観・環・感

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吉野川干潟の環境指標種 シオマネキ

2017年08月17日 | 自然・環境

生態学的によく研究されていて、生息可能な環境条件が限定されている生物を環境指標種という。
吉野川河口の面積は広いが、シオマネキがいる場所はごく限られている。長年の埋め立てや汚濁物質の流入により天然干潟は減少し、
水産物の漁獲量も激減した。
最近は、干潟の重要性に着目し、人工干潟を造成することで、「幼稚仔の保育場」を確保するとともに、生物多様性の維持と水質浄化に
役立てる取り組みを行っている。しかし、人工干潟の造成は多額の費用必要とし、失敗することもある。
埋め立た後を人工干潟にするより、最初から天然の干潟のままにしておいた方がいいのだが。どうも近代社会は、天然の湿地より人工的な
乾燥地を好むようだ。
(小さいカニがメス)


シオマネキの雄は、左右どちらかのハサミが大きい。撮影地でざっと数えたところ左のハサミが大きいシオマネキの割合がかなり高かった。
(タバコの吸い殻が捨てられていた。)


右の小さなハサミで砂泥をつかんで


口に入れ、砂泥に含まれるプランクトンやデトリタス(生物遺体や生物由来物質の破片や微生物の死骸、あるいは、それらのは排泄物を
起源とする微細な有機物粒子)を濾過摂食する。