3回に亘った「札幌市交通資料館」の紹介。
最後は屋外の展示を紹介します。
昭和36年(1961年)に製造されたという2両連結車。
2両連結車は、現在も札幌や函館で見られますが、当時から既にあったんですね。
でも、この解説板を見ると、日中の閑散字には1両のみで運行していたということで、そちらの方が何だか便利な気がします。
今の2両連結車と違って車内では車両を相互に行き来できないということで、安全面でもそちらの方がいいような気がします。
同じく2両連結車ですが、「新琴似~北24条」という運行区間に魅かれました。
JR新琴似駅の側にあったという新琴似停留所跡地を散策したことがあったので、自分が物心つくまえに廃止された路線であるにも関わらず、何だか懐かしいとさえ思います。
これは、現在も営業している「丸井今井」前を意味する停留所表記です。
公営交通が、このように民間企業の名前を停留所名に冠することは、当時も今も大変珍しいとされていますが、それくらい、「丸井さん」と呼ばれて札幌市民の生活に深く根差している「丸井今井」の影響力の強さが窺えます。
乗車可能だったので、中に入って見ました。
椅子やつり革の配置は現在と変わっていませんが、木製の床がやはりレトロ感があっていいなと思います。
これは、車掌さんの待機スペースでしょうかね。
日本唯一の低床式路面ディーゼル自動車。
北欧ムードと言われてもピンと来ませんが、意識して見るようにすれば、また見方が違ってくるように思います。
昔ながらの除雪車。
現在は「ササラ電車」が活躍中ですが、こちらが元祖だったんですね。
これもまた除雪車です。
実は札幌でも函館でも、「ササラ電車」を間近で見たことが一度もないのです。
大雪にはならないにこしたことはないけれど、一度見てみたいと思います。
続いては地下鉄。
これは、私が小学生の頃まで運行していた、懐かしい南北線の車両です。
現在は麻生までですが、かつては北24条が北端でした。
麻生まで延長されたのは私が4歳のときなので、北24条までだったときのことは記憶にありませんが、それでもやはり、先程の市電の新琴似までの区間と同様、なぜだか懐かしいと思ってしまうから不思議です。
そう、南北線の車両連結部分といえば、この丸みなんですよ。
小学生の頃は麻生駅が最寄りの場所に住んでいて、地下鉄といえば南北線だったので、その頃の記憶が一気に蘇ってきます。
車内広告も残っていました。
「ル・マキノ」というのは知りませんが、「maLsa」というのは懐かしい響きですね。
最近の若い人は知らないかもしれませんが、丸井今井の子会社が経営していた運営していたデパートです。
こういうのも、電車好きのお子さんにはたまらない魅力なんでしょうね。
これは見慣れない車両ですが・・・、
なるほど試験車両というのがあったんですね。
これも試験車両だそうで、石炭とかを運搬していそうな車両に見えてしまいますが、実際には、変電所新設に伴う電気運転及び転轍機の新設に伴うポイント走行の試験を行うことを目的としたもので、営業運転を想定したものとなっています。
ということで、ざっと3回に亘って紹介してきた「札幌市交通資料館」。
現在51歳の私も、小学生の頃に戻ったような気持ちで楽しむことができました。
また何かイベントでも開催されるときに、ぜひ行ってみようと思います。