小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

「抱きしめる : Hug」

2005-04-06 01:29:58 | ニューヨーク暮らしの日々
雨の後の虹のよう!
 
 アメリカ生まれの日本人の息子がアメリカの大学に入ってから「うち
の両親は僕を愛していないんだよ。だって一度も僕をハグしてくれた
ことがないもの」といった。両親は勿論、友人の私もカルチャーショッ
クをうけた。
 日本人はハグする(抱擁する)習慣がない。身についていないので
忘れてしまう。その後は会うたびに「ハグハグ!」と号令をかけてお
互いにハグするようになり、やっと身についてきたようだ。親しい人
と体を触れ合うのは愛情の表現。感情を入れない握手を「魚の手」
といってコミュニケイションは成功しない。しかし、電車とか通りでち
ょっとでも他人の体に触れると即刻に「失礼しました」と謝りあう。

 電車の中で、もそもそと魚の手で触りたがる日本の痴漢の話には
「クレージー!」というのが殆どのアメリカ人のリアクションだ。 
 世界共通の習慣として、部屋に尊敬する人が入ってくると誰でも立
ち上がるのが普通。リズムの好き嫌いは別として自分の国の国家を
歌うときは、どこの国だって立ち上がって歌う。いずれも自然のリアク
ションだ。日本の学校不起立問題には心を痛める。命令となれば号
令に反抗したい若者の気持ちもわからなくもない。当たり前が当たり
前でなくなるときは大人たちの責任かも知れない。しかし、誰も優し
さには抵抗できない。
 検討する前にやさしいき気持ちで教えてあげよう。話してあげよう。
ハグについて書いた詩がある。 

うれしい言葉がでてこないときハグしよう。
誰でも幸せになる小さなハグ。 
お金も技術もいらない。ただ腕を広げ、心を広げるだけ。
ハグはうれしい。 
ハグしあおう。熊ちゃんを抱くように。何も考えないで・・・
雨の後の虹のよう・・・
Thanks for visiting, but before you go... HUG