2013年7月号
表紙は、コミックス2巻が5月27日発売の『夜森の国のソラニ』より、夜森!
初夏のイメージなのか、白さが目立つさわやかさですけども、
これはまだ昼と夜が分かれる前の景色なのでしょうかね。 青空の下の夜森が、レアです。
今月の「思ったよりも・・・で賞」は、『Lisa Step!』より、リサ&マリー先生!
妙な流れから、いきなりマリー先生を、お姫様抱っこしようとするリサ先生。
ひょいっと抱きかかえるリサ先生がオトコ前ではありましたが、
思わず口から漏れ出た言葉が、マリー先生の逆鱗に触れた模様(^^;
ま、まあ、リサ先生も女性ですからね、思ったよりも大変だったということで・・・
それにしても、抱えられるときのマリー先生の表情が、ちょっと乙女入ってて可愛かった~。
【5月27日、コミックス2巻発売!】
●夜森の国のソラニ (はりかも 先生)
トビラ絵の“赤衣ずきん”をはさんだ、王子&狼人の2人がちょいと意味深。
そんな今回、王子vs狼人の戦い!?
いつもいつも、王子に挑む狼人くんですが、1度も勝てたことがない。
そこで、ソラニが提案した料理対決で勝負することに・・・
狼人くんの「王子の完璧さが許せない」という動機にはあきれますが、
負けてばかりでも、何度も挑み続ける姿勢は憎めないかも。
また、赤衣も王子には怒っているようですけども、花見でのことがあってから、
かなり彼を意識しちゃってるみたいで、赤面しちゃうところは可愛かったですね~ニヤニヤ。
で、料理対決は、狼人&赤衣 vs 王子&ソラニという対戦カードに。
ソラニをパートナーにした王子は、圧倒的に不利!
食材のチョイスもヒドイけど、ソラニさん、目分量で料理作ってたのね・・・ どうりで。
それでもソラニを気づかいながら、自分のペースで料理を作ってしまう王子はさすが。
一方、狼人の「男の料理」がソラニ・レベルで、赤衣が苦労するはめに(^^;
といった風に、男たちの料理対決が楽しかったわけですが、
その結果起きたことには驚きましたよ! あっさりしてましたね~狼人くん。
夜森は、何かしらの心の傷やわだかまりをもった人々が集う場所。
いつかは出てゆかねばならないのですが、そこはとても心地よい空間でもあるわけです。
本作では、それが決して否定的には描かれず、むしろ休憩所のような場所として
機能している様子が、肯定的に表現されているのが好感触なんですよね。
ソラニたちにもいずれ、去る時が来るのかどうか。
そんな予感にとらわれつつも、今はまだ、まどろみの中に・・・ 今後も楽しみです!
【5月27日、コミックス1巻発売!】
●となりの魔法少女 (七葉なば 先生)
友達のいなかった魔法使いの少女にも、今では大切な友達が・・・
高校生の羽根井あきさんは、魔法使い。
けれど、それが理由で過去に辛い思いをしたことから、友達をつくれなかった少女。
そんな彼女に、クラスメイトの相澤圭さんが声をかけたことから、
あきさんの人生に変化が訪れることになり・・・
といった感じのお話。
今では、けぇ(圭)さんや、ウサ(宇佐神茜)さんなどの友達ができたあきさん。
ここに来るまで山あり谷ありしたけど、魔法に対してネガティブになっていたあきさんが、
「魔法少女になる」と宣言したことで、物語は本当の始まりを迎えたのかもしれませんね。
今回は、「魔法少女って何すればいいの?」ということで、
街に出て「悪から平和を守る」ことになった3人組(^◇^;)
といっても、都合の良い悪などとそうそう出会うわけでもなく、
ごく普通に親切をふりまく3人が面白かった!
魔法を使わずとも手助けができたことに、喜ぶあきさん。
それは魔法の否定ではなく、「普通の人」としてふるまえたことの嬉しさなのでしょうね。
彼女は、魔法少女としての自分にできることもあるはず、と考えていて、
このあたりが今後のテーマになって来るのかな? と思えます。
友達がいなかった魔法使いの少女も、いまや普通に過ごすことができている。
そんな普通に心がほぐされる感覚を味わいつつ・・・
5月27日発売のコミックス1巻ともども、今後も楽しみです!
【ゲスト作品】
●ラスボス兄貴!! (masha 先生)
彼氏ができた妹と、それを許せぬ兄貴の物語。
3回連続ゲストの1回目!
ある朝、妹・あづみさんに、彼氏ができたことを告げられた兄。
そこから始まる、シスコン兄の“ラスボス”生活!?
兄は、学校でも妹のことばかり考えて、授業中も上の空。
友人・昼帯くんになだめられつつも、まだ見ぬ彼氏くんへの怒りが煮えたぎっている様子。
これがなかなかの強者といいますか、教師に注意されても、妹に反発されても、
しれっと自分を貫く姿が堂々としていて、そんなところが面白味になっていますね~。
さすが“ラスボス”といった風格(^^;
はじめは、自分のことを心配していると思っていたあづみさん。
やがて兄が怒っていることに気づき、なんとか認めさせようとするのですが・・・
なんてお話でしたけど、あづみさんの友人・絢芽さんが、兄のことを
「みんなでやっつけてあげる」と言っていたのが、兄貴=ラスボスにつながって来るのかな。
などなど、手強いシスコン兄貴にどう立ち向かうのか?
あづみさんの彼氏の存在も気になりつつ、3回連続ゲスト、つづきが楽しみです!
●こばとスマイル (桐ケ谷ユウジ 先生)
小さな女の子と女子高生の、ハートフルな交流。
綾川りこさん、高校2年生。
父と2人暮らしをしていた彼女が、父親の出張中に、1人の女の子をあずかることに・・・
そこから始まる少女2人の交流を描いた4コマ作品です。
いや~、イイですね。 とてもイイ!
りこさんがあずかったのは、大谷こばとちゃん。
小さいながらも礼儀正しく、遠慮がちに接してくるこばとちゃんの可愛らしいこと。
そのしぐさの1つ1つが愛らしいし、りこさんからお人形をもらって喜ぶ様子など、
もうたまりませんでしたよ!
りこさんの方も、こばとちゃんから「おねえちゃん」と呼ばれて嬉しそうにしたり、
年下の少女を世話する“お姉ちゃん”な感じが、見守り視点になっていて好感を持てました。
何かと、こばとちゃんを気にかけつつ、逆にこばとちゃんがりこさんを気づかったりと、
そんな2人の関係が、とても心地よい空気を生み出していますね。
この作品、めっさ私好みなので、ぜひとも、つづきを待っております!
●Lスイッチ (原作:石見夕 先生/作画:よしだひでゆき 先生)
MとSとLの、同居生活4コマ物語・・・?
いきなり縛られている少年は、大輝くん。
彼をなぶっているのは、女子小学生のミドリさん。
そこへ、ミドリの姉・さくらさんが現れて・・・ と始まったお話。
Sなミドリは縛りたがり、Mなさくらは縛られたがりと、ちょっとアブノーマルな姉妹。
そんなイトコ姉妹の世話をすることになった大輝くん。
また、お兄ちゃん大好きっ子な大輝くんの妹・桔梗ちゃんもいて、
女子小学生3人をかかえた大輝くん、自分はロリコン(L)じゃないと言い聞かせながら、
難儀な日々を送っている様子。
そんな少年のロリ生活(!?)が、楽しい4コマ作品になっています。
まあ、女子小学生がSMチックに迫ってくるとか、そちらの素養がおありであれば、
引き込まれてしまうのではないかと(;´∀`)
私は「L」じゃないですけども、コミカルに大輝くんへアプローチする姉妹が面白かったり、
ノーマルな妹・きーちゃんのお兄ちゃん大好きっぷりが可愛かったりと、楽しめました。
石見&よしだ先生は3作目での登場ということもありますし、つづきに期待です!
【最終回!】
●月曜日の空飛ぶオレンジ。 (あfろ 先生)
シュールにフリーダムすぎる4コマ作品も、今回で完結!
最後は、ユキノ&ヨシノのラジオ番組「オールナイト・ツカぽん」でシメとなりました。
1月号でやってたやつですね~・・・ って、ええェー!?
な、ななみさんは?? 主人公はどーしたー!!??
いや、いくら自由だからって、これで最終回とは、たまげましたなあ。
ラジオっぽい2人の会話がダラダラと進行しつつ、脱力させながら笑いを誘います。
ゲストはマナカさん・・・ って、ななみさんはどこ行ったー!!??
緊張しまくりで、“顔が固まってる”マナカさんを加えながらの、シュール・トークが面白い。
先のとがった靴の秘密とか、思わず30へーでしたね(嘘)。
しかし中盤、ユキノさんからヨシノ抹殺の密命をうけたマナカさんが悩みます。
いきなりシリアス展開か!? と思わせといて、あっさり一撃くらわすマナカさんに笑った!
ヨシノさんとマナカさんの出会い話も、マナカさんが宙に浮いていたり、
ヨシノさんが埋まっていたりと、意味不明でございました、うん。
それにしても、最終回だというのに、ななみさんとセンパイが不遇すぎてフビン。
ユキノなんて途中参加のポッと出だろうがよ~! という心の声が聞こえましたね(ぇ
そんなこんなで、ゆる~くラジオで最終回。
何だかんだで、いつも通りの面々と、いつも通りのシュールな“日常”へ帰ってゆきます。
結局ケーブルの「次」もなかったし、ヤマダもヨシノ兄の話も、とくにないまま終わりましたね。
まあ、それはそれで、“日常”への回帰ということなのかな。
本作は、シュールでフリーダムな世界と人々が、面白おかしく描かれてきた4コマでした。
正直センスについていけないわ~という印象もありましたが、
読み続けていると妙にハマってしまい、コミックスまで購読してしまうとは不覚(ォィ
観察的とでも言いましょうか、どこか世界を傍観しているような
テンションを抑えた作風が、クセになる魅力をもっていたと感じます。
コミックス完結2巻は、7月27日発売!
次号からは新連載も始まるようですし、またもシュールな世界を見せてくれるのでしょうか。
そちらに期待しつつ・・・ 楽しませていただきましたー!