五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 「お気に入り」4コマ漫画 1巻作品いろいろ

2013年06月15日 | ◆「お気に入り」  4コマ漫画

「お気に入り」4コマ漫画の1巻作品6つです。

『となりの魔法少女』は、単独感想を書く予定だったのですが、

最近どうにも時間がとれませんでして・・・ (言い訳)

 

 

『となりの魔法少女』1巻 (七葉なば 先生)

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 【試し読み】 「・・・誰もが抱える傷と希望の物語。ニセモノの青春に、さようなら。」(オビ文)

 魔法を使える少女・羽根井あき。

 友達をつくらずにひっそり生きてきた彼女が、2人の少女に出会い、

 優しく、ときに厳しいふれあいを経ながら、しだいに心を開いてゆく物語です。

 

 ある過去の出来事から、友達をつくることを恐れているあきさん。

 そんな彼女に声をかけたのが、クラスメイトの相澤圭(けぇ)さん。

 友人・宇佐神茜(ウサ)さんも加えて、あきさんに話しかけるものの、彼女は逃げてばかり。

 やがて2人は、あきさんが不思議な力を使えることに気づくことになり・・・

 

 といったお話なわけですが、これが非常に面白い!

 過去の出来事から、人とのふれあいに臆病になっている主人公。

 2人の少女との出会いをきっかけに、友達としての関係を深めることになってゆきますが、

 楽しい時間を過ごすのはもちろん、ときに険悪な雰囲気になってしまったりと、

 単純に仲良しなだけではない「友達」という距離感が、絶妙に描かれているのは好感触。

 そうした3人の少女の関係が見所となっています。

 

 また、あきさんが魔法を使える「魔法少女」であるならば、

 それを解明しようとする科学好きで、理屈屋のウサさんは「理屈少女」、

 これといった取り柄もなく、普通の女子高生として過ごしたいけぇさんは「普通少女」と、

 3人の個性が、それぞれ物語における役割を分担しているのも面白い点。

 中でも、「普通少女」のけぇさんの存在は、普通であるにもかかわらず重要で、

 彼女がいるからこそ、3人の関係が結ばれたといっても過言ではありませんね。

 

 そして、主人公が扱う「魔法」という要素。

 願えばほとんどなんでも叶ってしまう不思議な力は、

 人の「願い」というテーマを伴って、物語に大きな意味を持たせることになるのです。

 『となりの魔法少女』というタイトルには、「友達」と「魔法」と「少女」という3つのテーマが

 明示されているように思えますし、それらが紡ぎだす物語は、きわめて上質。

 繊細に心に響く4コマ作品です!

 

 

 

『乙女ほるもん』1巻 (津々巳あや 先生)

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 【試し読みアリ】 「押しかけ女房は 超絶キュートな 地底人!?」 (オビ文より)

 女子力あふれる男子高校生・日渡良介。

 彼の部屋に、いきなり地面に穴をあけてやって来たのが、地底人のミミ。

 いきなり嫁になると宣言した彼女が居候となり、共同生活が始まります。

 

 ヒロインが空から降ってくる・・・のではなく、地面の下から現れるとは斬新(?)。

 そんなヒロイン・ミミさんは、嫁になるとは言うものの、人間よりもだいぶ小さな姿。

 その可愛らしさが本作の魅力の1つであることは間違いありませんね。

 まあ、人間サイズにもなれるのですが、ある条件で元の姿に戻ってしまうので、

 使い勝手が悪い変身のようです。

 

 そのような地底人少女と暮らすことになった良介くん。

 女子力の高さが個性ではありますが、それよりも

 周囲の女性からもモテるモテ力の方が、物語には重要な気がしますね~。

 地底人から地上を守ろうという地球防衛部の香川花華さんや、

 彼女に憧れている風波優さんなど、ミミさん以外の女性たちとの関わりも見所です。

 

 

 

『あねぐるみ』1巻 (森繁拓真 先生)

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 【試し読みアリ】 「できる姉と振り回され弟 遊び心は姉ごころ♪」 (オビ文より)

 おもちゃ会社に勤める楠木健郎と、その姉・暦。

 そんな2人を中心とした日々を、面白おかしく描いた4コマ作品です。

 

 豪快な姉に、苦労人の弟という組み合わせが、良い塩梅に楽しさを演出。

 弟に対して傍若無人な姉ではあるものの、会社どころか業界の有名人で、

 そんな暦さんの優秀さが光りつつ、彼女に振り回される健郎くんの姿が面白いですね。

 また、この姉弟のほかにも、暦さんのライバル(?)や、個性的な部下たち、

 健郎くんのフォローをしてくれる先輩さんなど、話を盛り上げるキャラクターが登場します。

 

 暦さんの個性がベースなためか、とにかくにぎやかで楽しい4コマ作品。

 難しいことを考えずに、気軽に読めるのが魅力ですね~。

 会社の中で、こんなにも奔放にふるまえる暦さんがうらやましかったりも・・・

 今後も楽しみな作品です!

 

 

 

『けんもほろろ』1巻 (ハトポポコ 先生)

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 「女子高生である日々。」 (オビ文より)

 変人から普通の少女まで、様々な個性の女子高生たちを描く4コマ作品。

 ただ、それだけの日常が面白い。

 

 主人公はおらず、大勢の女子高生たちがくりひろげる、コントのような会話が楽しいです。

 「イタズラしたい」と谷川さんが言えば、森本さんが「エロい意味?」と聞き返し、

 それは違うと知ったとたんに泣き出したりと、意味不明さが可笑しさにつながってますね。

 というか森本さん、スカートめくられてパンツ丸出しでも平然としているとか、

 女子としてヤバいよね・・・ 男子も見てるのに!

 

 などなど、シュールな女子高生たちのやりとりが、笑える面白さ。

 私は、マーちゃん&あっちゃんコンビが好きですね~。

 他にも、友達いない佐々木さんに友達はできるのかは、かなり気になる所なのですが、

 連載の方では最近、かなり調子に乗っちゃってるんですよね、佐々木さん。

 2巻が出れば、そのあたりも拝見できるので、みなさん応援しましょう!

 

 

 

『腹黒舞子さんとの京生活』1巻 (櫁屋涼 先生)

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 「はんなり美人と天然元気娘の凸凹ふたり暮らし。」 (オビ文より)

 こてこての京女、左京舞子さん(18)。

 彼女の住む町屋に居候することになった、南恵さん(18)。

 そんな2人の京都生活を描いた4コマ物語です。

 

 タイトルに「腹黒」とある舞子さんですが、

 あとがきでも書かれているように、それほど黒さは作中では見えません。

 この「腹黒」、おそらくはいわゆる「ぶぶ漬け」伝説が象徴するような

 表向きは礼儀正しく対応しつつも、裏では排他的な意味を含ませているといった

 京都人のイメージを例えたものなのではないのでしょうかね。

 まあ、しかしそうすると、京都人=腹黒になってしまうので、感心できませんけど(^^;

 

 舞子さんも、恵さんに対してそうした態度をとることが多く、

 でも彼女に通じないというのが面白さになっている部分もあります。

 それでも、2人は何だかんだで仲良しですし、

 京都研究会の先輩たちも加えた4人の京都散策なども見所となっていますね。

 

 

 

『吸血鬼にっき』1巻 (あづま笙子 先生)

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 「人外×人間の ほんわか 異文化交流」 (オビ文より)

 輸入雑貨店で働く新人の桜井はなさん。

 しかし、そこの店主・ジルさんは吸血鬼で、お店は吸血鬼御用達!

 そんな環境でくりひろげられる、人間と吸血鬼と狼男の物語です。

 

 吸血鬼が社会に溶け込んでいる設定なのか、

 ふだんの生活にまじっていても違和感なく、誰も不思議に思ったりはしていない様子。

 さらに、吸血鬼はジュースのように血を摂取することで、食欲を満たしているようですが、

 逆に言うと、それくらいしか人間と吸血鬼の違いを作中で感じることはなく、

 そのあたりは物足りなかったですかね。

 むしろ犬っぽい狼男・ポチの方が、変身したりするぶん、人外っぽさが目立っているかも。

 

 とはいえ、はなさんを中心に、店主のジルさんはもちろん、

 居候のシーザーくん、狼男のポチなどとのやりとりが楽しい4コマ作品になっていて、

 中でもはなさんとシーザーくんの関係は気になる所・・・ あとポチも。

 そのあたりに注目しつつ、今後も楽しみです!