in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

Day4 被災地見学

2010年02月24日 | Haiti
これから1万棟の仮設住宅を建てるにあたり、サンプルをつくることとなった。ちょうど1年前の慣れない土地で苦労したサンプルの仮設住宅のことを思い出す。

発注した1棟分の材料が届くのを待つ間、被災キャンプで被災者の登録を行う同僚チームに同行し、被災地を見に行く。Port au Prince市内のChamp de Marsという約5千世帯が避難生活を送る地域に入る。5年前の津波後のスリランカにおける仮設暮らしの様子と、使う部材や料理スペースなどの生活感がすごく良く似ている。テント業界の5年間の進歩もあるのだろう、面白い構造のテント(アルミ材をたわませて、その張力でテント膜を吊るものが多い)やカラフルな材料が増えていた。もちろん文化や米国の多大な援助も関係しているのだろう。

被災者の登録作業(ほんまは政府がすべきもの)は、とても暑い中、スタッフも並んでいた被災者も耐えて作業をこなしていた。食料配布以外では、暴動が起こることはまずない。昨月の報道がハイチ住民のイメージを悪化させたり、平和維持軍を派遣する理由付けとなった。実際に来てみるとそこまで必要だったのか、考えさせられる。被災後1ヶ月以上過ぎ、状況が安定しているという考え方もあるが。

被災者は、悲しみや怒り、不満を多かれ少なかれ内に秘めていて、ふっとしたことでそれが外に出たり、援助関係者に八つ当たりする結果となることが多々ある。今日も職やお金を懇願されたり、泣きつかれたりしたが、彼らのエネルギーを交わす術を知らないうちに学んでいた。自分の与えられた仕事(仮設住宅建設)に邁進することで、彼らの力となると思えるようになった。ところで、本来、批判されるべきはずの政府関係者や政治家はどこにいるのだろう。

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