絶交すれば良かったのに！

　交際中の男女が口論の挙句、男性が女性を殺害してしまった、という報道がありました。感情の制御が出来ない位、口論がエスカレートしてしまったのでしょう。感情が制御できなくなった時、「闘争モード」に入り易い人と「逃走モード」に入り易い人、私たちはどちらかに大別されるようです。
　　
　子ども同士がケンカをして、「〇〇ちゃんとは絶交だ」と言ってケンカ別れする場面を、その報道に接した時に思い描きました。この２人もどちらか一方が、「△△とは絶交だ」と言って逃走モードに入っていたら、こんな悲劇には見舞われずに済んだのではないでしょうか。殺伐とした事件報道に接する度に、子どもよりもケンカの下手な大人が増えているように思えてなりません。
　
　社会生活を営む以上、周りとの軋轢（あつれき）は止むを得ないものがありますが、単独で生きていける動物だっています。トラやヒョウなどのネコ科の大型動物やタカなどの猛禽類は、単独でも問題なく生きて行くことが出来ます。そうした動物や鳥類に比べて、私たち人間は何と不自由で面倒くさい生き物なんでしょう。特にジッと遠くを見据えているタカの写真などを見ていると、その孤高な姿に畏敬の念さえ覚えてしまいます。