五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ まんがタイム 感想①

2012年03月10日 | ◆4コマ誌② まんがタイム

2012年4月号

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 今月の『みそララ』感想はこちら

 今月号より、『ほめよめ』が連載スタート!

 そして、『ねじゆるゆる』が最終回を迎えております。

 

 

 今月の「会社の人って難しいで賞」は、『わかば先輩未満』

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 年上の後輩・黒崎さんとの関係はもちろん、彼女の“家庭の事情”を知ったことで、

 いろいろ考えてしまうわかばさん。 「会社の人(との付き合い方)ってなかなか難しい・・・」

 これは、本当そうですね~といった感じでした。 そのあたりの距離感の描き方がよかった。

 

 

 

【初登場ゲスト!!】

●田園の教授 (松山ソウコ 先生)

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 田園ひろがる田園(たぞの)市にやって来た、教授と助手の物語。

 古文書の調査のため東京からやって来た福澤栄一教授と、助手の島津梅子さん。

 研究所ではすれ違うけど、仕事は初めてという2人のお話。

 

 まず、ウメコさんと市長さんとの会話からスタートしてます。

 ここではウメコさんのキャラクターが、明るくふわふわな少し変わった人という印象なのに、

 福澤教授はさらに変な人で、むしろウメコさんが常識人に見えるという構図が面白い(^^;

 パッと見クール、しかし何を考えているかわからない。

 そんな福澤教授の個性が面白味につながっていますね。

 

 一生懸命、コミュニケーションをはかろうとするウメコさんが健気やん・・・

 そんな感じの作品ですが、まだこれだけではよくわからないので、つづき期待です!

 

 

 

【連載スタート!】

●ほめよめ (黒渕かしこ 先生)

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  ゲストを経て連載!

 天然ゴスロリ兄嫁と、彼女にふりまわされる義弟くんのドキドキ日常風景。

 

 兄嫁・かのんさんは、可愛らしい衣装に身を包み、

 スカートめくって「中身」を見せちゃうほどの天然さんで、義弟・智也くんは困惑しまくり。

 なので智也くんは、かのんさんのスカートを禁止することに。

 これで一安心・・・と思いきや、かのんさんの様子が何やらおかしい?

 そこへ智也くんの幼なじみでクラス委員・あっこさんもやって来て・・・

 

 という今回のお話。

 もう、何と言いましょうか、かのんさんの無自覚な色気が爆発しておりましたな!(そこかよ)

 スカート禁止と言われたら、スカート“だけ”脱いじゃうし、

 シャツを着ればダボダボでたまらんし、さらに豊かなお胸が・・・豊かなお胸があ・・・・・・

 なんですか、このけしからん兄嫁は! 天然 + 可愛い + 色気 + 未亡人 とか、ヒキョウ!!

 

 そんな兄嫁・かのんさんのキャラクターが、面白おかしく話を盛り上げていました。

 また、智也くんとかのんさんが恋仲であると勘違いして、もやもやしてしまうあっこさん

 の存在もニヤニヤできる要素・・・でしたが、これはも少し引っ張ってほしかったですね~。

 

 などなど、無敵の兄嫁と、困惑する義弟くんの日々。

 他誌でも兄嫁モノが始まっていますが、こちらは未亡人ということで、

 ちょっと違った展開を見せてくれるのかどうなのか? 連載開始で、今後も楽しみです!

 

 

 

【今月のピックアップ!】

●タマさん (森ゆきなつ 先生)

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 トビラのコメントによれば、「とちろうさん」の誕生秘話はじまり・・・

 とのことですが、読者にしてみれば「来るべき時が来た」といった受け止め方のお話です。

 

 回想編。

 すでに引っ越してきてから3回目の春を迎えるうららさん。

 本来であれば喜ぶべき出来事が彼女に訪れるわけですが、

 未来を知る読者としては素直に喜べないというね、この二律背反的状況。

 

 杏さんもこの地を離れることになり、くららさんにとっては寂しくなる時期に、

 こう来ましたか・・・というね。 くららさんの笑顔がね、逆にツライですよ、コレ(;;)

 というか、最後に交わしている姉・うららさんとの「約束」。

 現在の彼女は、これをどう想っているんでしょうね・・・ なんて考えて切なくなるな~。

 

 そんな風に、喜びと寂しさの入り混じった感覚で読み進めてしまった今回のお話でしたが、

 ここから「とちろうさん」誕生がどう関わってくるのか? そして、ここで回想編は終了か?

 などなど気になりますので、今後も楽しみです!

 

 

 

●まだまだ浅野さん (城戸みつる 先生)

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 ちょっと(だいぶ?)おかしな浅野さんの非日常な日常。

 いや~、この作品好きです。

 トビラの「看板」もですけど、肩が「こっている」の意味が違っていたり、

 とにかくどこかズレている浅野さんの言動・様子が面白い!

 

 門限5時だから門を背負って歩くとか、オチじゃなくて1コマ目でこれだもの。

 その奇妙さはよく伝わってきますね~(^^;

 ほかにも面白いネタの数々が笑いを誘ってくれるのですが、

 本作品の可笑しさは、常識と非常識の境目がひどく曖昧である点にあると考えられます。

 

 たとえば浅野さんが門を背負っている姿に、普通ならドン引きしてもおかしくない男性が、

 それを「少し変わったこと」くらいにしか受け止めていないのは「非常識」での対応ですが、

 最後に少しあきれているのは「常識」でのツッコミになっている、とった感じですね。

 浅野さんが非常識なのは基本として、その非常識に「常識」でツッコミ入れる感覚と、

 さらなる「非常識」で応じる感覚とが入り混じっている点に、面白味があります。

 

 ほかにも「岩風呂」や「熱さ20倍コーヒー」など、状況が非常識な場合には、

 前者だと浅野さんが「常識」となり、後者だと「非常識」に「非常識」がかぶさり、

 そこへ「常識」の第3者がツッコミを入れているという構図になっていて、

 もう何が何だかといった風情(^◇^;)

 

 それがシュールに淡々とネタを形作っているのが楽しい4コマ作品。

 私は、1つネタ作品としては、かなり好きな部類です。

 そんな感じで、浅野さんの非常識と常識のせめぎあい、今後も楽しみです!

 

 

 

【最終回!】

●ねじゆるゆる (風上旬 先生)

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 お父さんがつくった(?)ロボ・ねじこちゃんと暮らす少女・みさきさんの日々・・・

 いつも奔放なねじこちゃんにふり回されるみさきさんでしたが、

 最終回である今回は、冒険家であるお母さんが帰ってくるというので、ご機嫌。

 さすがのねじこちゃんも、その浮かれっぷりにタジタジになっているが珍しいのですが、

 さらに、みさきさんが母上べったりになったことで、疎外感を感じたのか家を出てゆくことに。

 

 そんな展開のお話だったわけですけども、

 最後はいつものようなナンセンス・ギャグの応酬ではなく、

 ちょっとだけイイ話風味にまとめてきましたね。

 

 しかも、みさきさんが「引っ込み思案」であることや、「すてねこ」、「タイム電話」、

 そしてジョアンナさんなど、すべての要素が物語に組み込まれた筋立てになっていて、

 なかなか盛り上げてくれるつくりになっていたのがお見事でした!

 やや拙速で無理やり感もありましたけど、

 みさきさんのダッシュ⇒未来占い屋さんの流れは、良い感じでありました。

 

 いつもみさきさんを困らせたり、怒らせたりのねじこちゃん。

 でも、そこにはちょっとした理由があって・・・というのも、微笑ましいシメの話。

 ナンセンスなギャグの楽しさが基本でしたが、それでもキレイにまとめてくれた最終回。

 楽しませていただきましたー!

 

 

 

【新人4コマまんが大賞 月刊賞】

・ビンボラさん (縞はるひ 先生)

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 ボランティア好きだけど変り者な女性のお話・・・かな?

 海岸でゴミ拾いをする福田さんと、「お金にならない労働はしない主義」の樹くん。

 2人のかけあい的なやりとりが描かれていますが、福田さんの純粋ゆえの変り者っぷりと、

 ひねた樹くんの関わりが、なんとも奇妙に面白い感じですね。

 タイトルの「ビンボラ」は、ビンボウ・ボランティアということですかね? つづき期待!

 

 

②へつづきます。