蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『山久@自由が丘』さんの「山久らんちセット」

2013-06-15 23:17:45 |  東京23区(目黒区)

お蕎麦屋さんを訪れるのは、何よりも蕎麦が好きだから(=蕎麦好き)ということよりも、1週間分の疲れを癒し、ホッと一息つかせてくれる癒しの空間と時間を求めたいから(=蕎麦屋好き)というのが1番の理由と思います。
そのため、仕事を終えた金曜日の夜や週末のお昼に一人で訪れることがほとんどです。

また、お蕎麦屋さんを訪れると、目的は人それぞれと思いますが、同じく一人で訪れているお客さんも多く、日曜日のお昼から一人蕎麦屋でお酒を飲むことに客も店も「違和感無し」といったところかと思います。

しかし、そうは思いながらも一人で訪れることに抵抗感を感じてしまうお店(一人では入り難いお蕎麦屋さん)や、夫婦で訪れたいお蕎麦屋さんもいくつかあります。

ということで、今日はうちの奥さんが一緒だったので、そんな、男一人では訪れ難いと勝手に思っているお蕎麦屋さんを訪れることにしました。

今日訪れたお蕎麦屋さんは東急電鉄・自由が丘駅から徒歩3分程度のところにある『旨酒と蕎麦・山久』(さんきゅう)さんで、お店は飛騨高山など城下町として栄えた町並みで見かけるような白壁と黒木で作られた純和風の外観で、「らんちセット」の立て看板が無ければお蕎麦屋さんだということが分らないお蕎麦屋さんです。


そんなお店に到着したのは11:50で、相席なら直ぐに座れましたが、「もうすぐ席が空くと思いますよ。」という、お昼時にも関わらず相席を進めなかった女性店員さんの言葉に甘えて待たせていただくことにしましたが、その言葉通りさほど待つことも無く窓際の4人掛けテーブル席が空き、2人で使用させていただくことになりました。

なお、この後もお客さんは途絶えることなく続きましたが、相席になることはありませんでした。まぁ、ほとんどのお客さんが「らんちセット」なので回転が早いのかもしれません。

いつもなら席に着いて「早速メニューを・・・。」という流れですが、今日は、11時半開店にも関わらず12時半頃に売り切れてしまうこともあるという、料理と蕎麦と稲荷寿司と甘味がセットになった噂の「山久らんちセット」をいただくことに決めていたので、迷うことなく「山久らんちセット」と生ビールをお願いします。


生ビールをお願いすると、「じゃあ、お蕎麦は後にして料理を先に持ってきましょうか?。」という蕎麦前客慣れした嬉しい提案をいただき、お昼時の忙しい時間帯ではありますが蕎麦は「お声掛け」でいただくことにしました。

料理を待っている間に店内を見渡すと、外観から想像する広さよりも随分と広い印象で、和風の小物が所狭しと並べられているなど、まるで和物&民芸品の雑貨屋さんのようです。

さて、そんな小物達を眺めているとお通しの「山葵豆」と一緒に生ビールが運ばれてきて、お通しをつまむ間も無く「山久らんちセット」の料理が運ばれてきました。


料理3品は毎日変わっている(?)ようで、運んできてくれる女性の店員さんが1つ1つ説明してくれます。それによると、今日の料理は「夏野菜の揚げびたし」、「自家製胡麻豆腐」、「人参の胡麻和え」の3品で、これに「五穀米のおいなりさん」と甘味の「ずんだ餅」が付くという、ちょっと贅沢な気分にさせてくれる内容になっています。

まず手を付けた「五穀米のおいなりさん」は、上品な味わいで身体の調子が良くなりそうな稲荷寿司でした。
次に「夏野菜の揚げびたし」。少々薄味の印象ですが、冷えたビールを美味しくしてくれます。
そして「人参の胡麻和え」。ベジタリアンにとっては嬉しい一品です。

最後にいただいた「自家製胡麻豆腐」は、山葵の辛さは感じられませんが、まったりした食感と胡麻の風味がなかなか美味しいです。

料理をいただいたところで声を掛けて蕎麦をいただきます。
蕎麦は「やぶせいろ(小)」となっていますが、稲荷寿司と料理を先にいただいているので十分な量です。この蕎麦は、訪れた方々の記事を読むとテーブルに置いてある梅塩でいただくのがお勧めのようですが、蕎麦汁をなめてみると悪くはない辛汁だったので、普通に蕎麦汁でいただくことにしました。

「簀」(す)の上に盛られた蕎麦は平打ち(?)で太さの混ざった歯応えのある蕎麦で、蕎麦湯は少々薄めのサラッとした蕎麦湯でした。


蕎麦を食べ終え最後にいただいた甘味「ずんだ餅」は、粘りもあり、甘さも程良く美味しい「ずんだ餅」でした。


今日、『旨酒と蕎麦・山久』さんでいただいた料理は全体的に薄味という印象でしたが、料理のバランスも良く、味付けと併せて「健康的な料理」という印象でした。

そして、カウンター席もあることから男性一人でも訪れることは可能であり、人当たりの柔らかい女性店員さんが分け隔て無く普通に接客してくれることと思いますが、東急東横線・自由が丘にある女性客の多いお洒落なお蕎麦屋さんで、男一人「らんちセット」はなかなか頼み難いという印象は払拭できなかったように思います。

ごちそうさまでした。