風月庵だより

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貫首と貫主

2011-02-12 12:21:10 | Weblog
2月12日(土)曇り【貫首と貫主】

今日はとても寒いです、東京は。雪も少し積もっています。しかし、大雪の地域に比べましたら、なんの文句もありません。我が家のルナは寒いせいか、炬燵の中で丸くなっています。玄関を開けますと、日頃は一目散に走ってきて、外の廊下にでるのが大好きなようなのですが、今朝はなんの反応もありません。よほど寒いのでしょう。

さて、校正の話のついでに、貫首と貫主について、書いてみます。

曹洞宗では永平寺貫首、總持寺貫首、というように「貫首」と書きます。
清水寺は「貫主」です。また宗派によって、宗派の長になる方の尊称やその漢字も違っています。その宗派に属している僧侶でしたら、知っていることでしょう。

しかし、私は、正直に申し上げますと、自分の著書『雲と風と月と』の中で、この漢字を間違いました。私の本師は總持寺の「副貫首」になった方ですが、その字が「副貫主」となっていまして、本ができ上がりましたときに、気が付きました。他には一箇所記載内容の間違いがありましたが、文字の校正ミスはこの文字だけでした。よりによって、この文字を間違えたのです。

とにかく校正は一人でも多くの目で見て(読まないで)、校正することがよりミスの少ない本を出版するためには、必要な作業です。ただ、その校正も校正したことによってかえって間違うということがありますので、著者に最後に確認することが、丁寧な校正ということになるでしょうか。

細かいことです。こんな事を書いている間に、エジプトでは、300人以上の殉教者を出しましたが、ムバラク大統領がついに退陣することになりました。エジプトの人々にとって、本当に民主主義と人々の生活が、楽になるような政治体制が、築かれますようにと願わずにはおれません。

日本も、多くの人々が職を失っている状況は、エジプトほどではないにしても、かなり深刻な状況です。エジプトでは自死に追い込まれるほど孤立し、孤独な状況に追い込まれていないでしょうが、日本では孤立してしまっている人が多いようです。日本政府は、よほどしっかりとした経済政策を考えなくてはならない筈です。また宗教者も自死に追い込まれる人や孤立している人に手を差し伸べたいものです。

私は何もしていないのが心苦しいです。ただ道で出会う人や、周りの人に声をかけているだけです。そのうちにこちらのほうが、声をかけてほしい立場になることでしょう。

前後際断でも前後裁断でも、そんなことどうでもいいじゃない、といわれそうですね。しかし、貫首だろうが貫主だろうが、そんなこと……と言いますと、こちらの方はちょっと宗門人として顰蹙を買ってしまうことでしょう。こちらはきちんと押さえておきましょうか。

とにかく生きてさえいれば、息をしていさえすれば、それだけでもいいじゃないと言った友人がいます。
皆さん、寒いですから、くれぐれもお体お気を付けてお暮らしください。

炬燵の中のルナ


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
名称 (カメラ小僧)
2016-10-17 17:12:17
難しいですよね。
住職 院主 方丈さま 上人 聖人
院代 副住職

趣味の世界でも、
会員 会友 同人 同友

ちょっとした違いが大切なのですね。
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