説していたのは微笑ましい。
と思っていたら、律さんの話を聞きながら照れるシロさんの姿を見て、
目に見えてテンション下がってゆくのが可笑しかった!
ここで宇佐くんが、好きな作家が近くいる利点を挙げて励ましていたのが愉快。
律さんの瞳に光が戻って来て、お見事というほかないのですが、
それでも結論は変わらなかったので(^^;
とはいえ、城先生の本は今後も読むと言っていて、作者と作品の区分けが
できたのかな、と感じられました。 シロさんへのあたりはキツイけど。
律さん重症・・・
もはや、城しづる先生の情報を耳に入れることすら、忌避したがる律さん。
シロさんから城先生の片鱗すら感じ取ることを嫌がっていて笑!
城先生は「じょう」と読むようですけど、飯島さんがシロさんを
「じょう」ではなく、シロ先生と呼ぶ理由について語ろうとした所、
律さんが耳をふさいで、きかざる状態になっていたのが面白すぎでした。
「シロ」と呼ぶ理由には、深い意味があると述べる飯島さんですが、
律さんは浅い予感しかしないと言っていて、その対比が可笑しい。
まあ、実際に浅い理由しかなかったので、律さん大正解でしたが(´▽`;)
ただ飯島さんは、城先生に惚れ込んでいて、敬意が感じられるのは良いですね。
あと、シロさんにあたりがキツい割に、城先生(の作品)がけなされるのは
我慢ならないという態度をとる律さんの、アンビバレンツぶりも楽しかったり。
麻弓さんの心情・・・
律さん以外にも、城しづる先生のことを知ってショックを受けている人が・・・
それが麻弓さんですが、彼女がなぜそこまで動揺しているのかは、気になる所。
飯島さんがおいとましようとすると、引き留めたがる彩花さんに対し、
意外にも麻弓さんは、「編集さんって忙しいんでしょ」と送り出そうとしています。
結局、飯島さんは夕飯を食べてゆくことにはなりましたけど、
そうした麻弓さんの態度に、彩花さんは不可解なものを感じている様子。
飯島さんとシロさんが会話しているのを眺めながら、複雑そうな表情の麻弓さんは、
何かと、シロさんのことを大したことないと言いたがっているようにも見えます。
また、城先生の創作に関する「生みの苦しみ」の話は、なかなかに深刻・・・
と思いきや、ここでまさかの飯島くん(同級生の方)と緊縛が出てきて大笑!
そのうえで、シロさんにとって河合荘の存在が、いかに大きいのかわかる流れが、
他のみんなの表情と共に描かれていて、とても素敵でしたね・・・
麻弓さんの爆発!
しかし、そんな素敵な流れの結果、麻弓さんが爆発。
とにかくシロさんが、「どーしよーもない奴」なんだと言いたがっていて、
このあたりに彼女の心情が、見え隠れしていますね。
荒れる麻弓さんを見ながら、彩花さんは「昔のことを思い出して」イヤだと
述べてましたけど、その際に思い浮かべていたのが、ツネコさんだったのは重要。
以前、森コン話のとき語られていた、彩花さんとツネコさんの関係。
彩花さんはツネコさんに「置いて行かれた」と感じていたようで、
このあたりに今回の麻弓さんの心情を、知るカギがありそうですね。
シロさんが、ある意味「特別」な存在だと知ってしまったことで、
これまで同じ場所にいると思っていたシロさんが、遠くへ行ってしまうような、
そのため「置いて行かれる」ような感覚を覚えているのかもしれません。
などなど、シロさんショックを受ける律さんと麻弓さんのお話でしたが、
やはり深刻なのは麻弓さんの方で、これがどのような波乱を呼ぶのか・・・
シロさんの関係共々、気になりつつ、今後も楽しみです!